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老後のためにお金を貯め始めたことを同僚に話したら「遅い」と言われました……ほかの50代はすでに準備をしているのでしょうか?

ファイナンシャルフィールド / 2025年1月11日 2時20分

老後のためにお金を貯め始めたことを同僚に話したら「遅い」と言われました……ほかの50代はすでに準備をしているのでしょうか?

50代になってから、老後生活について心配に感じる方もいるでしょう。50代から老後資金の準備を始めたものの、同僚から「遅い」と言われてしまうこともあるようです。ほかの50代はすでに老後資金を準備しているのでしょうか。   今回は、老後生活を心配している人の割合や、いくら準備したらよいかについて調べてみました。50代の平均貯蓄額もご紹介しますので参考にしてください。

日常生活の悩みや不安がある人の大半は老後生活を心配している!

内閣府政府広報室の「国民生活に関する世論調査」によると、日常生活での悩みや不安を感じている人は75.9%、50代では78.8%であるとのことです。悩みや不安を感じている人が心配している内容は以下の通りです。

●老後の生活設計について:63.6%(50代:75.7%)
●今後の収入や資産の見通しについて:59.8%(50代:68.3%)
●自分の健康について:59.2%(50代:59.1%)
●家族の健康について:50.7%(50代:58.3%)
●現在の収入や資産について:47.0%(50代:48.3%)

同調査から、日常生活の悩みや不安がある人の大半は老後生活や将来の収入について心配していることが分かります。50代ではその割合が高くなり、老後生活に備えている人がいると考えられます。
 

老後資金はどのくらい必要?

老後は基本的に年金をもらって生活することになりますが、それだけでは生活費を賄えないといわれています。総務省統計局の「家計調査報告[家計収支編]2023年(令和5年)平均結果の概要」によると、65歳以上の夫婦のみの無職世帯では、毎月3万7916円の不足が生じるようです。
 
これを基に将来必要な老後資金を計算すると、以下の通りです。

●1年間:45万4992円
●10年間:454万9920円
●20年間:909万9840円
●30年間:1364万9760円

上記はあくまで平均値で、生活レベルによってはさらに多くの老後資金を必要とする場合が考えられます。すぐに貯められる金額ではないため、計画的に貯金することが大切です。
 

50代の平均貯蓄額はどのくらい? 今からでも間に合う?

金融広報中央委員会「知るぽると」の「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査](令和5年)」によると、世帯主の年齢が50代で金融資産非保有の世帯は27.4%、金融資産を保有していない世帯を含めた平均貯蓄額は1147万円(中央値:300万円)です。金融資産保有世帯だけを見ると平均貯蓄額は1611万円(中央値:745万円)です。
 
金融資産保有世帯の貯蓄額の中央値である745万円を今から貯めようとしても、すぐに達成できる金額ではないでしょう。しかし、60代の貯蓄額の中央値に近づけるように、10年かけて計画することはできるかもしれません。
 
金融資産保有世帯における60代の平均貯蓄額は2588万円(中央値:1200万円)なので、中央値を目指して貯蓄を始めるなら、毎月10万円を貯蓄用に取り分ける必要があります。
 
貯金だけでは老後資金の目標金額に届かない可能性もあるでしょう。ある程度貯金が貯まったら、一部を資産運用で増やせるかもしれません。また、老後はすぐに年金生活に入るのではなく、仕事を続けるなどして老後資金を少しでも増やすことも検討できます。
 

50代からでは「遅い」と言う同僚にも一理ある!? 老後資金の準備は貯蓄額の中央値を目標にできる

日常生活の悩みや不安がある人で老後の生活設計を心配する人は63.6%(50代:75.7%)いて、大半を占めていることが分かりました。老後は年金だけで生活費を賄うことが難しいといわれており、65歳以上の夫婦のみの無職世帯では、老後生活の不足分は毎月3万7916円であるとされています。
 
老後20年間で909万9840円、30年間では1364万9760円が必要になることから、計画的な老後資金の準備は大切だといえます。
 
50代になってから老後資金を準備しようとしても、すぐに貯めることは難しいでしょう。60代の貯蓄額の中央値は1200万円ですから、それを目標に10年間で月10万円の貯蓄をできるかもしれません。それと同時に貯金の一部を資産運用で増やしたり、老後も仕事を続けて資産を増やしたりすることも検討できます。
 

出典

内閣府政府広報室 「国民生活に関する世論調査」の概要 (5)日常生活での悩みや不安 ア 日常生活での悩みや不安(44ページ)、イ 悩みや不安の内容(48~49ページ)
総務省統計局 家計調査報告2023年(令和5年)平均結果の概要 II 総世帯及び単身世帯の家計収支 <参考4> 65歳以上の無職世帯の家計収支(二人以上の世帯・単身世帯) 図1 65歳以上の夫婦のみの無職世帯(夫婦高齢者無職世帯)の家計収支 -2023年-(18ページ)
金融広報中央委員会 知るぽると 家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査](令和3年以降) 各種分類別データ(令和5年) 統計表の番号3 金融資産保有額(金融資産保有世帯)、統計表の番号4 金融資産保有額(金融資産を保有していない世帯を含む)
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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