ねんきん定期便を見たら思った以上に年金が少なかったです。現在40歳で定年まで時間があるので、効率よく老後資金をつくる方法を教えてほしいです。
ファイナンシャルフィールド / 2025年2月10日 23時10分
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もうすぐ40歳になるA子さん、ねんきん定期便を見たら想像以上に年金が少なく、将来に不安を感じているとのことです。ただ、定年まで時間があるので、できるだけ効率よく老後資金をつくる方法を知りたいとのことです。どんな方法があるでしょうか?
40代女性が将来平均的に受け取る年金の試算額は約139万円
A子さんからは、具体的な年金受給試算額の提示はありませんでしたので、平均的な試算額で現状を把握しておきましょう。
細かい試算額は、給与や勤続年数によって変わります。また将来の制度変更によっても変わりますが、平均年収が約350万円、平均標準報酬月額約29万円と仮定して、
老齢厚生年金の試算額は、
老齢厚生年金年額 = 平均標準報酬月額 × 加入期間(月数) × 0.005481
にあてはめて「29万円 × 360ヶ月 × 0.005481 = 57万円(年額)」
老齢基礎年金の受給額68,000円(月額)と併せて
年間では約138万6000円(月額11万5500円)です。
企業型確定拠出年金(DC)の確認
もし、勤務先に企業型確定拠出年金(企業型DC)が導入されている場合、掛金の拠出状況や制度内容を確認してみましょう。
企業型DC(確定拠出年金)とは、会社が従業員のために導入する企業年金制度の1つです。従業員一人ひとりの年金口座に会社が掛金を拠出し、従業員がその資金を自ら運用する仕組みです。
掛金額は企業が定め、従業員の給与や役職などに基づいて異なる場合もあります。会社が拠出する掛金で運用するため、自己資金を使わなくても資産形成が可能で、企業によっては、従業員が自己負担で追加の掛金を拠出する「マッチング拠出」が可能です。
運用方法(投資信託、定期預金など)は従業員が自分で選びます。したがって運用成績によって将来の年金額が変わります。運用益は非課税で再投資されますから、効率的に資産を増やせます。
原則として、60歳になるまで、死亡や障害など特定の場合を除いて、年金資産を引き出すことはできませんから、必然的に資産が積み上がっていっていきます。受け取り方法は一時金(一括受け取り)や年金形式(分割受け取り)から選択できますが、いずれの受け取り方法でも「退職所得控除」や「公的年金等控除」の対象になる場合があります。
iDeCo(個人型確定拠出年金)の活用
iDeCoは、自分で掛金を積み立て、運用して老後資金を準備する制度です。以下のようなメリットがありますので利用しない手はありません。
1.掛金が全額所得控除になる
所得税や住民税が軽減され、税負担を減らしながら老後資金を準備できます。
2.運用益が非課税
投資の利益に税金がかからないため、効率的に資産を増やせます。
ただし、掛金は上限があります。厚生年金に加入している場合は月額2万3000円までです。企業型確定拠出年金が併用されている場合、この上限はさらに低くなることがあります。無理のない範囲で金融機関の口座からの自動引き落としにすると、知らず知らずのうちに資産が積み上がっていきます。
フリーランスになる場合は付加年金の活用
将来的にフリーランスになる可能性がある場合は、付加年金の加入を検討しましょう。
付加年金制度は、第1号被保険者が対象なので会社員は加入できませんが、自営業者やフリーランス、学生、専業主婦(夫)などの第1号被保険者であれば、国民年金保険料に加えて、毎月400円の付加保険料を納めることで、将来の年金額を増やす仕組みに加入できます。
メリットとしては、将来受け取れる金額が「200円 × 納付月数」増えることです。
例えば、5年間(60ヶ月)付加保険料を納めたとすると、
総額で400円×60=2万4000円になりますが、これに対して将来受け取れる年金額は、200円×60=1万2000円に増えます。
つまり、2年間で元がとれる計算になりますから、非常に効率的です。
まとめ
老後資金の積み上げは、長距離マラソンに取り組むような気持ちで臨むことがコツです。退職年齢間近であれば、かなりの金額を積み立てる必要がありますが、若いうちから意識して取り組めば、時間が味方になってくれますから毎月少額でも安心した老後の資産形成につながります。
出典
厚生労働省 確定拠出年金制度の概要
厚生労働省 iDeCoの概要
日本年金機構 付加保険料の納付
執筆者:柴沼直美
CFP(R)認定者
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