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「個人タクシー」を開業しようと思います。費用はどれくらいかかるでしょうか?

ファイナンシャルフィールド / 2025年1月25日 3時0分

「個人タクシー」を開業しようと思います。費用はどれくらいかかるでしょうか?

個人タクシーを開業するのにどのくらいの費用が必要か、どのような準備が必要か、気になっている人は多いでしょう。   本記事では、開業に必要なおおよその費用や、資格、個人タクシーのメリット・デメリット、さらには二種免許が不要なライドシェアについて解説します。

個人タクシーとは

個人タクシーとは、タクシー会社に属さずに、運転手自身が事業主として個人で経営を行っているタクシーのことです。法人タクシーは企業が運営していますが、個人タクシーは個人事業主が運営している点に違いがあります。
 
個人タクシーの業務内容は法人タクシーと同様で、移動したい乗客を目的地まで安全に送り届けることです。しかし、個人タクシーであれば、車を運転して目的地に乗客を運ぶ業務以外にも、車両の用意やメンテナンス、清掃、管理などもすべて自分で行わなければなりません。
 
また、車にかかわる業務だけではなく、経理処理や納税、確定申告、クレーム対応、トラブル処理などにも対応する必要があります。
 

開業にかかる費用

個人タクシーの開業に必要となる費用は、500~700万円ほどと考えられます。まず、個人タクシーを始めるためには、一般乗用旅客自動車運送事業の許可申請が必要です。申請には、所要資金の100%以上の自己資金が必要です。
 
ほかにも、運輸局に支払う登録免許税や、連合会や組合への加盟、車両購入費、設備資金、運転資金、保険料などさまざまな必要になります。
 

個人タクシーに必要な資格とその費用

まず、個人タクシーを開業するためには、「第二種運転免許」が必要です。タクシーやバスなど有償で乗客を運ぶ際に必要な資格であり、法人・個人にかかわらずタクシー運転手は取得しなければなりません。なお、取得には細かい条件があるため、事前に必ずチェックしておきましょう。
 
第二種運転免許の取得にかかる費用は、所持している免許によって異なります。一般的に、普通免許所持者の場合は26万円程度、大型、中型、準中型免許所持者の場合は24万円ほどが必要です。合宿免許を利用する場合は、5万円ほど安くなる場合があります。
 
また、個人タクシーとして開業するためには、第二種運転免許の取得に加えて、以下の条件を満たす必要があります。


・申請日現在65歳未満であること
・申請する営業区域において自動車の運転を専ら専業とした期間が10年以上あること
・申請日以前5年間および申請日以降に特定の法令違反がないこと
・各地の運輸局で実施される法令および地理の試験に合格すること

運転者の申請要件は年齢によって異なるため、事前に運輸局や地域のタクシー協会のホームページなどで確認しておきましょう。
 

個人タクシーを開業するメリット・デメリット

個人タクシーの開業には多くの魅力がある一方で、リスクも伴います。ここでは、個人タクシーの開業におけるメリット・デメリットを紹介します。
 

メリット

個人タクシーは、自分で仕事のペースをコントロールできるメリットがあります。日々の売り上げ目標を自分で設定し、達成すれば業務を終了できます。自由度の高さは、会社勤めでは得られないメリットといえるでしょう。
 
また、売り上げのすべてが自分の収入となるため、頑張り次第で収入を増やすことが可能です。
 

デメリット

個人タクシーは、運転手である自分が健康を損ない運転できない状態になってしまうと、収入が途絶えてしまうおそれがあります。けがや病気が長期におよべば、廃業を検討せざるを得ない状況になる可能性もあるでしょう。
 
また、個人タクシーは経営者としての責任も伴い、収入が途絶えても車庫費用や車両の維持費、保険料などの経費管理をはじめとする、確定申告などの事務作業も自分で行う必要があります。これにより、法人のタクシードライバーよりも業務が多くなる可能性があります。
 

二種免許が不要な「ライドシェア」の選択肢もある

2024年4月から、一部地域でライドシェアが導入されました。個人タクシーを開業するのはハードルが高いという方は、ライドシェアを検討してみるのもよいでしょう。
 
ライドシェアとは、自家用車を使って乗客を有償で運ぶ配車サービスで、スマートフォンアプリを介して乗客とドライバーをマッチングさせる仕組みです。
 
ライドシェアのドライバーになるためには、タクシー事業者への登録が必要です。二種免許は不要ですが、普通自動車運転免許(第1種運転免許)を取得して1年以上経過していることが条件となります。
 
また、タクシー事業者によっては、免許取得後3年以上の運転経験や、2年以内に無事故・無違反であることなどの追加条件を設けている場合もあります。
 
さらに、ライドシェアのドライバーとして働く前に、タクシー事業者が提供する研修を受けることが必要です。研修の内容や期間は事業者によって異なりますが、通常10日程度の安全運転研修(座学と実車)が実施されます。
 

個人タクシーを開業する際は費用とメリット・デメリットを理解しておこう

個人タクシーを開業するためには、費用のほかに二種免許の取得や運輸局で実施される試験など、さまざまな準備が求められます。その一方で、仕事の自由度が高く、頑張り次第では法人タクシー以上の収入を得られる可能性もあります。
 
ただし、収入が途絶えた場合のリスクやランニングコストを踏まえた経営計画が大切です。また、二種免許不要で比較的始めやすいライドシェアも一つの選択肢として検討できます。
 
自分のライフスタイルや目標にあった選択をするために、十分な情報収集と準備を行いましょう。
 

出典

国土交通省 関東運輸局 タクシー事業を始めるには
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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