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友人から「週末はグランクラスで軽井沢に行ってきた」と聞きました。一般人には手が届かないイメージですが、「グランクラス」に乗る人はどんな層ですか?

ファイナンシャルフィールド / 2025年2月8日 23時30分

友人から「週末はグランクラスで軽井沢に行ってきた」と聞きました。一般人には手が届かないイメージですが、「グランクラス」に乗る人はどんな層ですか?

新幹線は長距離を高速で移動できる利便性はあるものの、それでも長時間の移動になることも多く、移動による疲労感を少しでも軽減したいと考える人も少なくないのではないでしょうか。   現在、一部の新幹線においてグリーン車のさらに上位のクラスで、グリーン車を上回る乗り心地とサービスを提供する「グランクラス」という車両が運行されていることはご存じでしょうか。   本記事では「グランクラス」とはどのような特徴のある車両なのか、サービス内容、料金、人気の理由まで徹底解説します。

グランクラスとは?

グランクラスは、東北・北海道新幹線(E5系・H5系)、上越新幹線(E7系)、北陸新幹線(E7系・W7系)で営業しています。
 
グランクラスは1編成に1両・18席しかなく、内装や座席、サービスなどは普通車・グリーン車と大きく異なり、「新幹線のファーストクラス」に位置づけられる特別車両です。
 
木目調とメタリックな色合いで統一された落ち着きと安らぎのある内装の車内には、横3列×縦6列配置で広々とした座席配置が特徴的です。シートピッチはグリーン車を上回る広さで、気兼ねなくリクライニング機能を使えるほどゆったりした座り心地になっています。
 
さらに普通車やグリーン車と大きく異なる点が、軽食・飲料のサービスで、一部の「グランクラス(飲料・軽食なし)」列車を除いてサービスを受けられます。乗車後は各席に乗務員がオーダーの対応をしてもらえるほか、それ以外のタイミングでも呼び出しボタンを押すことで対応してくれます。
 
ドリンク類はアルコール・ソフトドリンクなど10種類以上がそろっており、乗車時だけでなく、その後も好きなタイミングでオーダー可能です。
 

グランクラスの料金

普通車やグリーン車とは大きく異なるサービスだけに、グランクラスの料金はどの程度かかるのかが気になるところです。グランクラスの料金は走行距離(区間)ごとに金額が設定されており、さらに新幹線の種類によって「飲料・軽食あり」と「飲料・軽食なし」の列車があります。
 
例えば、軽井沢にも停車する北陸新幹線「はくたか」のグランクラス料金(飲料・軽食なし)は、表1のとおりです。
 
表1

東京から グランクラス料金
(おとな・こども同額)
高崎 5950円
軽井沢 5950円
長野 7340円
糸魚川 9690円
富山 1万1190円
金沢 1万1190円

出典:東日本旅客鉄道株式会社・西日本旅客鉄道株式会社「北陸新幹線『はくたか』のグランクラス料金の見直しについて」を基に筆者作成
 
なお、「はくたか」で東京から軽井沢まで乗車したときの新幹線eチケット席種別片道料金(運賃+特急料金・大人1人・通常期)は表2のとおりです。
 
表2

普通車自由席 普通車指定席 グリーン車 グランクラス
(飲料・軽食なし)
5490円 5820円 8090円 1万1240円

※筆者作成
 

新幹線での移動に求められているもの

上質なインテリアや座席など、普通車やグリーン車にはないサービスがあるとはいえ、表2の料金を見るとグランクラスは普通車自由席に比べ「2倍以上」価格が高い可能性もあることが分かりました。他の席種に比べて割高とも思えるグランクラスですが、いったいどのような方が利用しているのでしょうか。
 
一般財団法人交通経済研究所の研究レポート「新幹線車内におけるサービスニーズについての一考察」では、「新幹線車内での過ごし方」に関するアンケート調査で「新幹線利用者が満足度を高めたいと考える行動」について、「休息・睡眠」「趣味・娯楽」が上位を占める結果になりました。
 
例えば、「静寂車両」や「安眠車両」があった場合、それぞれ「4割以上」の方が「料金が上がっても利用したい」との意向を示しているようです。
 
これらのことから、同レポートでは「新幹線車内ではリラクゼーションに関するサービスニーズがあるのではないだろうか」との考察が示されており、グランクラスが支持されている理由のひとつに「リラクゼーションや快適さ」があるとも考えられるでしょう。
 

まとめ

新幹線の「グランクラス」は、東北・北海道新幹線、上越新幹線、北陸新幹線に設けられている特別車両で、従来の普通車やグリーン車にはない上質な内装や快適なシートを備えています。新幹線といえども長距離の移動は身体の疲れがたまりがちですが、グランクラスで快適な時間を過ごせば、移動先での旅の時間も充実したものとなるでしょう。
 
他の席種に比べて割高とも思えるグランクラスですが、新幹線での移動に「リラクゼーションや快適さ」を重視する人が利用していると考えられます。
 
気軽に試せる価格ではないかもしれませんが、特別な日に「少しぜいたくな気分を味わいたい!」という方はグランクラスを利用してみてはいかがでしょうか。
 

出典

東日本旅客鉄道株式会社
一般財団法人交通経済研究所 研究レポート 新幹線車内におけるサービスニーズについての一考察(107~109ページ)
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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