サラリーマンは「出世」と「ワークライフバランス」のどちらを重視している? ちょうどよい「年収」っていくらくらい?
ファイナンシャルフィールド / 2024年12月18日 3時50分
近年、多くのサラリーマンが「出世」か「ワークライフバランス」を選ぶ場面に直面しています。どうやら、昇進や高収入が重視されていた時代から、仕事と私生活の調和を優先する時代へと変化しつつあるようです。 では、現時点だとどちらを選ぶ人が多いのか、また理想とする年収はどれくらいなのでしょうか。本記事では、現代の働き方や理想の年収について解説します。
出世意欲は若い世代に集中
「あしたメディア by BIGLOBE」が実施した「若年層の働き方に関する意識調査」によると、出世に対する意識は年代によって大きく異なることが分かりました。
この調査は全国の18歳から69歳の男女1000人を対象に行われ、そのうち18歳から24歳は350人が含まれています。年代別の結果は表1の通りです。
表1
年代 | 出世したい割合 |
---|---|
18~24歳 | 54.9% |
25~29歳 | 36.4% |
30代 | 36.0% |
40代 | 28.0% |
50代 | 30.0% |
60代 | 26.0% |
※ビッグローブ株式会社「若年層の働き方に関する意識調査」より筆者作成
この結果から、若い世代ほど出世意欲が高く、特に18歳から24歳の54.9%が「出世したい」と考えていることが分かります。25歳以降の世代では、その割合は大きく低下し、30代では36.0%、40代では28.0%と年齢が上がるにつれて出世への関心が薄れているようです。
以上の調査結果からは、昇進や役職を目指さず、自分らしい働き方や生活を重視する人はすでに多いことが分かりました。
50代が最も生活を重視している
同調査では「働き方」に関する複数の質問も行われ、「仕事のやりがいよりも日常生活を優先したい」と答えた割合を年代別にまとめた結果が表2の通りです。
表2
年代 | 普段の生活を重視したい割合 |
---|---|
18~24歳 | 78.3% |
25~29歳 | 78.8% |
30代 | 76.0% |
40代 | 76.0% |
50代 | 79.0% |
60代 | 72.0% |
※ビッグローブ株式会社「若年層の働き方に関する意識調査」より筆者作成
多くの世代が仕事よりも日常生活の充実を重視していることが分かります。特に50代は79.0%と最も高く、若年層も高い割合で生活を重視する傾向が見られました。
多くの人が求める「理想の年収」は
不動産メディア「幸せおうち計画」を運営する株式会社AZWAYは、10代から60代以上の553人を対象に「理想の年収」に関するアンケートを実施しました。理想の年収は表3の通りでした。
表3
理想の年収 | 割合 |
---|---|
300万円以下 | 8.7% |
300万円~500万円 | 28.0% |
500万円~700万円 | 32.4% |
700万円~1000万円 | 16.3% |
1000万円以上 | 9.8% |
2000万円以上 | 3.1% |
※株式会社AZWAY「理想の年収についてのアンケート」より筆者作成
この調査結果から、多くの人が「500万円~700万円」の年収を理想と考えていることが分かります。次いで「300万円~500万円」を希望する人が28.0%と続き、現実的な範囲内で安定した生活を送りたいと考えている方が多いようです。
現在の年収に対する満足度
同調査では現在の年収に対する満足度についても調べています。その結果、現状に「満足している」と回答した人はわずか5.8%にとどまり、「やや満足している」と答えた人も12.8%にとどまりました。
一方で、「どちらともいえない」との回答は16.8%と、一定数の人が中立的な立場を示しています。ところが、「あまり満足していない」と感じている方は33.8%と最も多く、「全く満足していない」と答えた方も30.7%に上り、全体の6割以上が現状の収入に不満を抱いていることが分かりました。
経済的な安定を求める声が強い一方で、理想の収入と現実のギャップに苦しむ現状が浮き彫りになった形です。
若年層は出世への意欲が高く、年齢が上がるにつれて出世への関心は低下。理想の年収は500万円~700万円
現代のサラリーマンは、「出世」と「ワークライフバランス」のどちらを重視するかについて、年齢やライフステージによって異なる傾向が見られます。
若い世代、特に18~24歳では、出世に対する意欲が高く、半数以上が昇進を望んでいました。年齢が上がるにつれて出世への関心は薄れ、40代以降はワークライフバランスを重視する傾向が強くなります。
理想の年収については、多くのサラリーマンが「500万円~700万円」と答えていました。つまり、この金額こそが、「ワークライフバランス」を重視しつつ、現代で安定した質の高い生活を送るために「ちょうどよい」といえそうです。
出典
ビッグローブ株式会社 若年層の働き方に関する意識調査
株式会社AZWAY【理想の年収はいくら?】回答者553人アンケート調査
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
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