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自転車の「ながらスマホ」が罰則強化。中学生の息子は罰則の対象となりますか? また、罰金をとられますか?

ファイナンシャルフィールド / 2024年12月26日 5時0分

自転車の「ながらスマホ」が罰則強化。中学生の息子は罰則の対象となりますか? また、罰金をとられますか?

2024年11月1日から道路交通法が改正され、自転車を運転しながらスマートフォン等を使用する「ながらスマホ」の罰則が強化されました。また、併せて「自転車の酒気帯び運転」が新たに罰則の対象となっています。これらの背景には、自転車運転による交通事故の増加傾向が続いていることが挙げられます。   本記事では、法改正による自転車運転のルールを中心に確認していきます。

「ながらスマホ」の罰則強化

自転車の運転中(停止している間を除く)に、スマートフォンを使用した場合に強化された罰則は、具体的には以下のとおりです。罰則は、これまでの5万円以下の罰金より厳しい内容となっています。
 

1.携帯電話等使用等(保持)

(1)スマートフォン等を手に持ち通話のために使用しながら自転車を運転した場合
(2)スマートフォン等の画面に表示された画像を手で保持して注視しながら自転車を運転した場合

これらに該当した場合には、道路交通法第118条第1項第4号により、罰則として6ヶ月以下の懲役または10万円以下の罰金に処せられる場合があります。
 

2.携帯電話等使用等(交通の危険)

スマートフォン等を使用または画像を注視しながら自転車を運転して、事故などの交通の危険を生じさせた場合

 
この場合には、道路交通法第117条の4第1項第2号により、1年以下の懲役または30万円以下の罰金に処せられる場合があります。
 
いずれの場合でも自転車が停止している場合には該当しません。また、通話の際にハンズフリー装置などを併用する場合も除かれます。
 

「自転車の酒気帯び運転、ほう助」に対する罰則

自転車の飲酒運転は禁止されており、これまでは酩酊状態で運転する「酒酔い運転」が処罰の対象でしたが、法改正後は血液1ミリリットルにつき0.3ミリグラム以上または呼気1リットルにつき0.15ミリグラム以上のアルコールを身体に保有する状態で運転する「酒気帯び運転」も対象となります。
 
さらに、自転車の飲酒運転をする恐れのある者に酒類を提供したり、自転車を提供したりする「酒気帯び運転のほう助」も禁止となります。
 
(1)酒気帯び運転
3年以下の懲役または50万円以下の罰金
 
(2)酒気帯び運転ほう助(自転車の提供)で、その者が酒気帯び運転をした場合
自転車の提供者に3年以下の懲役または50万円以下の罰金
 
(3)酒気帯び運転ほう助(酒類の提供)で、その者が酒気帯び運転をした場合
酒類の提供者に2年以下の懲役または30万円以下の罰金
 
(4)自転車の運転者が酒気を帯びていることを知りながら、自分を送るよう依頼して同乗し、運転者が酒気帯び運転をした場合
同乗者に2年以下の懲役または30万円以下の罰金
 
(5)酒酔い運転(法改正前から規定)
5年以下の懲役または100万円以下の罰金
 
つまり、酒気帯び運転をした運転者のみならず、自転車や酒類の提供者、同乗者にも罰則が科せられる可能性があります。
 
また、ほかにも重大な事故につながりかねない危険な行為として、「傘さし運転」(5万円以下の罰金)、「イヤホンやヘッドフォンを使用して安全運転に必要となる音や声が聞こえない状態での運転」(5万円以下の罰金)、「2人乗り」(5万円以下の罰金)、「並進運転」(2万円以下の罰金または科料)などが挙げられます。
 

自転車にも「青切符」の取り締まり

今回の法改正では、上記の罰則強化に加えて、自転車の交通違反に反則金を納付させる「青切符」による取り締まりの導入も規定されています。実際の取り締まりは、法律の公布(2024年5月24日)から2年以内に施行される予定です。
 
なお、青切符の取り締まりの対象は16歳以上(原付免許の取得と同じ)とされています。ただし、2022年からは自転車の交通違反に対して「赤切符」の適用が開始されており、14歳以上であれば自転車運転講習の受講(危険な違反行為を繰り返す場合など)、14歳未満でも児童相談所に通告される場合があります。
 
16歳未満の中学生などでも、罰金はなくても赤切符の対象となるため、自転車運転のルールを知ることは不可欠といえるでしょう。まして、16歳以上の高校生などはたとえ未成年者であっても、漏れなく青切符の対象であり、取り締まりの対象となります。
 

まとめ

自転車は私たちにとって、最も簡易で身近な移動手段のひとつでしょう。当然、運転免許も必要ありません。そのため、運転に関する交通ルールを学ぶ機会がないまま利用している人が多くいるのが現状です。しかし、これからは知らなかったでは済まされなくなりました。
 
自転車は「軽車両」であるため、運転の際に一定の交通ルールが適用されます。自転車が重大な事故を引き起こす可能性のあるものであることを、再度、運転者の年齢を問わずしっかりと認識し、安全運転を心掛けましょう。
 

出典

内閣府大臣官房政府広報室 政府広報オンライン 2024年11月自転車の「ながらスマホ」が罰則強化!「酒気帯び運転」は新たに罰則対象に!
 
執筆者:高橋庸夫
ファイナンシャル・プランナー

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