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我が家は4人家族で両親は共働きです。“給付奨学金”は世帯年収が「650万円」でも利用できますか?

ファイナンシャルフィールド / 2024年12月28日 0時0分

我が家は4人家族で両親は共働きです。“給付奨学金”は世帯年収が「650万円」でも利用できますか?

子どもが大学に進学すると、授業料や学生生活にかかる費用が、家計に大きな影響を及ぼします。教育費の負担をおさえるために、給付型の奨学金を利用したいと考える家庭もあるでしょう。   奨学金は、世帯構成や両親の収入によって区分が決められており、受けられる奨学金の額も異なります。両親が共働きで世帯年収が650万円の場合でも、奨学金は利用できるのでしょうか。   今回は、給付奨学金の区分や収入基準について調べました。世帯年収が650万円の家庭で借りられる可能性の高い奨学金もご紹介しますので、参考にしてください。

給付奨学金の区分

大学に進学する子どもの、学生生活にかかる費用の負担を、給付奨学金で軽減したいと考えているご家庭もあるでしょう。独立行政法人日本学生支援機構によると、国公立および私立大学における給付奨学金の支給額は、表1の通りです。
 
表1

区分 国公立(自宅通学/自宅外通学) 私立(自宅通学/自宅外通学)
第1区分 2万9200円/6万6700円 3万8300円/7万5800円
第2区分 1万9500円/4万4500円 2万5600円/5万600円
第3区分 9800円/2万2300円 1万2800円/2万5300円
第4区分 7300円/1万6700円 9600円/1万9000円

出典:独立行政法人日本学生支援機構「給付奨学金の支給額」を基に筆者作成
 
給付奨学金の支給額は区分に応じて異なりますが、上記の金額が毎月振り込まれた場合、学費などの負担は軽減されるでしょう。
 

世帯年収が650万円でも利用できる? 給付奨学金の収入基準

給付奨学金は、学生と生計維持者の「支給額算定基準額の合計」が収入基準となっており、以下のように区分が定められています。
 

・第1区分:100円未満(市町村民税所得割が非課税)
・第2区分:100円以上2万5600円未満
・第3区分:2万5600円以上5万1300円未満
・第4区分:5万1300円以上15万4500円未満

 
支給額算定基準額は、「課税標準額×6%-(市町村民税調整控除額+市町村民税調整額)」で計算します。世帯年収の目安は、世帯構成を「本人、両親、中学生」の4人と仮定すると、以下のようになります。
 

・第1区分:336万円(親A:221万円/親B:115万円)
・第2区分:397万円(親A:242万円/親B:155万円)
・第3区分:475万円(親A:320万円/親B:155万円)
・第4区分:742万円(親A:587万円/親B:155万円)

 
上記はあくまでも世帯構成と世帯年収の目安ですが、親が共働きで世帯年収が650万円の場合は、第4区分に該当する可能性があります。しかし第4区分は、多子世帯または、私立学校の理工農系の学科などに在籍している場合に限られるため注意が必要です。
 

世帯年収650万円なら貸与奨学金を借りられる可能性がある

両親が共働きで世帯年収が650万円の4人家族だと、給付奨学金の支給要件が増えるため借りられる可能性は限られてくるでしょう。しかし貸与奨学金であれば、借りられる可能性が高いといえます。どの奨学金が利用できそうかを調べて、申し込みましょう。
 

4人家族・共働きで世帯年収650万円の場合、給付奨学金の収入基準を満たさない可能性が高い

世帯構成や両親の年収によっては、給付奨学金を受給できる場合があります。国公立か私立、自宅通学か自宅外通学によっても違いますが、第1区分であれば2万9200円〜7万5800円を月々受け取ることができるため、学生生活にかかる費用を軽減できるでしょう。
 
しかし、給付奨学金には収入基準が定められており「共働きの4人家族で世帯年収が650万円」の場合は、基準を満たさない可能性が高くなります。該当するのは、多子世帯か私立学校の理工農系学科に在籍している場合に採用される「第4区分」のみであることが分かりました。
 
一方、貸与奨学金であれば、世帯年収650万円でも収入基準を満たすため利用できる可能性があります。どの奨学金が利用できそうかを調べて、申し込むといいでしょう。
 

出典

独立行政法人日本学生支援機構 給付奨学金の支給額
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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