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息子に毎年「100万円」を贈与予定。友人に相談すると「毎年だと税金かかるんじゃない?」と言われたけど、基礎控除内でも「贈与税」がかかる場合もあるの?

ファイナンシャルフィールド / 2024年12月19日 2時30分

息子に毎年「100万円」を贈与予定。友人に相談すると「毎年だと税金かかるんじゃない?」と言われたけど、基礎控除内でも「贈与税」がかかる場合もあるの?

贈与税には基礎控除額110万円が設定されているため、通常なら100万円を贈与しても贈与税は非課税です。   しかし、毎年100万円を複数年にわたって贈与した場合、基礎控除額110万円以内でも贈与税が発生する可能性があります。本記事では、基礎控除額内でもなぜ贈与税が発生するのか解説します。

基礎控除額以内でも贈与税が発生するケースとは?

贈与税は、一般的に1月1日から12月31日までの間にもらった財産の価額の合計が対象ですが、基礎控除額110万円が設定されています。
 
そのため、もらった財産の合計額が110万円以内であれば、贈与税は発生せずに確定申告も必要ありません。基礎控除額110万円以内の100万円を毎年息子に贈与するのは、一見すると贈与税は発生しないように感じます。
 
しかし、計画的に基礎控除額内での贈与を繰り返している場合、贈与税の対象になるかもしれません。ポイントとなるのは定期金給付契約です。
 
定期金給付契約は、決まっている金額を決まっている年数にわたって贈与をすることを、贈与者と被贈与者の間で決めている契約です。例えば、毎年100万円を10年間贈与する契約をしているなら、定期金給付契約に基づく定期金に関する権利の贈与を受けたと判断されると、贈与税がかかります。
 
今回のように毎年100万円を複数年にわたって贈与する場合、定期金給付契約だと見なされる可能性も考えられます。そのため、友人が「毎年だと税金がかかる」といったのは、間違いではないといえるでしょう。
 

今回のケースで贈与税を課税されたらどれくらいの金額になる?

今回のケースで贈与税を課税されたらどれくらいの金額になるのでしょうか? 仮に毎年100万円を10年間贈与すると約束しているなら、贈与額は100万円×10年間=1000万円になります。
 
直系尊属からの贈与については「特例税率」(贈与を受け取る側の年齢が18歳以上)が適用されるため、通常の贈与に用いられる一般税率よりは税率や控除額が優遇されるのが特徴です。
 
贈与税の計算方法は、贈与額から基礎控除額110万円を差し引いてから、贈与税率をかけて控除額を引きます。特例税率の基礎控除の後の課税価格が1000万円以下の場合、贈与税30%で控除額が90万円です。1000万円を特例税率で計算すると、以下のようになります。
 
(1000万円-110万円)×30%-90万円=177万円
 
贈与税が発生するなら申告と納税が必要になり、贈与を受けた人が贈与により財産を取得した年の翌年2月1日から3月15日までの間に対応しなければなりません。
 

贈与税がかからない贈与も存在する

全てのケースにおいて贈与税が発生するわけではなく、特例制度やそもそも贈与税が発生しない贈与も存在します。
 
そのため、自身が置かれている状況や、子どもにお金を渡す理由に合わせた贈与をおこなえれば、贈与税を抑えることも可能です。
 
例えば、子どもの生活費や学費として贈与する場合、通常必要と認められる範囲なら贈与税がかからない財産に該当します。大学進学時の学費支払いなら基礎控除額110万円を超えたとしても、通常必要となる範囲なので非課税対象です。
 
ほかにもさまざまなケースがあるため、贈与する前に贈与制度について調べてみてください。
 

まとめ

毎年基礎控除額110万円以内に抑えたとしても、定期金給付契約に該当するとまとまった贈与と判断されて贈与税の対象になります。
 
ただし、状況によってはまとまった金額を贈与しても贈与税の対象にならないこともあるため、贈与税がかからない財産に該当するか、利用できる特例制度はないか確認することが大切です。
 

出典

国税庁 No.4408 贈与税の計算と税率(暦年課税)
国税庁 No.4405 贈与税がかからない場合
国税庁 No.4402 贈与税がかかる場合
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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