「ディーゼルエンジン搭載車」は「天ぷら油」で走行できるって本当!? 「仕組み」と「可能性」を徹底解説!
ファイナンシャルフィールド / 2025年1月9日 8時30分
ディーゼルエンジン搭載車は、天ぷら油でも走行できるという噂があり、本当かどうか気になる方もいるでしょう。実際にディーゼルエンジンの開発者は、植物油でも動くエンジンを作るつもりで開発したようです。 そこで今回は、ディーゼルエンジンは天ぷら油でも動くのかをテーマに、廃天ぷら油を使った自然エネルギーの可能性について解説します。
ディーゼルエンジンの仕組み
ディーゼルエンジンは、ピストンによって空気を圧縮してシリンダーの温度を上げ、燃料である軽油を噴霧することで着火し、エンジンが動くとされています。軽油は発火しやすい性質があるようで、ガソリンエンジンのように、スパークプラグがなくても着火する点が特徴といえるでしょう。
さらに、低速でも強いパワーを引き出せるといわれ、重い荷物を運ぶトラックに搭載されているようです。しかし、大気汚染物質の排出が問題となり、一部の都市で走行規制がかかりました。
なお近年では、有害物質の排出量が少ないクリーンディーゼル車が開発され、次世代のエコカーとして評価されているようです。
また、ガソリン車より安く燃料を補給できる傾向があるようです。実際に、令和6年12月9日時点の1リットルあたりの全国平均価格は、レギュラーガソリン175.7円、軽油155.4円となっており、軽油の方が20円ほどお得です。
ディーゼルエンジンは天ぷら油でも走行できる?
ディーゼルエンジンは、天ぷら油でも走行できるようです。そもそも、サラダ油のような植物油で動かすことを想定して作られたといわれています。
ディーゼルエンジンは、1892年にドイツ人のルドルフ・ディーゼルが発明したといわれ、その名を取って「ディーゼル・エンジン」と呼ばれているようです。重油やピーナッツオイルでも動かせるエンジンを開発した結果、発明されたといわれています。
ディーゼルエンジンは、高温のシリンダーに燃料を噴霧することで着火するシステムのため、発火しやすい燃料であれば、エンジンを動かせるようです。その点、天ぷら油でも高温であれば着火する可能性があるため、走行できるといわれています。
廃天ぷら油でディーゼル車を動かすには工夫が必要?
廃天ぷら油を使用する場合、「下処理」や「ろ過」が重要な工程といわれています。
一方で、バイオディーゼル燃料といって、植物油にメチルアルコールと水酸化カリウムを投入して作られる燃料があります。こちらも、廃天ぷら油を利用して生成できる可能性があり、車の改造がほとんど必要ないといわれています。
植物性の廃食油を使って、バイオディーゼル燃料が安定的に作られるようになると、自然エネルギーによる車の走行が可能となり、廃棄物のリサイクルも行えると考えられます。環境に優しい燃料が作られることで、大気汚染物質の排出がおさえられ、地球循環型の燃料生成が期待できます。
廃天ぷら油を使用すると、どれくらいの燃料費を節約できる?
軽油の小売価格が1リットル155.4円(2024年12月9日時点)として、100リットル必要な場合は、1万5540円の費用がかかります。廃天ぷら油の収集やろ過・車の改造にかかる費用を除くと、100リットルあたり1万5540円を節約できるため、長期間で考えると高額な経費節約になる可能性があるでしょう。
ただし、実際には廃天ぷら油の収集やろ過・車の改造に費用がかかる可能性があります。そのため、軽油にかかる燃料費をそのまま節約できるわけではないようですが、それ相応の経費削減が期待できると考えられます。
ディーゼルエンジンは天ぷら油でも動かせるため、燃料費を節約できる
ディーゼルエンジンは、圧縮熱で自然発火させる仕組みのため、発火しやすい燃料である軽油を使用しています。同様に、天ぷら油も発火しやすい性質があるため、ディーゼルエンジンを動かすことが可能だと考えられているようです。
うまく活用できれば、環境に優しい自然エネルギーとして活用される可能性があるでしょう。
出典
経済産業省 資源エネルギー庁 石油製品価格調査
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
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