ベランダが狭いためこれまでは部屋干しをしていましたが、乾きが遅いので「浴室乾燥機」を使おうと考えています。1ヶ月でどのくらい「電気代」がかかりますか？

部屋干しは、時間や天候に左右されないメリットがある一方で、乾くのに時間がかかるため、洗濯物にうっとうしさを感じる人もいるかもしれません。浴室乾燥機であれば、部屋干しに比べて短時間で乾くので重宝している人も多いでしょう。   しかし、浴室乾燥機は電気代がかかるため、使おうか迷っている人も多いのではないでしょうか。この記事では、浴室乾燥機の1ヶ月にかかる電気代について解説します。

浴室乾燥機は電気式とガス式に分類される

浴室乾燥機は、電気式とガス式に分類されます。まずはそれぞれの特徴を以下の表1で確認しましょう。
 
表1

	特徴
電気式浴室乾燥機（ヒーター式）	浴室乾燥機の内部で空気を温める
電気式浴室乾燥機（ヒートポンプ式）	空気中の熱を利用して温風を作る
ガス式浴室乾燥機	ガスを燃料にしてお湯を温め、その熱を利用して温風を作る

※筆者作成
 

浴室乾燥機を使うといくらかかる？

浴室乾燥機を使用したときの電気代は、機種や衣類の量、乾燥時間によって費用は異なる可能性があります。電気料金の単価は、料金プランや電力会社、住まいによっても異なるため、今回は全国家庭電気製品公正取引協議会が発表している現在の目安単価31円／キロワットアワーで計算しました。
 
また、浴室乾燥機の一般的な消費電力は1200〜2000ワットほどになるため、こちらの数値を参考に金額を算出しています。
 

・計算式

浴室乾燥機の1時間あたりの電気代＝消費電力（キロワット）×電気料金単価（円／キロワットアワー）
 

・1時間あたりの電気代

1200ワット÷1000×31円／キロワットアワー＝37.2円
 

・1時間あたりの電気代

2000ワット÷1000×31円／キロワットアワー＝62.0円
 
1時間あたりの乾燥にかかる電気料金は約37円〜約62円であることが分かりました。
 

ガス式浴室乾燥機と電気式浴室乾燥機はどっちがお得？

中部電力の研究成果を基に、ガス式浴室乾燥機・電気式浴室乾燥機（ヒーター式・ヒートポンプ式）の3種類を比べます。なお、1ヶ月＝30日として計算しています。
 

電気式浴室乾燥機

電気式浴室乾燥機は、ヒーター式とヒートポンプ式で月々の支払いに大きく差が出るようです。それぞれの光熱費を見ていきましょう。
 

条件

1坪タイプのユニットバス
50ヘルツで運転
電気料金：22円／キロワットアワー
衣類：6キログラム

ヒーター式は以下の表2の通りです。
 
表2

ヒーター式	1回あたりの時間と料金	1ヶ月利用した場合の料金
予備暖房	18分／8円	240円
衣類乾燥	303分／142円	4260円

※筆者作成
 
ヒートポンプ式は以下の表3の通りです。
 
表3

ヒートポンプ式	1回あたりの時間と料金	1ヶ月利用した場合の料金
予備暖房	12分／3円	90円
衣類乾燥	150分／39円	1170円

※筆者作成
 
1ヶ月衣類乾燥をした場合、ヒーター式とヒートポンプ式では3090円の差が出る可能性があることが分かりました。
 

ガス式浴室乾燥機

次に、ガス式浴室乾燥機の費用をみていきましょう。
 

条件

1坪タイプのユニットバス
60ヘルツで運転
ガス料金：130.32円
電気料金：22円／キロワットアワー
衣類：6キログラム

結果を以下の表4にまとめました。
 
表4

ガス式の浴室乾燥機	1回あたりの時間と料金	1ヶ月利用した場合の料金
予備暖房	8分／11円	330円
衣類乾燥	123分／97円	2910円

※筆者作成
 
1ヶ月衣類乾燥をした場合、2910円かかります。3種類を比べると、ヒートポンプ式が最も節約になる可能性があることが分かりました。
 

1ヶ月の浴室乾燥機にかかる電気代は1380円で使えるヒートポンプ式がお得

1ヶ月の浴室乾燥機にかかる電気代は、ヒートポンプ式がお得に使える可能性があることが分かりました。
 
ただし、今回紹介した金額は製品や契約している電力会社などによっても異なる可能性があるため、あくまで参考程度にしてください。
 
ライフスタイルを考慮しながらベストな形を選んで、より日常生活が豊かになる選択をしましょう。
 

出典

中部電力 ヒートポンプ式浴室暖房乾燥機の開発
 
執筆者：FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー