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赤白青のサイン?田舎でも必ず見かけるのが美容・理容室の現状

ファイナンシャルフィールド / 2019年2月19日 10時30分

赤白青のサイン?田舎でも必ず見かけるのが美容・理容室の現状

どんな田舎に行っても必ずあるのが、青赤白三色のサインでおなじみの理容院美容室。大胆なリニューアルには大変な資金がかかるでしょうが、本来もっと三色サインボールは輝いてほしいですよね。  

理美容の現状って?

筆者はよく旅に出ますが、いつも気になるのが、どんな田舎でも必ず見かけるのが美容・理容室と学習塾です。学習塾の話は別の機会に譲るとして、今回は美容・理容室について考えてみたいと思います。
 
厚生労働省によって2018年10月25日に公表された平成30年3月末の衛生行政報告によれば、理容・美容を合計すると、施設数37万店に74万人と、飲食に次ぐ一大産業です。データ集計を開始した1971年以来一貫して増加傾向にあり、1993年の33万店、57万人と比較しても着実に増加しています。
 
一方、日本全体の人口は、平成30年8月現在で前年比25万9,000人減の1億2,649人でした(総務省統計局調べ)。単純に割り算すると、理美容師1人あたり171人のお客様ということにはなります。同様に93年は223人で、顧客数は24%減となります。
 
しかし実際にはこのような単純な計算通りではなく、過疎地域の理美容業の収益はもっと大変だと思います。
 
東京都は2020年でようやく人口減に転じ、老齢人口比率は24.3%です(RESAS:地域経済分析システムによる予測)。一方、地方では34.2%と東京を大きく上回っています。
 
消費を左右するのは現役世代がどれだけいるか、ということにかかってきますから、現役世代率が低い田舎での理美容業の収益は大きく下押し圧力がかっていると推測されます。
 

顧客規模が小さくなるなら、市場をつくるのもアリです

そうはいっても、理美容業は、顧客が自分のカラダを運んで現場で(美容室や理容室で)髪を切ってもらったり、髭を整えてもらったりしなければならないのです。オンラインで取り寄せるというのはできません。「存在すること」の意義があるのですから、そこから工夫して売上増は期待できるのではないでしょうか。
 
観光客は日々のルーティーン業務から解放されて、あちらこちら名所を見て回るでしょうが、意外と普段と時間の流れが違いすぎてカラダを持て余す人も多いものです。
 
ちょっとした心の隙間に入り込んでみると「時間もあるし、ゆっくり身だしなみも整えてみようか」と観光客の需要を取り込むこともできるかもしれません。
 
少し古いですが、例えば明治の実業家「『五代友厚』風ご当地眉カット!」の提案、旅ガイドへの広告掲載、SNSの活用、店舗の見直し、他業態とのコラボ、町おこしイベントの機会の利用、など具体的なことについては枚挙にいとまがありません。
 
当然コストと照らし合わせて、一つずつ検証しなければならないでしょうが、思った以上に「目新しいモノ好き」で「扇風機のように嗜好がかわる」ヒトのココロをくすぐってみるような田舎の散髪屋さんの出現を期待。ありそうだと思います。楽しみです。
 
執筆者:柴沼直美(しばぬま なおみ)
CFP(R)認定者
 
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