運転して2時間経った頃に「ハイビーム」のまま運転していたことが発覚!すぐ戻せば問題ない?罰金は発生する?
ファイナンシャルフィールド / 2024年11月30日 23時30分
長時間の運転が続くと、車両の操作に注意がおろそかになることもあるでしょう。その一つが、ハイビームのまま運転していることに気づかずに走行してしまうケースです。もしもハイビームのまま運転していた場合、罰金が発生するのでしょうか。このような疑問について詳しく解説します。
夜間走行時はハイビームが基本
車を運転する際、基本的にはハイビームを使用することが推奨されています。ハイビームを使用することにより、視界が広がり遠くまで見えます。
交通量が少ない道路や夜間の走行時は、前照灯をハイビームに設定して、歩行者などの障害物を早期に発見できるよう心がけましょう。
ハイビームのままは妨害運転になる
ハイビームのままでの運転は、他の車両の通行を妨げる可能性があるため、注意が必要です。妨害運転とは、無理な幅寄せや過剰な車間距離を詰めることなどにより、他の車両に危険を及ぼす運転行為を指します。
しかし、ハイビームを点灯したまま運転することが直ちに違反に該当するわけではありません。夜間や他の車両の直後を走行する場合、道路交通法第52条第2項に基づき、他車両に対して危険を生じさせるおそれがある状況では、ヘッドライトの光度を減少させるなどの操作が必要です。
前述より、ハイビームを維持したまま前車の直後を走行すると、違反となる可能性も考えられます。また、パッシング(ハイビームとロービームを切り替えること)は、日本国内ではドライバー同士の合図として広く使用されています。しかし、パッシングが頻繁に行われたり、長時間にわたって続くと、違反となるリスクが高まるため、注意しましょう。
妨害運転に対する罰則
妨害運転をするとどのような罰則があるのでしょうか。妨害運転に対する罰則は表1の通りです。
表1
刑罰 | 点数 | |
---|---|---|
交通の危険のおそれ | 3年以下の懲役または 50万円以下の罰金 |
違反点数25点 免許取消し(欠格期間2年) |
著しい交通の危険 | 5年以下の懲役または 100万円以下の罰金 |
基礎点数35点 免許取消し(欠格期間3年) |
出典:警察庁・全日本交通安全協会「あおり運転は犯罪!! 免許取消!!」を基に筆者作成
2020年6月には改正道路交通法が施行され、妨害運転に対して厳正に取り締まりが行われるようになりました。妨害運転に対する罰則が非常に厳しく、違反者には重い刑罰と高い点数が科されることが分かります。
著しく交通の危険を生じさせた場合には、5年以内の懲役または100万円以下の罰金が科されたり、免許も取消しになる可能性があったりするため、運転者には大きな影響を与えるでしょう。
ヘッドライトの技術開発が進んでいる
ヘッドライトには通常、ロービームとハイビームの2種類があります。夜間運転では、状況に応じてこれらのライトを切り替える必要がありますが、その操作が煩わしく感じることもあるでしょう。
最近では、前方の状況を感知して自動的にハイビームとロービームを切り替える「オートハイビーム(自動切換型前照灯)」が普及しつつあります。ハイビームで走行中に対向車や前方車両を検知すると、自動的にロービームに切り替わり、対象の車両がいなくなると再びハイビームに戻るシステムです。
また、対向車や前走車を検知した際に、ハイビームの照射範囲を部分的に遮光する技術も取り入れられつつあります。現在は一部の車種に搭載されていますが、多くの安全技術と同様に、将来的には一般的な装備として広く普及することが予想されます。
自身の妨害運転に気づいたときはすぐに改善しよう
前に車が走っているにもかかわらず、運転している最中に「ハイビーム」のままで走行していたことに気づいた場合、すぐにロービームに戻しましょう。ハイビームのまま長時間運転していると、他の車両や歩行者にとって非常にまぶしく、危険を引き起こす可能性があります。
他車に対して危険を生じさせるおそれがある状況でのハイビームの使用は違反となり、罰金や点数が科されることがあります。
運転中に気づいた時点ですぐにロービームに切り替えることで、重大な違反や罰金を回避できる可能性が高いですが、常に周囲の安全を確認し、適切なライトの使い方を心がけることが重要です。
出典
デジタル庁e-gov法令検索 道路交通法(昭和三十五年法律第百五号)第五十二条2
警察庁・全日本交通安全協会 あおり運転は犯罪!! 免許取消!!
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
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