保育園の入園申し込みに「勤務先の証明書」を求められる理由とは？ 「年収」との関係はある？

保育園の入園申し込みの際に「勤務先の証明書」の提出を求められることがあるようです。実際に提出を求められた人の中には、なぜ提出しなければならないのか疑問に感じる人もいるでしょう。   今回は、保育園の入園申し込みの際に「勤務先の証明書」を求められる理由についてご紹介します。年収の高低が保育園の入園申し込みに関係するかもまとめていますので、ぜひ参考にしてください。

保育園の入園申し込みの際に「勤務先の証明書」を求められる理由

保育園は、保護者が就労などの事情で家庭保育が困難な場合に利用する施設です。そのため、入園申し込みの際には勤務実態を証明する書類の提出が必要となります。
 
勤務先の証明書は、とくに認可保育園の入園申し込みの際に重要な書類となるようです。記載されている情報を基に、入園の選考が進められるケースもあると考えられています。
 
なお「勤務先の証明書」は、4月入園の場合、11月ごろの提出が必要になるようです。また、継続して通園する場合は、初回の申し込みだけではなく、保育園が定めるタイミングで毎年提出が求められる点にも注意しましょう。
 

年収の高低は保育園の入園審査に関係する？

保育園の入園審査に年収が一切関係ないかといわれれば、そうではないようです。選考を進めるにあたって「所得割課税額」の項目が設けられており、この部分は年収の高低によって数値が変動します。
 
このことから、年収の高低は少なからず保育園の入園申し込みに関係する可能性があると考えられるでしょう。ただし、このほかにもさまざまな項目が設けられているため、年収だけで判断されるわけでない点は理解しておく必要があります。
 
例えば札幌市の場合、利用調整基準表に記載されている点数が同点の場合、所得割額が低い世帯は3番目に優先されます。兄弟や姉妹が入園している世帯の方が優先順位は高いため、年収は特別優先される項目ではないといえるでしょう。
 

保育園の入園申し込みに関係する「利用指数」

保育園の入園申し込みには「利用指数」と呼ばれるものが関係しているようです。まずは「基準指数」と「調整指数」によって点数がつけられ、その後「優先順位」に応じて入園可否を審査するとされています。
 
「基準指数」はおもに保護者の状況を点数化したものであり、月の労働時間や稼働日数、妊娠や疾病の有無などが要素になるようです。対して「調整指数」は、兄弟姉妹の有無や、転居にともなう転園かどうかなどが関係してきます。
 
これらを基に点数がつけられ、入園の可否が決まると覚えておきましょう。もし点数が同点の場合は、自治体ごとに定められた「優先順位」に基づき、最終的な判断が行われます。
 
なお、点数が付与される項目や優先順位は自治体ごとに異なるようです。そのため、自分が属する自治体でどのような計算が行われているかは、事前に把握しておくとよいでしょう。
 

保育園の入園申し込みで「勤務先の証明書」を提出するのは、仕事をしているかを証明する意味合いが強いとされている

保育園の入園申し込みに際し「勤務先の証明書」を提出するのは、仕事をしているかを証明する意味合いが強いとされています。保育園はあくまでも「何らかの事情があり家庭で保育ができない人」のための施設とされているため、仕事によって保育ができないことを証明することが必要です。
 
また、年収の高低は保育園の入園申し込みの際に、少なからず関係する可能性があるようです。ただし、年収の高低だけで入園できるかが決まるわけではないため、どのような要素が関係するかは、自治体の資料を確認するとよいでしょう。
 

出典

札幌市 R6 認可保育所等※利用調整基準表
 
執筆者：FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー