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年収「500万円」の手取りはどのくらい? 「月30万円」しか入らないって本当?

ファイナンシャルフィールド / 2024年12月23日 7時50分

年収「500万円」の手取りはどのくらい? 「月30万円」しか入らないって本当?

年収500万円の人はどのくらいの金額を手取りとしてもらっているのでしょうか。年収500万円の手取り額をボーナスあり・なしで、税金や保険料の控除を踏まえて解説します。また、消費金額から生活の余裕や社会全体の割合についても詳しく説明するので、参考にしてください。

年収500万円の手取り額を計算する方法

給与から手取り額を計算するためには、税金や社会保険料など額面から天引きされている金額の情報が必要です。「所得税」「住民税」「厚生年金保険」「健康保険」「雇用保険」「介護保険(40歳以上)」が給与から差し引かれています。
 
所得税や住民税の場合「所得金額」から税率が決定し、住民税は居住地域によって変動します。また、厚生年金保険は給与・賞与の9.15%、健康保険料は5%、介護保険料は0.75%、雇用保険料は0.6%が自己負担額の目安です。
 
これらが差し引かれ、手取りで受け取る額面は「75~85%ほど」になるのが一般的といわれています。そのため、年収500万円の手取り年収は、およそ375~425万円です。
 

年収500万円の手取り額(ボーナスあり)

厚生労働省が公表した「毎月勤労統計調査 令和6年9月分結果速報等」によると、夏季ボーナスの平均額が45万円前後であることから、1年間の賞与額を90万円と想定し、毎月の給与分を410万円として、40歳未満の人を想定して計算してみましょう。
 
毎月の総支給額は約34万円で、その手取り金額は25万5000円~28万9000円です。所得税で約9200円、住民税が約1万7000円、厚生年金が約3万1000円、健康保険が約1万7000円、雇用保険が約2000円とした場合、合計で約7万6200円が引かれる計算となります。
 
同様に、ボーナス90万円のうち67万5000円〜76万5000円が手取りとなる金額です。ボーナスを各月に割り振ると、月5万6000円〜6万5000円が追加されます。
 

年収500万円の手取り額(ボーナスなし)

年収500万円の場合、毎月の総支給額は約42万円で、その手取り金額は31万5000円~35万7000円になります。所得税が約1万2000円、住民税が約2万円、厚生年金が約3万8000円、健康保険が約2万円、雇用保険が約2500円とした場合、合計9万2500円が引かれる計算です。
 
総務省がまとめた「家計調査報告(家庭収支編)2023年(令和5年)平均結果の概要」では、消費支出で総世帯は1世帯当たり平均24万7322円、単身世帯は16万7620円、2人以上の世帯でも29万3997円という結果でした。
 
さらに細かく見ていくと、3人世帯は31万2567円、4人世帯は32万3324円、5人世帯は34万1971円と、30万円を超えます。
 
そのため、年収500万円の単身者は余裕のある暮らしができるでしょう。しかし、子どもがいる3人以上の家庭などの場合、年収500万円では余裕のある生活を送ることが難しいようです。
 

年収500万円の人の割合

国税庁がまとめた「令和5年分 民間給与実態統計調査」によると、全体の平均年収は460万円、男性は平均569万円、女性は316万円となっています。
 
年収500万円以下と500万円以上の人数割合は表1の通りです。
 
表1

年収区分
500万円以下 38.7% 85.0% 66.1%
500万円超 61.3% 15.0% 33.9%

出典:国税庁「令和5年分 民間給与実態統計調査」をもとに筆者作成
 
全体の割合では年収300万円超400万円以下が16.3%と最も多く、次が400万円超500万円以下で15.4%、200万円超300万円以下が14.0%と続きます。
 
年収500万円は全体の平均よりも高いですが、男性の場合は少し低め、女性の場合は高めであるといえるでしょう。
 

年収500万円の手取りは月30万円を超える

年収500万円の月の手取りは、ボーナスを考慮しないならば30万円となります。ボーナスが支給される場合は手取りが減りますが、毎月に分割して考えると30万円を超える計算です。
 
平均年収よりも高いため、単身者であれば標準的な生活なら無理なく送れる金額といえます。しかし、3人以上の世帯の場合は節約や共働きなどを考えておかないと、貯蓄ができる生活を送るのは難しいかもしれません。
 

出典

厚生労働省 令和6年度の雇用保険料率について
日本年金機構 令和2年9月分(10月納付分)からの厚生年金保険料額表(令和6年度版)
総務省 家計調査報告(家庭収支編) 2023年(令和5年)平均結果の概要
e-Stat政府統計の総合窓口 総務省統計局 家計調査 家計収支編 二人以上の世帯 詳細結果表 年次 2023年 <用途分類>1世帯当たり1か月間の収入と支出 表番号3-1 世帯人員別 二人以上の世帯・勤労者世帯・勤労者世帯(うち世帯主が60歳未満)・無職世帯
国税庁 令和5年分 民間給与実態統計調査
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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