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夫の定年後、給与が約10万円下がると聞きました……。「部長」としての役職のまま働いても、給与は下がるものなのでしょうか?

ファイナンシャルフィールド / 2025年1月30日 3時40分

夫の定年後、給与が約10万円下がると聞きました……。「部長」としての役職のまま働いても、給与は下がるものなのでしょうか?

「老後の生活費が不安」「社会とのつながりを持っていたい」などの理由で、定年後も働き続けることを希望される人もいるでしょう。   しかし、定年後は今までと同じように給与がもらえなくなることもあるようです。老後は何かとお金がかかることもあるため、給与がどのくらい下がることになるのか、確認しておいた方が安心でしょう。   本記事では、定年後に給与が下がる理由を始め、定年前の役職のまま働けるのか、給与が下がった場合は退職金にどう影響するのかについても詳しくご紹介します。

一定の年齢に達すると役職を退く「役職定年」とは?

定年後は「再雇用」という形で働く人もいますが、今回の事例では「部長職に就いていた」ということなので「役職定年」となるケースとして考えていきましょう。
 
役職定年とは、部長や課長などの役職に就いて働いていた人が、その役職から退くことをいいます。役職定年制度は特に大企業で採用されているケースが多いようですが、何歳で役職定年を迎えるかは企業によって異なります。
 
国家公務員の場合だと、管理監督職の職員は60歳の誕生日から最初の4月1日までの間に非管理監督職ポストに降任することになります。例えば、部長や課長として働いていた人は課長補佐級以下のポストに役降りすることになるようです。
 
このような仕組みがある目的には、一定の年齢に達した社員が役職から退くことで、若い社員にも役職に昇進する機会を増やすことが挙げられます。
 
役職に昇進する可能性が増えることで、若い世代の社員のモチベーションを高めることにもつながると考えられているようです。また、人件費の削減につながる点も、企業がこの制度を採用するメリットになるでしょう。
 

役職定年後は給与が下がるのか?

役職定年後は、これまでもらっていた役職に対する報酬がなくなる分、給与は下がると考えられます。どのくらい下がるかは企業によって異なりますが、例えばこれまでの給与から2割下がった場合、いくらもらえるようになるのか計算してみましょう。
 
厚生労働省の「令和5年賃金構造基本統計調査 結果の概況」によると、部長級の役職に就いている男性の平均賃金は60万4100円です。
 
この金額から単純に2割減ると考えると約48万円になり、約12万円も給与が少なくなります。今回の事例では「夫の定年後は給与が約10万円下がる」ということなので、妥当な金額であると考えてよいかもしれません。
 
また、国家公務員の場合だと、役降り後の給与は役降り前の俸給月額の7割水準になるということです。例えば「行政職㈠9級22号俸(本府省課長級)」として51万1500円の給与をもらっていた人は、役降り後の給与が35万8100円になります。
 

定年後の給与ダウンは退職金にどう影響する?

役職定年により給与が下がってしまった場合、退職金への影響を心配する人も出てくるかもしれません。退職金がどのようになるかは企業ごとに判断されることですが、国家公務員の場合は役職定年による役降りで俸給月額が減る場合、減額前の俸給月額の最高額で退職手当の支給額を算出します。
 
一般企業でもこのような方法を採用しているところがあるかもしれないので、事前に確認しておくとよいでしょう。
 

役職定年により部長のまま働けないことも考えられる|給与は下がる場合もある

部長や課長などの役職に就いている人は、役職定年により一定の年齢になると役職を退かなければならない場合もあります。国家公務員の場合は60歳ですが、一般企業では何歳で役職定年を迎えることになるかは企業によって異なるため、確認しておきましょう。
 
役職定年後は給与が下がる可能性があり、勤め先によっては2~3割減になることも考えられます。給与が減ると退職金の金額にも影響する心配が出てくるため、その点も事前に確認しておきましょう。
 

出典

人事院給与局 国家公務員の60歳以降の働き方について(概要)令和6年1月(3・4・5ページ)
厚生労働省 令和5年賃金構造基本統計調査 結果の概況 (7) 役職別にみた賃金
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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