父は有効期限切れのクレジットカードをそのまま「ゴミ箱」に捨てています。本人は「もう使えないから大丈夫」と言っているのですが、本当に問題ないのでしょうか?
ファイナンシャルフィールド / 2025年1月7日 2時20分
有効期限が切れたり、使わなくなったりしたクレジットカードはどのように処分すべきか悩んだ方もいるかもしれません。使用できないカードだからといってそのままゴミ箱に捨てている場合は注意が必要です。最近はクレジットカードの不正利用のニュースを見かける機会が増えています。クレジットカードの処分を間違えてしまうと、不正利用につながるリスクがあります。 今回は、クレジットカードの処分方法や誤った捨て方をした場合のリスクについて紹介します。クレジットカードの処分方法について疑問がある方はぜひ参考にしてください。
クレジットカードはそのまま捨てると危険
有効期限が切れているからとクレジットカードをそのまま捨てると、不正利用されるリスクがあるため十分な注意が必要です。有効期限が切れたカードからも読み取れる情報はあり、それらを悪用される可能性があります。
一般社団法人日本クレジット協会が2024年12月に発表したクレジットカード不正利用被害額の発生状況は表1の通りです。
表1
不正利用被害額 | 偽造カード被害額 | 番号盗用被害額 | その他不正利用被害額 | ||||
---|---|---|---|---|---|---|---|
被害額 | 構成比 | 被害額 | 構成比 | 被害額 | 構成比 | ||
2021年 | 330億1000万円 | 1億5000万円 | 0.5% | 311億7000万円 | 94.4% | 16億9000万円 | 5.1% |
2022年 | 436億7000万円 | 1億7000万円 | 0.4% | 411億7000万円 | 94.3% | 23億3000万円 | 5.3% |
2023年 | 540億9000万円 | 3億1000万円 | 0.6% | 504億7000万円 | 93.3% | 33億1000万円 | 6.1% |
2024年 (1~9月) |
392億7000万円 | 3億7000万円 | 0.9% | 362億8000万 | 92.4% | 26億2000万円 | 6.7% |
※一般社団法人日本クレジット協会 「クレジットカード不正利用被害額の発生状況」を基に筆者作成
クレジットカード不正利用被害額は増加傾向にあります。2024年は9ヶ月分の集計ではありますが、2023年の被害額に近い推移であり、不正利用対策の重要性がうかがえる結果となりました。
クレジットカードの安全な処分方法
クレジットカードを処分する際は、ハサミなどを使用し可能な限り細かく裁断してください。また、その際、ICチップや磁気ストライプ、セキュリティコードは特に細かく裁断しておきましょう。接着剤などを使って復元されるリスクもあるため、一方向だけではなくジグザグに切るなどの工夫もすればより安心です。また、プラスチック用のシュレッダーなどを利用すると安全かつ確実にクレジットカードの裁断ができます。
裁断した後のクレジットカードは捨て方にも注意点があります。裁断したクレジットカードはまとめて捨てるのではなく、何度かに分けて捨てましょう。まとめて捨てるとつなげて復元し、不正利用されるリスクが高まります。
クレジットカードだけでなく明細書の捨て方にも注意が必要
クレジットカードはカード本体だけでなく、明細書の捨て方にも注意が必要です。クレジットカードだけでなく、明細書にも個人情報が多く記載されているためです。クレジットカード同様に個人情報が分からないよう、可能な限り細かく裁断してから処分するといいでしょう。
カード会社によっては紙の明細書ではなく、インターネット上で明細書を発行している場合もあります。安全性は紙よりもWEB明細が優れているため、切り替えを検討してもいいでしょう。
期限切れのカードであってもそのまま捨てると不正利用されるリスクがある|クレジットカードは細かく裁断して処分することがおすすめ
一般社団法人日本クレジット協会の発表によると、クレジットカードの不正利用被害総額は年々増加傾向にあります。有効期限が切れたカードであっても読み取れる情報はあるため、処分には注意が必要です。不正利用の被害に遭わないためにも、細かく裁断したり、捨てたりなどして慎重に処分しましょう。
出典
一般社団法人日本クレジット協会 クレジット関連統計 四半期 クレジットカード不正利用被害額の発生状況
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
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