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年収400万円の夫と専業主婦の妻で「3000万円」のぺアローンを組む予定です。注意点はありますか?

ファイナンシャルフィールド / 2025年1月21日 5時20分

年収400万円の夫と専業主婦の妻で「3000万円」のぺアローンを組む予定です。注意点はありますか?

ペアローンは夢のマイホームを手に入れるための一歩ですが、その一方で返済に関する不安や疑問もあるかと思います。   本記事では、年収400万円の夫と専業主婦の妻で3000万円のペアローンを組むケースを例に、その際の注意点やポイントについて解説します。安心して住宅購入を進めるために、ぜひ参考にしてください。

専業主婦の妻がペアローンを組むリスク

ペアローンは夫婦それぞれが債務者となるローンですが、専業主婦の妻がペアローンを組む場合には、特有のリスクがあります。
 
その中でも特に注意すべきものに「収入がないため返済原資が限られる」というものがあります。
 
専業主婦の場合、個別に収入がないため、実質的に夫の収入で2人分のローンを返済することになります。仮に妻が1000万円、夫が2000万円のペアローンを組んだ場合でも、夫の収入400万円が返済の全てを支える形になるため、家計の負担が非常に大きくなります。
 
また、夫に万が一のことがあった場合のリスクもあります。
 
ペアローンでは夫婦それぞれが個別に、片方が死亡や高度障害となった場合にローン残高が全額返済される「団体信用生命保険(団信)」に加入します。しかし、妻が専業主婦で収入がない場合、妻側のローンは夫の収入で返済するのが前提となります。仮に夫に万が一のことが起きると、妻の分のローンはそのまま残り、返済が滞るリスクが高まります。
 

返済負担率と家計への影響

年収400万円の夫と専業主婦の妻が3000万円のペアローンを組む場合、返済負担率(年間返済額の年収に対する割合)が適正範囲を超える可能性があります。
 
住宅ローンの返済負担率は、25~35%が目安とされています。夫単独で3000万円を35年ローン(金利1%)で組むと、月々の返済額は8万5000円程度、年間では102万円程度となり、返済負担率はおよそ25.5%です。
 
平時は問題なくとも、今後給料が下がったり、一時的に休職で給料が途絶えるなどすれば、返済が難しくなることもあり得ます。
 
特に、専業主婦家庭では夫の収入に全てを依存する形となるため、収入の変動や予期せぬ出費が家計に大きなダメージを与える可能性があります。
 
なお、専業主婦の妻が将来的に働く可能性があり、それを前提としている場合は、そのタイミングを具体的に計画することが重要です。共働きになることで返済負担が軽減され、家計に余裕が生まれる可能性がありますが、予定がずれて返済が難しくなることもあり得るからです。
 

ペアローンを組む際の具体的な対策

専業主婦の妻と年収400万円の夫がペアローンを組む際は、以下のような対策を講じることで、リスクを軽減できます。
 
まずは、頭金を増やすことです。それにより借入額を抑えることができます。例えば、物件価格の20%を頭金として支払えば、借入額を2400万円に減らすことができ、返済負担を軽減できます。
 
続いて、返済期間を長めに設定することも重要です。そうすることで、月々の返済額を抑えることができるからです。ただし、返済期間が長くなると総返済額が増える点には注意が必要です。
 
他にも、万が一の事態への備えを強化しておくこともよいでしょう。例えば、団信に加え、三大疾病や八大疾病特約への加入を検討しましょう。それによって、万が一の事態に陥ったときでも、家計への負担を抑えることができます。
 

まとめ

年収400万円の夫と専業主婦の妻で3000万円のペアローンを組む場合、家計に大きな負担がかかる可能性があることを前提に、考えていかなければなりません。具体的には、返済負担率や生活費への影響を慎重に検討し、リスクを軽減するための対策を講じることが重要です。
 
無理のない返済計画を立てるために、借入額の見直しや頭金の増額、団信の充実、共働きの検討などを行い、安心してマイホーム生活をスタートできるよう準備しましょう。加えて、必要に応じてFPなど専門家に相談して、適切なアドバイスを得ることも大切です。
 
執筆者:柘植輝
行政書士

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