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「月45時間」の残業は長すぎる? 平均残業時間や残業に関する規定を紹介

ファイナンシャルフィールド / 2025年1月22日 3時10分

「月45時間」の残業は長すぎる? 平均残業時間や残業に関する規定を紹介

残業時間には、法律で定められたルールがあります。従業員に時間外労働や休日労働をさせるためには「36協定」の締結が必要です。通常、36協定に基づく時間外労働の上限は月45時間、年360時間とされていますが、特別条項を設けることで臨時的な残業も許容されるといわれています。   本記事では、残業時間の平均や、月45時間の場合の残業代を紹介します。

残業時間に関するルール

企業が従業員に時間外労働や休日労働をさせる際には、法律で定められた「36協定」を締結し、適切に届出を行う必要があります。もし36協定が締結されていない状態で、企業が従業員に時間外労働や休日労働をさせた場合、最大で「6ヶ月以下の懲役または30万円以下の罰金」という罰則が科せられる可能性があります。
 
なお36協定では、通常の時間外労働に対して「月45時間、年360時間まで」が上限とされています。特別条項を設けることで月45時間を超える臨時的な残業が許容されることもありますが、年間の上限は「720時間」、単月での残業時間は休日労働とあわせて「100時間未満」です。
 

一般労働者の1ヶ月の平均残業時間

厚生労働省の「毎月勤労統計調査 令和5年度分結果確報」によると、一般労働者の日本の平均残業時間は13.7時間です。企業ごとに残業時間には差がありますが、結果からみると、月45時間の残業は平均的な残業時間を大きく上回るため、従業員の大きな負担になっている可能性があるでしょう。
 

残業1時間あたり賃金はいくらもらえる?

法定労働時間は「週40時間、1日8時間」と定められており、超過して働くと残業時間として扱われます。残業に対して支払われる賃金は、通常の賃金に対して25%の割増が行われます。計算式は以下の通りです。
 
残業代 = 1時間あたりの賃金(時給) × 1.25(割増率) × 残業時間
 
1時間あたりの賃金を求めるためには、「月給 ÷ 所定労働時間 ÷ 所定労働日数」で計算しましょう。なお、月給には家族手当や通勤手当、住宅手当などは含まれません。
 
例えば、月給25万円、所定労働時間が8時間、所定労働日数が20日の場合、1時間あたりの賃金は以下のように計算されます。
1時間当たりの賃金 = 25万円 ÷ (8時間 × 20日) = 約1563円
 
1時間の残業を行った場合、残業代は以下のように計算できます。
残業代 = 1563円 × 1.25 × 1時間 = 約1954円
 
月に45時間の残業を行った場合、残業代は以下の通りです。
残業代 = 1954円 × 45時間 = 約8万7930円
 
残業時間が増えることで、追加の収入を得られますが、過度な残業は健康へ悪影響をおよぼす可能性があることを考慮する必要があります。
 

月45時間の残業は平均からみると多い

月45時間の残業は、厚生労働省の調査からみても平均を上回っていることが分かりました。企業は法的な残業時間の上限を守ることや、従業員の負担を軽減するために適切な時間管理や業務配分を行うことが求められます。労働者自身の健康やライフバランスを考え、過剰な残業は避けるべきであることも忘れてはいけません。
 

出典

厚生労働省 毎月勤労統計調査 令和5年度分結果確報
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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