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雨の日に、傘をさした状態で自転車を漕いでいる人。警察に見つかった場合、どれだけの罰金が発生する?

ファイナンシャルフィールド / 2025年2月10日 11時50分

雨の日に、傘をさした状態で自転車を漕いでいる人。警察に見つかった場合、どれだけの罰金が発生する?

雨の日に、自転車に乗る際に傘をさしている人を見かけることがあります。一見便利そうですが、実は法律で禁止されており、違反すると罰則の対象となることをご存じでしょうか?もし警察に見つかった場合、どのような罰金やペナルティが科されるのか、具体的な内容と注意点について解説します。

自転車の傘差し運転について

自転車で傘を差して運転する行為は、道路交通法および各都道府県の条例によって禁止されています。ただし、道路交通法の条文に「自転車の傘差し運転禁止」という文言が記載されているわけではありません。
 
しかし、道路交通法第71条の中で、「公安委員会が交通の安全を図るため必要と認めた事項」(第71条第6号)として、各都道府県の公安委員会が定める規制に基づき禁止されているのです。
 
東京都では東京都道路交通規則第8条により「傘を差し、物を担ぎ、物を持つ等視野を妨げ、または安定を失うおそれのある方法で、大型自動二輪車、普通自動二輪車、原動機付自転車または自転車を運転しないこと」と明記されています。
 

自転車の傘差し運転の罰則

自転車で傘を差して運転すると、道路交通法第120条に基づき「5万円以下の罰金」が科される可能性があります。
 

傘を器具で自転車に固定した場合

傘を自転車に固定して運転する場合、方法や環境次第では視界を遮ったり、自転車の安定性を損なう危険性があります。そのため、この行為は規定に違反する可能性があります。
 
さらに、固定した傘が歩行者に当たるなどの危険な状況が発生した場合には、道路交通法第70条に定められた安全運転義務に違反するおそれもあるのです。100円ショップなどで販売されている自転車用の傘ホルダーを使用した場合でも、傘差し運転とみなされる可能性が高いことに注意が必要です。
 

傘差し運転が原因で交通事故を起こした場合

自転車の傘差し運転は、視界が遮られやすく、ハンドル操作やバランスが不安定になるため、歩行者との接触事故を引き起こすリスクが高い行為です。自転車が車両とみなされる以上、歩行者と接触すれば交通事故として扱われます。もしも、傘差し運転による交通事故が発生した場合、どのような責任を負うことになるのでしょうか。
 

刑事責任

たとえ不注意やミスによるものであっても、相手にけがを負わせたり、死亡させたりした場合、刑事責任が問われます。

●過失傷害罪(刑法第209条):相手をけがさせた場合に成立します。
●過失致死罪(刑法第210条):相手を死亡させた場合に成立します。
●重過失致死傷罪(刑法第211条後段):過失が重大な場合に適用されます。

 

民事責任

刑事責任とは別に、民事上の損害賠償責任も負います。民法第709条に基づき、不法行為による損害賠償を求められるでしょう。
 
けがの治療費、慰謝料、休業損害などを金銭で賠償しなければなりません。保険に加入していれば、これらの費用をカバーできる場合があります。ただし、保険の補償限度を超える責任が発生すると、加害者に対して損害賠償請求訴訟が起こされる可能性もあるのです。
 

「傘差し運転」と荷物満載の自転車が招く危険性

JAFは、「傘を差して片手運転」や「荷物と子供を載せた自転車」の危険性を調査し、男女各3名が参加し、ふらつき実験や制動距離を測定しました。
 
テストでは、前かごに米7kg、後席に幼児用ダミー人形8.5kg、ハンドルに2Lペットボトル計8kgを載せるなど荷物を再現しました。さらに、タイヤの空気圧を半減させた状態や傘を差して片手運転の状況も試したのです。
 
結果、荷物を載せた状態では発進時や小回りでバランスを崩しやすく、ハンドル操作も困難であることがわかりました。また、タイヤの空気圧が低い場合、操作性がさらに低下したのです。片手運転では後輪ブレーキのみの制動力が弱まり、停止が難しいことも判明しました。
 
これらのことから、自転車は荷物が多いほど操作が難しく、低速時にバランスを崩しやすいことが分かります。荷物を減らし、片手運転を避けることが安全な運転には重要です。
 

雨の日に傘を差しながら自転車を運転する行為は5万円以下の罰金が科される可能性がある

雨の日に傘を差しながら自転車を運転する行為は、多くの都道府県で禁止されています。これに違反した場合、法律に基づき「5万円以下の罰金」が科される可能性があります。
 
具体的には、道路交通法第71条や各都道府県の条例により、安全運転を妨げる行為とみなされるためです。さらに、危険運転や事故を引き起こした場合には、より重い責任が問われることもあるので、雨の日はレインコートを着用するなど、安全な運転方法を選びましょう。
 

出典

e-Gov法令検索 道路交通法第120条
ベリーベスト法律事務所 自転車の傘差し運転による罰則とは|刑事責任と民事責任
JAF 自転車の荷物満載、傘差しはこんなに危険!(JAFユーザーテスト)
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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