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会社員として働きながら月に2~3回ほど兄が経営している焼肉屋さんを手伝い「月2万円」程度の給料をもらっています。家族が経営している店の手伝いの場合でも確定申告は必要でしょうか?

ファイナンシャルフィールド / 2025年1月14日 2時50分

会社員として働きながら月に2~3回ほど兄が経営している焼肉屋さんを手伝い「月2万円」程度の給料をもらっています。家族が経営している店の手伝いの場合でも確定申告は必要でしょうか?

普段は会社員として働きながらも、何らかの副業で一定以上の収入を得た場合は、翌年に前年分の確定申告を行うことが必要です。家族経営の手伝いで少額の給与をもらった場合でも、確定申告をする必要があるのかを確認していきましょう。

「月2万円」の収入で、確定申告は必要になるのか?

国税庁によると「2か所以上から給与の支払を受けている人のうち、給与の全部が源泉徴収の対象となる場合において、年末調整されなかった給与の収入金額と給与所得および退職所得以外の所得金額との合計額が20万円を超える人」は、確定申告をする必要があると定められています。
 
これは、本業である会社員としての給与収入は年末調整によって所得税額が確定しますが、副業収入の税金額が不明であるからです。
 
今回のケースでは、年間24万円(月収2万円×12ヶ月)の給与収入を家族経営の焼肉店から得ていると予想されますので、確定申告が必要になると思われます。月によっての給与額がまちまちである場合は、1月から12月までに支給された給与額を合計し、20万円を超えているかを調べておきましょう。
 
ほかにも副業としての所得を得ているのであれば、1年間に得た副業での所得額を全て合計し、20万円を超えていれば確定申告が必要です。インターネットオークションでの売り上げやカーシェアなどを通じて所得がある場合は、こちらも残さず計算していきましょう。
 
特にインターネットオークションの商品仕入れなどで「必要経費」が発生している場合は、売上高から必要経費を差し引いた部分が「所得」としてあつかわれることを理解しておきましょう。
 
また、住民税に関しては副業所得が年間20万円未満であったとしても「市区町村への申告」が必要であることに注意が必要です。確定申告をするのであれば市区町村への申告をする必要はなくなりますので、少額でも副業所得を得たときは翌年に確定申告をしておくことが無難でしょう。
 

家族に事業の手伝いをしてもらった際、支払った給与はどう扱われる?

一方で、焼肉店を経営している兄は弟を臨時の従業員として雇用し、毎月約2万円の給与を支払っていることになります。これは事業経営上の「人件費」として計上されるため、焼肉店としては給与を支払うことで利益が減少する一方、法人税を節減できるというメリットが生まれるのです。
 
中小企業の場合、所得額によりますが法人税の税率は15%~23.2%と定められていますので、年間24万円の給与を支払った場合は3万6000円~5万5680円の法人税節税の効果があります。
 
兄と弟が別生計の家族であればこのような形での節税と、家族への生活資金提供が同時にできるため、焼肉店を経営している側としては大きなメリットがあるといえます。個人事業を営む予定がある場合は、このような制度をフルに活用していくことを考えていきましょう。
 

まとめ

月2万円、年間24万円程度の副業給与所得がある場合は、翌年に前年分の確定申告を行うことが必要になります。副業所得が20万円未満である場合も、住民税は発生しますので市区町村役場への申告は忘れずに行いましょう。
 
事業経営をしている立場から見ると、別生計である家族を臨時の従業員として雇用することは税制上大きなメリットがあります。家族・親族の協力を得られる場合は、積極的に制度を活用していくとよいでしょう。
 

出典

国税庁 No.1900 給与所得者で確定申告が必要な人
中小企業庁 法人税率の軽減
横浜市 市民税・県民税の申告について
 
執筆者:山田圭佑
FP2級・AFP、国家資格キャリアコンサルタント

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