高校を卒業する息子に「ターボ」の軽自動車をおねだりされた! ターボ車は「ノンターボ」仕様の同じ車種と比べて「維持費」は「安い」のでしょうか?
ファイナンシャルフィールド / 2025年1月17日 3時30分
普通車よりも比較的小回りが利き、免許取り立ての人でも運転がしやすいとされている軽自動車ですが、普通車に比べるとパワー不足は否めないでしょう。しかしターボ車であれば、ノンターボ車と比較してパワーが向上するため、力強い加速ができる可能性があります。 本記事では、ターボエンジンの特徴とともに、ノンターボ車と比べ費用面で違いがあるのかについて解説します。
ターボ車の魅力は加速性能と走行の快適さ
ターボ車の最大の魅力は、力強い加速性能といえるでしょう。軽自動車はそもそも660シーシー以下と排気量が小さく制限されています。そのため、日常走行でも坂道の多い場所ではパワー不足を感じる可能性があります。
また、高速道路や自動車専用道路のように制限速度の速い道路を走る場合にもパワー不足がストレスにつながるかもしれません。
このようなパワー不足を補う効果があるエンジンが、過給機の1つである「ターボチャージャー」を搭載したターボエンジンです。過給機とは、エンジンに圧縮した空気を送り込む装置のことで、より多くの空気をエンジンのシリンダ内に送り込めるとされています。
そのため、同じ排気量のエンジンでもより高い出力を引き出せると考えられているようです。自然吸気でパワーの弱い軽自動車のエンジンでもターボ車であれば、力強く走ることができるようになり、走行が快適になる可能性があるでしょう。
ターボ車の購入費用はノンターボと比べてどれくらい高い?
ターボ車の購入費用は、ノンターボ車よりも少し高くなる傾向があります。ターボエンジンを搭載するにあたり、ターボ機構そのものを搭載するため部品点数が増えること、ターボの高出力に耐えられるエンジン開発が必要なため、自然吸気エンジン搭載車よりも車両価格は高くなるようです。ターボ車とノンターボ車の価格差を以下の表1にまとめました。
表1
自動車メーカー | 車名 | 上段:ターボグレード 下段:車両価格 |
上段:ノンターボグレード 下段:車両価格 |
---|---|---|---|
ダイハツ | ムーヴキャンバス | セオリー Gターボ 176万円 |
セオリー G 163万9000円 |
タントカスタム | カスタム RS 193万500円 |
カスタム X 183万7000円 |
※筆者作成
購入費用だけでなくメンテナンス費用で維持費が高くなる
ターボ車のデメリットとしてオイルの劣化が早い傾向があることがあげられます。ターボ車は自然吸気エンジンにくらべ、エンジンの回転数は高くなる傾向があります。そのため、自然吸気エンジンよりも高温となるため、潤滑や冷却の役割をするエンジンオイルの劣化は早くなるとされています。
エンジンオイルの交換周期はターボエンジンで5000キロメートル、自然吸気エンジンで1万キロメートルでの交換が目安といわれています。軽自動車の場合、エンジンオイルは約3リットル程度です。
エンジンオイルはメーカー、品質、グレードにより価格もバラバラですが、1リットル当たり約1000円とした場合、1回当たりのオイル交換費用はオイル代だけで約3000円です。
もし車を5万キロ以上使用した場合、ターボエンジン車で10回、自然吸気エンジン車で5回のオイル交換が必要です。ターボ車の場合3万円、自然吸気エンジン車で1万5000円が最低限必要になり、ターボ車の維持費では、5万キロ走行時点で1万5000円の差が生まれます。
ターボ車はノンターボ車より加速性能と走行の快適さは向上するも維持費は少し高くなる
ターボ車は、ターボチャージャーの効果により、同じ排気量のエンジンでもパワーは向上するようです。そのため、坂道や高速道路などでも自然吸気エンジンの車よりも走行の快適さは向上すると考えられます。
一方で、ターボチャージャーでエンジンを回すため、自然吸気エンジンよりもエンジン温度は高くなり、エンジンオイルの劣化は早くなる傾向にあります。そのため、エンジンオイルの交換周期は自然吸気エンジンの車よりも短くなり、維持費は高くなるとされています。
ターボ車の場合、アクセルワークで速度や加速を調整できるものの、ノンターボ車の場合は後からパワーが欲しくても調整はきかないでしょう。そのため、必要に応じてターボ車を選択しておくとよいかもしれません。
出典
DAIHATSU ムーヴ キャンバス
DAIHATSU タント
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
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