近い将来「磁気乗車券」が「廃止」に!? 今後は「QRコード乗車券」が主流になるって本当?
ファイナンシャルフィールド / 2025年1月23日 10時10分
電車を利用する際、SuicaやPASMOなどの交通系ICカードを利用している方も多いでしょう。一方で、紙切符を利用している方も一定数います。 しかし、近年あらゆるものがデジタル化されていることから、近い将来、現行の紙切符がその役割を終える可能性があります。実際、2026年度を目処に首都圏の鉄道会社を中心に、QRコード乗車券の導入によって、磁気乗車券の廃止を試みるという方針が出されているようです。 今回は、磁気乗車券廃止の目的や、今後、鉄道会社が実施予定の磁気乗車券からQRコード乗車券の置き換え事例についてご紹介します。
「磁気乗車券」とは?
磁気乗車券とは、電車に乗る際に、利用する裏に磁気を蓄えた物質(磁気素材)が貼り付けられた紙切符のことです。裏に貼り付けられた磁気素材を改札機で読み取り、乗車駅や利用状況などの情報を処理しています。
磁器乗車券の廃止理由としては、改札機の維持コストや、リサイクルのしにくさなどが挙げられるとされています。
磁気乗車券廃止の目的
現在、各駅で実施されている磁気乗車券を自動改札機に投入する方式から、QRコード乗車券を改札機器のQRリーダーにタッチする方式へ変更する方針で検討されています。
磁気乗車券をQR乗車券に切り替えることで、自動改札機や自動券売機などの機器の複雑さ(詰まりやエラーなど)の解消や、リサイクルが容易な紙への変更による環境負荷の軽減を目的としているようです。
改札機への投入が必要な磁気乗車券と異なり、QR乗車券はタッチするだけで改札機を通過できるとされています。そのため、従来問題となっていた「切符が改札機の内部に詰まり足止めされる」というようなトラブルの回避につながる可能性があるようです。
また、現在使われている磁気乗車券は金属を含むため、専用の紙が必要とされています。磁気乗車券を廃止して、環境負荷を低減できる用紙を利用することにより、持続可能社会の実現を目指しているようです。
鉄道事業者による磁気乗車券からQRコード乗車券への置き換え事例
2026年度より、以下の鉄道事業者8社による磁気乗車券からQRコード乗車券への置き換えが検討されているようです。
なお、具体的な開始時期などの詳細については、決定次第各社よりお知らせがあるようなので、あくまで参考程度にしてください。
・京成電鉄株式会社
・京浜急行電鉄株式会社
・新京成電鉄株式会社
・西武鉄道株式会社
・東京モノレール株式会社
・東武鉄道株式会社
・東日本旅客鉄道株式会社
・北総鉄道株式会社
QRコード乗車券の情報やご利用状況などを鉄道8社共用のサーバで管理し、各会社間を超えての乗車券の発行・利用が可能になる予定のようです。
現在の磁気乗車券の利用率は5〜10%、交通系ICカードの利用率は90〜95%となっており、現行のSuica、PASMOなどの交通系ICカードを主体とし、各事業者が連携を図りながらサービスの持続的な拡大を目指しています。
2026年度を目処に首都圏鉄道事業者8社による磁気乗車券からQRコード乗車券への置き換えが実施予定
2026年度を目処に鉄道事業者8社がQRコード乗車券導入による、磁気乗車券全廃方針を公表しているようです。磁気乗車券全廃によって、自動改札機の詰まりによるエラーの解消や、環境負荷の軽減が可能な紙を利用することによる、持続可能社会の実現を目的としています。
現行通り、SuicaやPASMOなどの交通系ICカードを主体とし、今後はコストのかかる磁気乗車券の廃止を進めていく予定のようです。なお、具体的な実施時期などの詳細については各鉄道会社より公表があるようなので、随時ホームページなどで確認してください。
出典
東日本旅客鉄道株式会社 鉄道事業者8社による磁気乗車券からQRコードを使用した乗車券への置き換えについて
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
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