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マンションを「4500万円」で購入予定。両親から頭金で「500万円」借りるのですが、もらうのでなく借りるなら「贈与税」はかかりませんよね?

ファイナンシャルフィールド / 2024年12月20日 4時40分

マンションを「4500万円」で購入予定。両親から頭金で「500万円」借りるのですが、もらうのでなく借りるなら「贈与税」はかかりませんよね?

住宅を購入する際、借入額を減らし毎月の返済額や返済期間を抑えたり、ローン審査に通りやすくしたりするために頭金を用意する場合があります。親からお金を借りて頭金に充てるケースもあるでしょう。   質問にあるように500万円を親から借りてマンションの頭金に充てた場合、贈与税などの課税対象になってしまうのでしょうか? 本記事では親からお金を借りると贈与税がかかるのかどうか、親から借金をするときに注意したいポイントについて解説します。

親からの借金は贈与ではない

「借りる」と「もらう」は別ですので、子どもが親に借金をする場合は贈与と見なされません。そのため、贈与税の課税対象となる年間110万円以上を親からお金を借りたとしても、課税されません。
 
しかし、親から借金をする際に借り方を間違えると贈与税の対象となる場合があります。親子間の借金は、口約束など曖昧になりがちです。出世払いなど具体的な返済期限を設けずにお金を貸し借りしてしまうケースが考えられます。
 
具体的な返済計画を立てていても、身内だからとつい甘えてしまい返済が滞ってしまうこともあるでしょう。「借金」という名であっても実態は「もらっている」のであれば、贈与税の対象になることがあります。
 
また、借入金が無利子などの場合には利子に相当する金額の利益を受けたものと見なされ、利益相当額が贈与として扱われる場合もあるので注意が必要です。
 

親から借金をするときに注意するポイント

親から借金をする際は贈与と疑われないために、親子間であっても契約書を作成して記録に残すことがポイントです。
 
契約書には借入する金額や具体的な返済方法、返済期日、利息などを記載して双方の意向を確認します。月給20万円の人が月に25万円ずつ返済する、80歳の親に対して35年の返済期間を設けるなど完済するつもりがあるのか疑問になってしまうような無茶な計画ではなく、現実的に返済可能な額と期間を設定します。
 
お金を返済する際は、手渡しではなく銀行振込にして記録に残しておきましょう。現金のやり取りは証拠が残らないため、いざというときにトラブルの元となってしまいます。
 
契約書を作成し、きちんと返済している証拠が残っていればお金を親からもらっているのではなく借りていると分かるので、贈与税の対象にはならないでしょう。
 

目的が住宅の購入であれば課税対象とならないことも

親にお金を援助してもらう理由が住宅の購入なのであれば、110万円を超えても課税対象にならないケースがあります。
 
それは自身が住むための住宅の資金として、親や祖父母など直系尊属からの贈与を受けた場合です。省エネ等住宅の場合は1000万円まで、それ以外の住宅の場合は500万円まで非課税となります。
 
この特例を受ける場合には、贈与を受けた年の翌年2月1日から3月15日までの間に、納税地の所轄税務署への申告が必要です。
 
なお、過去に住宅購入の目的で親から支援を受けている場合や、旅行や趣味の買い物など住宅購入目的以外にお金を使用した場合、投資用など本人が居住しない家の購入をする場合は対象外なので注意しましょう。
 

「借りる」「もらう」実態はどちらなのか? 口約束ではなく証拠を残しておこう

「借りる」と「もらう」は別ですので、親から500万円借金した場合は贈与税がかかりません。しかし、口約束でお金を貸し借りし、返済が滞っているなど実態は「贈与」だと判断された場合は贈与税の課税対象となってしまうこともあります。
 
親から「借金」をするなら契約書や借用書など約束事項を書面にしておき、返済している証拠を残しましょう。借りると言いつつ、出世払いなど実質「もらった」のと同じという場合、非課税の特例申告の適用を受けるための申告が必要です。
 

出典

国税庁 No.4402 贈与税がかかる場合
国税庁 No.4420 親から金銭を借りた場合
国税庁 No.4508 直系尊属から住宅取得等資金の贈与を受けた場合の非課税
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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