孫が欲しがるガチャガチャは1回「1000円」!前は1回「100円」だったのに、なぜ高くなったのでしょうか?
ファイナンシャルフィールド / 2025年1月21日 23時30分
「カプセルトイ(ガチャガチャ・ガシャポン)」は、日本の文化として長い歴史を持ち、子どもから大人まで幅広い層に愛されています。しかし、近年その価格が大きく変化していることに気づいている方も多いでしょう。 現在では1回1000円という高額商品も登場しているカプセルトイについて、本記事では、カプセルトイの進化と価格変動の背景についてまとめました。
カプセルトイの歴史と変遷
カプセルトイの原型は、1880年代のアメリカでお菓子や小物を販売していた自動販売機といわれています。これが後のカプセルトイ文化の基盤となりました。
日本には1960年代に伝わり、当時は1回10円や20円といった手頃な価格で楽しめる、プラスチック製の小さなおもちゃやキーホルダーなどが中心でした。
1970年代になるとカプセルトイは多様化し、大手玩具メーカーの参入などもあって市場が拡大、1990年代以降、キャラクターグッズやコレクター向けの商品が増え始め、大人にも人気が広がることになったのです。この時期には価格帯も徐々に上昇し、100円~200円程度の商品が主流となりました。
カプセルトイの価格が高くなった理由
以前は1回100円~200円台が中心だった時代もありましたが、現在は300円~400円が中心であり、中には1回1000円以上する商品も登場しています。以前と価格が変わった理由は、以下の通りです。
●キャラクターライセンス料の上乗せ
●大人向け商品の登場
●消費者のより細かいニーズに応える商品の提供
カプセルトイの中身はフィギュアやアクセサリーなど、高品質で精巧なデザインの商品が増えています。こうした商品は製造コストが高く、その分価格も上昇することになったといえるでしょう。
1000円以上する高額なカプセルトイでは、アニメキャラクターや映画関連の商品が多く見られますが、これらは細部まで作り込まれている商品がほとんどです。また、キャラクター商品にはライセンス料が含まれているため、その分価格も高く設定されます。特に人気アニメや映画とのコラボ商品などでは、この傾向が現れやすいでしょう。
株式会社ハピネットが行った「カプセルトイの大人需要実態調査」によると、大人の3割以上がカプセルトイを購入したことがあり、さらに購入者が増加傾向にあることが分かりました。
また、一度の購入機会でカプセルトイに使用する平均金額も「400円~1000円未満」という回答が最多で、購入する1個あたりの平均価格帯については「400円~700円未満」という回答が増えているようです。この結果から推測できることは、大人向け市場が拡大しており、価格設定が子ども向けよりも高くなる傾向にあるということです。
加えて、消費者はよりユニークで価値のある商品を求めており、それに応える形で高額商品が増えていることもあるでしょう。
1000円のカプセルトイ、孫にさせるべき?
カプセルトイにはギャンブル的な要素があり、期待感やワクワク感を刺激する一方で「もの」への執着を助長する可能性もあります。お金の教育の一環として、決めたお小遣いの範囲内で遊べば、お金の価値を学ばせる良い機会になるかもしれません。
カプセルトイは、親の教育方針に沿った形でさせるどうかを相談することが望ましいといえます。孫にさせること自体は悪くありませんが、金額や回数の制限などを親と相談することが大切でしょう。
1000円のカプセルトイが登場した理由は、品質の向上やキャラクターのライセンス料、ターゲット層の変化などが関係していると考えられる
カプセルトイの価格は、子ども向けから大人をターゲットとした高品質な商品と価値を提供するツールとして進化した結果、上昇したと考えられます。
カプセルトイは、子どもだけではなく大人になってからも新たな形で楽しめる文化として、定着しつつあります。価格の上昇は、新たな価値を提供するための必然的な変化といえるでしょう。
孫に1000円のカプセルトイをする機会を与える場合は、ご褒美として与える、特別な日やイベントの際だけにするなど、一定の制限の中で体験させるといった工夫が必要でしょう。
出典
株式会社ハピネット 【カプセルトイの大人需要実態調査】大人の3割以上がカプセルトイの購入経験あり、中・高価格帯商品の人気の高さが明らかに(1、2ページ)
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
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