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テレビで見かける「プロ野球」の審判。年収は「1000万円」を超えるって本当?

ファイナンシャルフィールド / 2025年1月7日 8時30分

テレビで見かける「プロ野球」の審判。年収は「1000万円」を超えるって本当?

プロ野球という厳しい世界を、ときには個性的なジャッジで楽しませてくれるプロ野球審判員。審判員になるにはNPBアンパイア・スクールを受講し、その後研修審判員として採用されなければなりません。そのため、誰にでもできる職業ではないでしょう。   誰もが知る「審判員」ですが、収入に関してはあまり知られていません。そこで今回は、プロ野球審判員の収入事情や審判員になる方法についてご紹介します。

プロ野球審判員の年収は?

プロ野球審判員の給与は年俸制とされています。日本野球機構(NPB)の所属ではあるものの正社員待遇ではなく、個人事業主として1年単位で契約しているようです。
 
1軍の試合の審判員ともなると、平均年収は1000万円を超えるともいわれています。国税庁が発表している「令和5年分民間給与実態統計調査」によると年収1000万円を超えるのは給与所得者全体の5.5%しかいません。
 
なお2軍の試合に携わる審判員の場合は平均400万円前後といわれており、大きな差があります。
 
年収の内訳は、年俸750万円ほどに加え、1試合ごとの出場手当が加わるようです。出場手当は、球審3万4000円、塁審2万4000円、控え審判7000円とされており、100試合程度出場すると、球審や塁審はそれだけで200万円を超える計算になります。
 
しかし、2軍の試合に携わる審判員の年収が平均400万円ほどであることからも分かるように、年収1000万円を超えるのは決して簡単ではないようです。
 

プロ野球審判員になるには

プロ野球審判員になるためには、NPBが関東・関西で実施している「NPBアンパイア・スクール」に参加しなければなりません。しかし、スクールは関東・関西でそれぞれ64名程度しか参加できず、応募者多数の場合は書類選考が行われます。
 
1週間ほどの厳しい訓練の後、その中から数名の成績優秀者が「NPB研修審判員」に選ばれます。研修期間中は独立リーグの審判として活動し、最終試験となる試合で合格すると、はれて2軍の試合に出場できる「NPB育成審判員」となることが可能です。
 
育成審判員の年収は350万円ほどといわれており、正式な審判員よりは少ない額です。育成期間内に合格できてやっと「本契約」となり1軍の審判員ができるようになります。
 
しかし、すぐに1軍のみ審判できるわけではなく、本格的に1軍の試合にレギュラーで出場できるまでには、10年以上は掛かるともいわれています。
 

プロ野球審判員の1日

プロ野球審判員は、試合中だけ仕事をしているわけではありません。試合のない昼間は、体力づくりのためにジムへ行ったりジョギングをしたりして過ごしているようです。
 
実は審判は非常に体力のいる仕事だとされています。野球選手は先攻後攻で、一旦ベンチに戻れますが、審判はずっと立ちっぱなしなうえに、厳しい判定を行わなければなりません。そのためにも、体力づくりは必要なことと考えられます。
 
試合前には、球審担当者はブルペンやバッティングケージの後ろなどでピッチング練習中の投球を見て、ボールへの目慣らしをすることもあるようです。試合が終了すると、反省会を行ってやっと1日の仕事が終わります。
 

プロ野球のオフシーズンの過ごし方

プロ野球がオフシーズンのときは、審判員もオフかと思うかもしれませんが、そうではないようです。
 
シーズン終了後も、定期的に勉強会や会議があり、さらに10月にはプロ野球の出場機会の少ない若手選手育成を目的とした「みやざきフェニックス・リーグ」へも参加します。2月にはプロ野球のキャンプが始まり、キャンプには審判員も参加するため、完全なオフは12月中旬~1月いっぱいまでの1ヶ月半ほどです。
 
シーズン中は多忙で、休日はひと月に3日~5日ほどしかないこともあるようで、想像以上に忙しい日々を過ごしているといえるでしょう。
 

1軍のプロ野球審判員は年収1000万円とされており、2軍の審判と600万円ほど年収差がある

1軍のプロ野球審判員の年収は、平均1000万円程あるといわれています。2軍のプロ野球審判員の年収は、400万円ほどといわれていることから、600万円ほどの年収差があることになります。
 
1軍のプロ野球審判員をレギュラーで続けるためには、多くの経験が必要です。年収1000万円は簡単に得られるわけではなく、それまでの多くの苦労と日々の努力のたまものだといえるでしょう。
 

出典

国税庁 令和5年分民間給与実態統計調査-調査結果報告-
NPB日本野球機構 第11回(2024年)NPBアンパイア・スクール
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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