スタッドレスタイヤは溝が半分以下になると走行禁止?高価な買い物だからこそ知っておきたい常識とは
ファイナンシャルフィールド / 2024年12月19日 5時0分
スタッドレスタイヤの交換目安が気になる方もいるでしょう。「溝が半分以下になると使えない」といわれていますが、実際に「使用禁止」と決められている地域は限定されています。 スタッドレスタイヤは、溝が浅いと滑り止め効果が薄れるため、溝の深さは交換目安のポイントといえるでしょう。そこで今回は、スタッドレスタイヤの使用義務や交換の目安、装着しない場合の罰則について解説します。
積雪・凍結した道での滑り止め措置は義務付けられている
沖縄県を除く都道府県では、道路交通法施行細則により積雪・凍結した道路において、タイヤチェーンを取り付けたりスタッドレスタイヤを装着したりして、滑り止め措置を行うことが義務付けられています。
地域によって「すべてのタイヤ」と滑り止め措置の度合いに指定があったり「滑り止めを講じないで運転しない」と危険性を強調したりと、条文のニュアンスに違いがあるものの、基本的にノーマルタイヤでの走行を禁じています。
「多少の雪ならノーマルタイヤでも問題ない」と安易に考えると、事故につながる可能性があるばかりか、道路交通法施行細則に違反するため注意しましょう。
また、岩手・宮城・秋田・山形・福島・石川・福井・兵庫・鳥取・広島の10県では、スタッドレスタイヤ装着時に50%以上摩耗したものの使用を禁止しています。該当の10県では、滑り止め効果が薄いタイヤの装着が禁じられているため、事前のチェックが重要です。
スタッドレスタイヤは溝が半分以下になると交換すべきか?
先ほど述べたように、47の都道府県のうち10県では、50%以上摩耗したスタッドレスタイヤが使用できないため、溝が半分以下になった場合は交換目安といえるでしょう。
例えば、通常のタイヤであれば、タイヤの溝が1.6ミリ以上あると保安基準を満たし車検に通るようです。対して、スタッドレスタイヤの溝は、新品で8ミリ程度あるため、4ミリ以下になると使用できなくなると考えられます。
通常のタイヤと同じ感覚で使うと、雪道で効果が得られないかもしれません。使用前に溝の深さを確認し、新品の状態に対して50%以上残っているかをチェックしておくことをおすすめします。
また、タイヤによっては残り溝の深さを数字やマークで、分かりやすく表示しているものもあるようです。摩耗度合いのチェックが難しい場合は、そのようなタイヤを選択するのもよいでしょう。
積雪・凍結した道でスタッドレスタイヤを使用しない場合の罰則
道路交通法では、道路の状況により公安委員会が「危険を防止し、そのほかの交通の安全を図る必要がある」場合において、安全を図らない場合は違反となる可能性があります。雪道では、滑り止め防止措置が該当するでしょう。
また、沖縄県を除く各都道府県の公安委員会では「積雪・凍結のため滑る可能性のある道路では滑り止め防止措置を講じる」と決められており、怠った場合は公安委員会遵守事項違反となります。
違反となったケースでの罰則は、反則金6000円(普通車)、違反点数の減点はなしとなります。一見、軽い罰則に感じますが、雪道において通常のタイヤで走行して事故を起こした場合は、過失運転致死傷罪に問われる可能性があります。
この場合、懲役7年以下、もしくは罰金100万円以下の刑事罰を受ける可能性があるため、注意が必要です。さらに、多くの任意保険では「運転手に過失がある場合には保険が適用されない」と記載があるようです。
仮に、雪道で滑り止めの措置をせずに事故を起こすと、保険が使えず、実費で対応しなければならない可能性もあるでしょう。
スタッドレスタイヤの溝が半分以下の場合は使用できない地域がある
スタッドレスタイヤの溝が50%以下になると、使用できない地域があります。このことが関係し、スタッドレスタイヤの溝は半分以下が交換目安といわれているようです。すべての道路で使用禁止というわけではありませんが、滑り止めの効果が薄れる可能性があるため、使用する際は溝の深さをチェックするとよいでしょう。
また、沖縄県を除くすべての都道府県では、積雪や凍結した道路をノーマルタイヤで走行すると違反となる場合があります。事故を起こすと、罰則が厳しくなったり保険が使えなくなったりするため、雪道を走行する際はスタッドレスタイヤを装着しましょう。
出典
警視庁 反則行為の種別及び反則金一覧表
都道府県道路交通法施行細則又は道路交通規則における積雪、凍結時の防滑措置
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
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