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転勤族だった50代夫婦。今から3500万円で「住宅購入」は難しい? 住宅ローンの完済は「定年後」でも問題ないの? 知っておきたいリスクも解説

ファイナンシャルフィールド / 2025年1月4日 5時0分

転勤族だった50代夫婦。今から3500万円で「住宅購入」は難しい? 住宅ローンの完済は「定年後」でも問題ないの? 知っておきたいリスクも解説

転勤族として全国を転々としながらキャリアを積み上げてきた50代夫婦。居住地が安定した50代に入ってようやく、これからの人生を見据え住宅購入を検討するという人もいるのではないでしょうか。   しかし、50代で住宅ローンを組むことにはどのような課題やリスクがあるのでしょうか。そこで本記事では、具体的なシミュレーションや注意点について解説します。

50代で住宅ローンを組むのは無謀?

最初に当たる壁として、「50代で住宅ローンを組むのは無謀か?」という疑問を持つ人も少なくないでしょう。
 
最近、多くの金融機関では、住宅ローンの申し込み条件として「完済時の年齢が80歳以下」であることを求めています。そのため、50歳で住宅ローンを組む場合、定年後も返済が続くプランを選択することも可能です。ただし、年収や勤続年数、健康状態などの条件によっては審査が厳しくなることもあります。
 
さらに、返済計画を立てる際には家計全体の収支を見直し、無理のない返済プランを組むことが求められます。ローンの返済額が生活費や将来の貯蓄に影響を与えないよう慎重に計画を立てましょう。
 

50歳で住宅ローンを65歳まで返す場合のシミュレーション

今回のケースでは3500万円の家を買う予定の夫婦からの相談です。実際に3500万円の住宅購入を仮定し、仮に金利が1.3%の場合でシミュレーションを行ってみましょう。頭金500万円と1000万円を入れた場合、それぞれの返済額を見てみましょう。
 

頭金500万円を入れた場合

借入額:3000万円
返済期間:15年
月々の返済額(10年間):約18万2000円
月々の返済額(残り5年間):約17万5000円
総返済額:約3153万円(元金3000万円+利息153万円)
 

頭金1000万円を入れた場合

借入額:2500万円
返済期間:15年
月々の返済額(10年間):約15万2000円
月々の返済額(残り5年間):約14万6000円
総返済額:約2627万円(元金2500万円+利息127万円)
 
頭金を増やすことで月々の返済額を抑えられる一方、15年という短期間での返済は依然として高額です。金利の変動リスクや生活費との兼ね合いを慎重に考える必要があります。
 

定年近くで住宅ローンを伴う家の購入する場合に気をつけたいこととは

50代での住宅購入は審査に通れば可能ですが、いくつかの重要なポイントを押さえる必要があります。ここでは、注意点として3つ挙げてみました。
 

頭金を入れた後の資産状況を確認

住宅購入後も手元資金に余裕を残しておくことが重要です。予期せぬ出費や老後の生活費に備えるため、頭金を入れすぎて現金不足になる事態は避けましょう。
 

定年に向けて収入が減ることも視野に入れる

現状、多くの企業では50代で役職定年を迎える可能性が高いです。役職定年後は給与が減少することが一般的で、これにより家計の負担が変わる場合があります。
 
住宅ローンを組む際は、役職定年後の収入に合わせて無理のない返済計画を立てることが大切です。また、ボーナスが減少する場合もあるため、ローン返済をボーナス頼みの計画にしないよう注意しましょう。
 

出口戦略も考慮しよう

家族構成やライフプランによっては、購入後も柔軟に選択肢を持つことが重要です。将来的に家を売却して資金を確保できるように資産価値の高い家を選んだり、リバースモーゲージを利用したりするなど、万が一のシナリオを視野に入れた出口戦略を事前に検討しましょう。
 
50代で住宅ローンを組むことは決して不可能ではありません。ただし、無理のない返済計画と老後を見据えた資金計画が不可欠です。この記事を参考に、慎重な判断を行い、後悔のない住宅購入を目指してください。
 
執筆者:宇野源一
AFP

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