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隣家の木から、わが家の敷地内に大量の「落ち葉」が…!掃除が大変なのですが、伸びている枝を切ってしまってもよいでしょうか?

ファイナンシャルフィールド / 2024年12月8日 1時30分

隣家の木から、わが家の敷地内に大量の「落ち葉」が…!掃除が大変なのですが、伸びている枝を切ってしまってもよいでしょうか?

落ち葉の季節になると、庭や玄関先の掃除に追われる方も多いでしょう。自宅の敷地に隣家の木から落ちてくる葉がある場合、処理に困ることがあります。   その場合、落ち葉の原因である枝を切ってしまっても大丈夫なのか、気になる人もいるかもしれません。本記事では、隣家の木からの落ち葉問題と、その対処法についてまとめました。

隣家の木が伸びている場合、勝手に切ってもいいのか?

落ち葉の量は木の種類や大きさによって異なりますが、一般的な落葉樹の場合、1シーズンで相当な量の葉を落とすでしょう。一気に落葉する木もあれば、年中、少しずつ葉を落とし続ける木もあります。
 
落ち葉は見た目の問題だけでなく、排水溝の詰まりや路面が滑りやすくなるなどの悪影響を及ぼします。また、シロアリなどの害虫の温床になる可能性もあるため、安全面や衛生面でも懸念があるといえるでしょう。
 
民法第233条では、隣地の境界線上にある樹木の所有権について規定しており、隣地から自分の土地に越境してきた枝を切除する権利が認められています。つまり、隣家の木の枝が境界線を越えているときは、木の所有者に対し枝を切るように求めることが可能です。
 
2023年4月の民法改正により、申し出ても期間内に隣人が枝を切らない場合や、所有者が不明な場合、越境された側が自ら枝を切ることも認められるようになりました。
 
しかし、枝が自分の敷地に入っているからといって勝手に切ることはできません。隣の家の所有物であるため、無断で切ることは権利の侵害となる可能性があることから、まずは隣人と話し合うことが望ましいでしょう。
 

適切な対処法

隣人宅から越境してきた枝については、まずは隣人に対し切除を依頼しましょう。多くの場合、隣人ももめるのは避けたいと考えているため、協力してくれる可能性が高いといえます。
 
相手が応じない場合はトラブルに発展する可能性があるため、事前に同意書などの書面をもらっておくといいでしょう。
 
自分で切除する場合も、隣人と良好な関係を保ち、法律上のリスクを避けるためには必ず事前に相手方と話し合いを持つべきです。「自由に切ってもいい」と言われた場合でも、その後のトラブルを避けるためには書面で確認しておくことが望ましいといえます。
 
隣人との話し合いが難しい場合や、話し合いをしても解決しないおそれがある場合は、役所や地域の相談窓口などを利用して、専門家に相談することも一つの手です。
 

費用は誰が負担する?

隣家の木の枝を切るのを業者に頼むことになった場合の費用は、基本的に木の所有者である隣家が負担することになると考えられます。
 
枝が越境している状態は、ある意味不法占拠に該当すると考えられます。本来は枝を切るべき所有者が義務を怠っていると判断されることから、所有者である隣家が負担するものといえるでしょう。
 
しかし、費用負担については明文化されているわけではありません。支払いを拒否された場合は、裁判などによって支払い義務について決定する必要があるといえます。
 

隣家の木を勝手に切ることは法律上許されない。まずは話し合うことが大切

隣家の木からの落ち葉に悩まされているからといって、勝手に枝を切ることは許可されていません。隣人と話し合う機会を持ち、お互いの立場を理解し協力することが、問題解決には欠かせないでしょう。
 
隣人との関係を良好に保つには、自身で木の枝を切る場合、必ず事前に所有者に通知し、木を切ることと発生する費用負担について、合意を得ておく必要があります。もし、話し合ってもうまく解決に至らない場合は、専門家のアドバイスを適切に取り入れることが大切です。
 

出典

デジタル庁 e-GOV法令検索 民法(明治二十九年法律第八十九号)第二百三十三条
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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