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「寒いから」といって便座の温度を「強」にするのはもったいない?「弱」でも十分温かいし電気代も変わりますよね?

ファイナンシャルフィールド / 2025年1月10日 1時50分

「寒いから」といって便座の温度を「強」にするのはもったいない?「弱」でも十分温かいし電気代も変わりますよね?

寒い時期に、便座の温度を「弱」から「強」に上げると、どれくらい電気代が高くなるのか気になる方も多いのではないでしょうか。本記事では、トイレ便座の設定温度を下げることで、電気代をどれほど節約できるのかを調査しました。   便座の温度を下げる以外にも、トイレの電気代を節約する方法があります。「さまざまな暖房器具を使用する時期こそ、使用頻度が低いトイレの電気代を節約したい」とお考えの方は参考にしてください。

便座の温度を「強」から「弱」に下げた場合の電気代の違いは?

貯湯式トイレ便座の設定温度を「中」から「弱」へ一段階下げた場合、年間26.4キロワットアワーの省エネとなり、約820円の節約が期待できます。「強」から「弱」へ設定を下げた場合、単純計算で約1600円の節約効果が期待できるでしょう。
 
なお、暖房便座の温度は、弱・中・強の三段階設定になっている場合が多く、約30〜40度に温度調節が可能です。
 

洋式トイレの種類と特徴

一般的な洋式トイレには、「温水洗浄便座」と、温水洗浄機能のない「暖房便座」があります。温水洗浄便座は、さらに「貯湯式」と「瞬間式」の2種類に分かれています。
 
洋式トイレの便座の特徴を、表1にまとめました。
 
表1

 

種類 温水洗浄便座 暖房便座
型式 貯湯式 瞬間式
特徴 タンク内の水をヒーター
で温める方式
タンクがなく使用する度に
水を瞬間湯沸器で温める方式
便座を温める機能
を備えている
メリット 一度に多量の温水で洗浄
が可能
温水を保温する電力が不要で消費電力は小さめ 便座の温度調節が
可能
デメリット 温水を保温する電力が必要
(電気代がかかりやすい)
温水量が限られるため、
瞬間的に大きな電力が必要
常時便座を温める
ため光熱費が発生

※筆者作成
 

便座の温度を一段階下げる以外の電気代節約方法

便座の温度を一段階下げると、3〜5度体感温度が変わります。寒い時期に冷え性で悩む方の場合は、「弱」の水温だと物足りなく感じるかもしれません。
 
ここでは、便座の温度を下げる以外の節電方法を3つご紹介します。
 

トイレの節電機能を使用する

節電機能を使用することで、トイレの電気代を節約できます。実際の製品で、節電機能を使用した場合と使用しない場合を比較しました。
 
温水洗浄便座にかかる電気代を求める計算式は、「消費電力量(キロワットアワー)×電気料金(円/キロワットアワー)」です。電気料金は、全国家庭電気製品公正取引協議会「電力料金目安単価」より、31(円/キロワットアワー)を用いて計算しています。
 
比較した結果は、表2の通りです。
 
表2

種類 温水洗浄便座
型式 貯湯式 瞬間式
節電機能 使用 不使用 使用 不使用
年間消費電力量
(キロワットアワー)
166 231 60 72
年間電気料金 約5146円 約7161円 約1860円 約2232円
月間電気料金 約429円 約597円 約155円 約186円
1日あたりの電気料金 約14円 約20円 約5円 約6円

※筆者作成
 
温水洗浄便座で節電機能を使用した場合、1日あたりの電気料金に大きな差はありませんでした。しかし年間で見ると、貯湯式では約2000円、瞬間式では約370円の電気代を節約できています。
 
温水と便座の温度を自動でコントロールするものや、タイマーでモード切り替えをするものなど、製品によって節電機能の仕組みは異なります。しかし、いずれの場合でも、節電機能を使用することで電気代を節約できるでしょう。
 

洗浄水の設定温度を低くする

トイレの電気代を節約するために、洗浄水の温度を低めに設定する方法もあります。
 
貯湯式トイレの洗浄水の温度設定を中から弱へ一段階下げた場合、年間13.8キロワットアワーの省エネとなり、約428円の節約が可能です。
 

使わないときはトイレのフタを閉める

トイレの電気代を節約するには、使わないときにフタを閉める方法もあります。貯湯式トイレのフタを閉めた状態と、開けたままの状態を比較すると、消費電力量は年間34.9キロワットアワーの差があり、電気代も約1082円違います。
 
温水洗浄便座のフタを開けたままにすると、熱が空気中に放出されて余計な電気代がかかるため、使った後はフタを閉めましょう。
 

便座の温度を「強」から「弱」にすると、電気代が年間1600円ほど節約できる可能性がある

便座の設定温度を「強」から「弱」に下げることで消費電力が下がり、電気代を節約できます。
 
また、1日あたりのトイレ使用時間は1時間弱のため、使用しないときも便座を温め続けると電気代がかかります。多くの温水洗浄便座には省エネ機能が備えられていますが、今回ご紹介した方法も参考にして、トイレの電気代を節約しましょう。
 

出典

経済産業省資源エネルギー省エネ性能カタログ2023(147ページ)
全国家庭電気製品公正取引協議会「電力料金目安単価 その他の質問カタログなどに載っている電力料金の目安単価とは何ですか?
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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