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来年息子が大学生になります。貯蓄「150万円」で入学資金は足りますか?

ファイナンシャルフィールド / 2024年12月2日 5時30分

来年息子が大学生になります。貯蓄「150万円」で入学資金は足りますか?

大学進学を控えた子どもがいる家庭では、入学にどの程度の費用が生じるかは重要な問題でしょう。   大学のパンフレットなどを読み、「想定よりもかかりそう」「今の貯蓄で足りるだろうか」と危機感を覚えた人もいるでしょう。また進学に際しては、大学入学共通テストの検定料や、滑り止めとして受ける大学への納付金などさまざまな費用が発生し、総額を具体的に把握しにくいかもしれません。   そこで今回は「貯蓄150万円」を例として、大学入学費用に対応できるかどうかや、入学費用以外で注意するべき出費なども解説します。

入学費用の平均は150万円を下回る

株式会社日本政策金融公庫の令和3年度「教育費負担の実態調査結果」によれば、国立大学、私立大学文系/理系の平均入学費用は、表1の通りです。最高金額は私立大学理系の88万8000円であり、いずれも150万円には届かないことが分かります。
 
また、受験する大学を絞ることで「入学しなかった学校への納付金」をおさえられる可能性もあり、受験方法次第ではより低い金額になることもあるでしょう。
 
表1

平均学校納付金 平均受験費用 入学しなかった学校への平均納付金 総額
国立大学 28万6000円 27万7000円 10万8000円 67万2000円
私立大学文系 40万6000円 31万3000円 9万9000円 81万8000円
私立大学理系 46万6000円 32万2000円 10万円 88万8000円

出典:株式会社日本政策金融公庫 「令和3年度『教育費負担の実態調査結果』」を基に筆者作成
 
なお、大学進学を機に一人暮らしなどを始める場合には、引っ越し代なども必要です。同調査によると「自宅外通学を始めるための費用」の平均は38万7000円となっており、この前後の金額が追加で生じる可能性も頭に入れておくといいでしょう。
 

入学費用に在学費用を合わせると150万円を超える可能性が高い

入学費用に限れば150万円以下の可能性が高いものの、通学のためには授業料などの在学費用も払う必要があります。同調査によれば、在学費用の年平均は次の通りです。

・国立大学:103万5000円
 
・私立大学文系:152万円
 
・私立大学理系:183万2000円

私立大学の場合は1年間の在学費用だけで150万円を上回ります。また、国立大学においても、入学費用との合計は170万7000円であり、150万円では不足する計算です。
 
くわえて、在学費用は1年ごとに発生します。在学費用を一定と仮定した場合、4年間の在学費用と入学費用との合計は、次の値です。

・国立大学:481万2000円
 
・私立大学文系:689万8000円
 
・私立大学理系:821万6000円

教育費が不足する場合の対策

大学進学、および通学のための費用が足りない場合の対策には、次のようなことが挙げられます。

・奨学金を利用する
 
・教育費以外の支出を削る
 
・子どもにアルバイトをさせる
 
・残業やパートなどで働く時間を増やす
 
・共働きを始める

このうち奨学金については、無利子や返済不要のものもあり、申請基準や支給月額はそれぞれに異なります。万が一に備えて、給付の対象に含まれているかを確認しておくといいでしょう。
 

平均入学費用は150万円以下|在学費用を合わせると不足する可能性が高い

貯蓄が150万円の場合、入学費用までは対応できても、在学費用を賄えない可能性があります。とくに、私立大学は平均在学費用だけで年間150万円を上回っており、入学年度に貯蓄がなくなる事態も考えられるでしょう。また、在学費用は年単位で発生する点にも注意が必要です。
 
貯蓄が足りない場合の対策としては、奨学金の利用や、教育費以外の出費を削るといった方法が挙げられます。
 

出典

株式会社日本政策金融公庫 子供1人当たりにかける教育費用(高校入学から大学卒業まで)は減少 ~令和3年度「教育費負担の実態調査結果」~ (5、6、11ページ)
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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