「一人暮らし」の長女はバイト代で、「実家暮らし」の次女は親が生活費をまかなっています。同じ大学生なのに「不公平」でしょうか?
ファイナンシャルフィールド / 2024年12月5日 5時40分
学校の近くで一人暮らしを始める大学生がいれば、実家から通学する学生もいます。同じ家族でも長女は一人暮らし、次女は実家暮らしといったケースもあるでしょう。 一人暮らしの長女はバイト代で生活費をまかなっているのに、次女は実家暮らしで悠々と生活している場合、不公平になっているのではと思うこともあるでしょう。 そこで今回は、一人暮らしと実家暮らしの大学生の生活費や、それぞれのメリット・デメリットについて調べてみました。生活費をバイト代でまかなう長女と実家暮らしの次女の生活が不公平だと感じられる場合の対策もご紹介しますので、参考にしてみてください。
一人暮らしと実家暮らしの大学生の生活費を比較
独立行政法人 日本学生支援機構の「令和4年度 学生生活調査結果」によると、大学学部(昼間部)における学生生活費は以下の通りです。
・自宅:164万3000円(学費:121万8000円/生活費:42万4000円)
・アパート等:212万4000円(学費:105万2000円/生活費:107万2000円)
同調査から、一人暮らしをする場合の学生生活費は実家暮らしと比較して48万円ほど高いことが分かります。学生の収入状況については、大学学部(昼間部)の収入総額は平均196万7400円で、内訳は以下の通りです。
・家庭からの給付:109万6900円
・奨学金:40万7600円
・アルバイト収入:37万5900円
・定職・その他:8万7000円
一人暮らしで生活費をバイト代でまかなう長女の負担は大きい!? 実家暮らしの次女と比べると不公平?
学生が生活費をどのようにまかなっているかは、各家庭や居住形態などによって異なります。一人暮らしをしていて、生活費は自分で稼ぐバイト代でまかなっている学生もいれば、実家暮らしをしていて、生活費は親がまかなっている学生もいるでしょう。
一人暮らしの生活費は平均で107万2000円ですから、長女はバイトで毎月9万円ほどを稼がなければなりません。
経済的な面だけをみると不公平に感じられるかもしれませんが、大学の近くであれば通学時間が短くなり、自由な時間を趣味やサークルなどに使えるメリットがあります。
一人暮らしであれば、人を家に呼んだり一人で自由に過ごしたりもできます。掃除や洗濯を始め、生活費のやりくりも自分で行わなければなりませんが、生活力がついて自立につながるでしょう。
実家暮らしは経済的な面で負担が少なく、家事全般も親がしてくれて楽に感じる学生もいます。一方で通学に時間をとられたり、自由に過ごせなかったりするデメリットも考えられます。一人暮らしと実家暮らしには、経済的な面以外にもそれぞれにメリット・デメリットがあり、不公平に感じられるかは本人たちが何に重きを置くかによるといえるでしょう。
長女と次女が不公平だと感じている場合の対策
長女と次女が不公平だと感じている場合は、何らかの対策を考えるといいでしょう。バイト代で生活費をまかなっている長女が、経済的に負担が大きいと感じている場合も考えられます。
前述の調査によると、学生のアルバイト収入は平均37万5900円ですから、毎月3万円はアルバイトで稼いで、残りを仕送りでサポートできるかもしれません。そうすることで経済的負担をおさえるだけでなく、アルバイトに時間を取られて学業に専念できなくなる状況を回避できるでしょう。
経済的負担を公平にするために、実家暮らしの次女もアルバイトをして、自分の食費やスマホ代を払うなど、生活費の一部を負担するよう取り決められるでしょう。また家の掃除・洗濯など家事の一部を手伝って、家族に協力してもらえるかもしれません。そうすることで、実家暮らしをしながらも、生活力を身につけて自活に向けて準備できます。
一人暮らしと実家暮らしはそれぞれにメリット・デメリットあり! 不公平に感じられるかは本人たち次第
同じ大学生の長女と次女がそれぞれ一人暮らしと実家暮らしをしている場合、生活費の違いが経済的負担につながるため「不公平になっているのでは?」と感じられることもあるでしょう。
確かに一人暮らしには生活費がかかりますが、通勤時間がかからないため自由時間が増えたり、人を家に呼んだりできるなどのメリットがあります。一人暮らしと実家暮らしにはそれぞれメリット・デメリットがあるため、不公平に感じられるかは本人たち次第であるといえるでしょう。
長女と次女が不公平だと感じている場合は、一人暮らしの長女がアルバイトに時間を使いすぎないように、仕送りで経済的負担をサポートできるかもしれません。実家暮らしの次女についても、生活費の一部を負担したり家事を手伝ったりするよう取り決められるでしょう。
人によって不公平と感じるポイントは異なりますから、親子で話しあって対策を考えることが大切です。
出典
独立行政法人 日本学生支援機構 令和4年度 学生生活調査結果(7、8ページ)
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
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