「自動お湯はり」と「追い焚き」の水道光熱費を比較！節約のためのコツはある？

ファイナンシャルフィールド / 2025年1月21日 10時10分

寒い時期に毎日お風呂で体を温めたい方がいるかもしれません。しかし、毎回お湯をためるとなると、水道光熱費が気になることでしょう。今回は追い焚き機能と自動お湯はり機能ではどの程度水道光熱費に差があるのか、自動お湯はりと追い焚きをした場合の水道光熱費の比較結果を解説します。お風呂で水道光熱費をおさえる方法についてもぜひ参考にしてください。

自動お湯はりと追い焚きの水道光熱費を比較

今回、水道光熱費を比較するためのガスの条件は以下の通りです。

表1

	プロパンガス	都市ガス
基本料金	1999円	1056円
単位料金	689.2円／立方メートル	130.46円／立方メートル
発熱量	2万4000キロカロリー／立方メートル	1万750キロカロリー／立方メートル
熱効率	80％

※筆者作成

追い焚きに比べて自動お湯はりの方が水道光熱費は約55～70円高い

今回、湯量180リットルで湯温40度、自動お湯はりの水温は10度、追い焚き時の湯の水温は15度と仮定し、1リットル当たりの水道代は0.24円で計算しました。自動お湯はりした場合と追い焚きした場合の水道光熱費を比較した結果は、以下の通りです。なお、追い炊きの場合は1日おきにお湯を換える計算としています。

表2

	プロパンガス		都市ガス
	自動お湯はり	追い焚き	自動お湯はり	追い焚き
ガス代	約194円	約162円	約82円	約68円
水道代	約43円	なし	約43円	なし
水道光熱費	約237円	約162円	約125円	約68円
1か月当たりの水道光熱費	約7110円	約5505円	約3750円	約2685円

※公益社団法人神奈川県LPガス協会「都市ガス料金の方が安いですよ！」を基に筆者作成

表2より、追い焚き機能に比べて水道代がかかる自動お湯はりでは、水道光熱費がプロパンガスでは75円、都市ガスでは57円ほど高くなることが分かるでしょう。

追い焚き機能がある家庭で、1日おきにお湯はりと追い焚きを行ったと仮定すると、1か月当たりの水道光熱費はプロパンガスで約5505円、都市ガスで約2685円かかります。毎日お湯はりすると追い焚き機能がある家庭に比べてプロパンガスで1605円、都市ガスで1065円水道光熱費が高くなります。

自動お湯はりに比べてガス代が安く済む追い焚きは便利な機能ですが、翌日の残り湯には大量の細菌が繁殖しているため、浴槽掃除をせずに何日も繰り返し追い焚きをすることは控えましょう。

特に、24時間風呂やジェットバスでお湯を循環させて再利用する場合は、レジオネラ菌が繁殖するおそれがあることから、お風呂のお湯は毎日入れ替えた方が衛生的です。

お風呂で水道光熱費を節約する方法

お風呂のお湯はりや追い焚きでガス代を節約するには、浴槽のお湯の温度を下げないことがポイントです。お風呂で水道光熱費をおさえる方法について解説します。

浴槽の湯量は少なめ・お湯の温度は下げて設定する

お風呂ではシャワーのお湯をつくるために光熱費がかかるため、シャワーの温度と湯船にためるお湯の温度は別々に設定しましょう。お風呂の湯量は少なめに設定することで水道代、お湯の温度を下げることでガス代を節約できます。

湯船にためたお湯で髪や体を洗い流し、シャワーは極力使わないことも水道光熱費の節約に有効です。

バスタブ内にペットボトルを入れてお湯をかさ増しする

水を入れた2リットルのペットボトルを1本浴槽に入れることでお湯のかさが増し、浴槽の湯量を節約できます。ペットボトルの中の水が冷えているとお湯の温度が下がりやすい点に注意し、浴槽に沈めるペットボトルの水は毎回入れ替えせずに使い回しましょう。

また、入浴する順番は先に体重が軽い人から入り、体重が重い人は後に入ることで、効率よくお湯を使用できるでしょう。体重が重い人は体重が軽い人に比べて、湯船に入った時に水かさが増し、お湯があふれてしまうためです。

残り湯を洗濯に利用する

一般的に約180リットルのお風呂の湯量は、残り湯を洗濯や掃除などに利用する方法が水道代の節約におすすめです。ただし、残り湯は細菌が繁殖しているため、残り湯で洗濯する際は、すすぎは新鮮な水で行いましょう。

また、着色料の入った入浴剤や2、3日経過した残り湯は洗濯には利用しないようにしましょう。

「お風呂」の追い焚き機能がない場合は設定温度や湯量を下げてペットボトルで水をかさ増しする方法がおすすめ

追い焚き機能に比べて自動お湯はりの方が水道光熱費が約55～70円高くなりますが、お風呂のお湯は毎日入れ替えた方が衛生的です。なぜなら、一晩放置した残り湯は細菌が繁殖するためです。当日中のお風呂の湯温を再度上げる際に便利な追い焚き機能は、家族の人数が多く、お風呂に入る時間がまばらな場合に役立つでしょう。

「お風呂」の追い焚き機能がない家で水道光熱費を節約するためには、設定温度や湯量を下げる、浴槽内にペットボトルを入れて水をかさ増しする、残り湯を洗濯に利用する方法を試してみてください。