マイカーの購入を検討していますが、妻は「軽自動車で十分」と言います。実際に「N-BOX」と「ノア」を比較した場合どのくらい維持費をおさえられるのでしょうか？

マイカーを購入するときに、軽自動車にしようか普通自動車にしようか迷うことがあるかもしれません。軽自動車の方が維持費が安いイメージを持つ人は少なくないでしょう。   維持費は法的に定められたものと、それぞれのカーライフによって変わるものがありますが、実際に軽自動車とそれ以外でどれくらいの差がつくのか気になるかもしれません。   本記事では、ホンダの「N-BOX」とトヨタの「ノア」をピックアップして、購入費や維持費について解説します。

「N-BOX」と「ノア」を比較！ 購入費や維持費はどれくらい？

軽自動車の「N-BOX」とミニバンの「ノア」は、乗車人数や車体サイズなどに差があります。購入費と年間の維持費それぞれを見ていきましょう。
 

購入費

「N-BOX」と「ノア」の購入費の目安を表1にまとめました（2024年12月現在）。なおどちらにも複数のモデルがラインアップされていますが、最安モデル同士で比較しています。
 
表1

	N-BOX	ノア
モデル	N-BOX FF	X 2WD 8人乗り
メーカー希望小売価格 （消費税込み）	168万9600円	267万円
税金・諸費用	11万1600円	21万7440円
合計金額	180万1200円	288万7440円

※筆者作成
 
両車の差額は108万6240円です。なお表1の価格は一括払いのケースであり、分割払いをすると利息がかかるため、合計金額はより高くなります。
 

年間維持費

続いて年間の維持費ですが、以下の条件でシミュレーションしました。
 

・グリーン化特例およびエコカー減税は考慮せず
・車検や自賠責保険は2年ごとの支払いを想定
・駐車場代：自宅で無料
・走行距離：年間1万キロ
・ドライバー年齢：夫婦ともに28歳
・任意保険：15等級、ゴールド免許、日常・レジャー使用、夫婦のみ運転、同居家族のうち運転する最も若い人は「26～34歳」、車両保険ありの場合

 
シミュレーション結果を表2にまとめました。
 
表2

費目	「N-BOX」維持費（年間）	「ノア」維持費（年間）
自動車税種別割	1万800円 （2015年4月1日以後初回新規検査）	3万6000円 （2019年10月1日以後初回新規登録）
自動車重量税 （13年未満の場合）	3300円 （2年で6600円）	1万6400円 （2年で3万2800円）
自賠責保険料 （本土・24ヶ月）	8770円 （2年で1万7540円）	8825円 （2年で1万7650円）
印紙代 （継続・持込検査の場合）	1100円 （2年で2200円）	1150円 （2年で2300円）
任意保険料	7万3560円 （月6130円）	9万1800円 （月7650円）
車検基本料金 （法定24ヶ月点検や整備費用など）	1万円 （車検ごとに2万円かかるケースで計算）	1万5000円 （車検ごとに3万円かかるケースで計算）
メンテナンス費用（概算） オイル交換・タイヤ代など	1万6000円 （「オイル交換の費用4000円／半年」「タイヤ交換費用4万円／5年間」として計算）	2万円 （「オイル交換の費用5000円／半年」「タイヤ交換費用5万円／5年間」として計算）
ガソリン代 （1リットル175円の場合）	約8万1019円 （WLTCモード燃費21.6キロメートル／リットルの場合）	約11万5894円 （WLTCモード燃費15.1キロメートル／リットルの場合）
合計	約20万4549円 （月に約1万7046円）	約30万5069円 （月に約2万5422円）

※筆者作成
 
実際のコストは車の使用環境により大きく変わる可能性がありますが、今回の試算では「N-BOX」の方が年間約10万520円（月々約8377円）コストが安い結果となりました。
 
ただし最終的にどちらがよいかは、ライフスタイルや家族の人数、積載する荷物の多さなどによって変わってくるでしょう。
 
人数が多い世帯や積載物が多い世帯であればミニバンの「ノア」、それほどラゲッジスペースは必要とせず少人数での移動が中心なら「N-BOX」など、それぞれの使い勝手に合わせた車選びができます。
 

軽自動車だと年間10万円ほど節約できる可能性がある

軽自動車は税金などが安い分、普通自動車よりも維持費をおさえやすい傾向にあり、場合によっては年間10万円ほど節約できるかもしれません。ただし乗り方や車両の状態など諸要素によって結果は変わるため、「差額はいくら」とは一概にはいえません。
 
執筆者：FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー