投資の世界を変えるのは『女性の力』であるワケ
ファイナンシャルフィールド / 2019年2月28日 10時0分
投資信託の世界で『直販』というワードを聞いたことがありますか? それは、投資信託を運用する会社が、銀行や証券会社などの販売会社を通さずに、お客様に直接商品を販売することです。生鮮食品の「産直」のイメージでしょうか。 「産直」は安くて美味しいのと同じように、『直販』の投信も、販売会社を通さないから手数料がかからなかったり、投信を運営している人たちの想いをダイレクトに受け取れたりする点で人気があるのです。 既に人気の「さわかみ投信」「セゾン投信」「レオス・キャピタルワークス」(ひふみ投信)などの直販が人気ですが、BIGネームである、三菱UFJ国際投信がこの直販に参入予定です。筆者は、三菱UFJ国際投信のFP懇談会に出席してきましたので、その内容などを参考にしながら、考えてみたいと思います。
個人金融資産の内訳
マネーリテラシーを磨いている皆さまは既に何度も見聞きしているかもしれませんが、日本人は「貯金が大好き」な民族です。下記にこのようなデータがあります。
■個人資産の内訳
現金・預金=52%
保険・年金など=29%
株式など投資信託受益証券=15%
債権証券=1%
その他=3%
(2017年度日本銀行『資産循環統計2017年度』における家計部門を元にした三菱UFJ国際投信資料より)
相変わらず、個人金融資産に占める「現金・預金」の割合は5割を超えており、それに「保険・年金」などの定型保障を加えた資産の割合は「個人金融資産」の8割を占めています。
これだけ低金利が続き、「つみたてNISA」や「確定拠出年金」など、初心者の投資環境の推進をしても、根強く「投資は怖い」「リスクは嫌い」という意識は残っているのでしょう。資産運用は国策なのに、なかなか国の思うように国民は動いていません。
投信の天井を崩すにはどうしたら良いのか?
自分の資産の100万円を「普通預金」においておくのと「投資信託」等に投資をするのとで大きな違いは「経済活動への参加」をするか否かとなります。経済活動をする人が増えると、勿論経済は活性化し、景気は良くなります。そして、それが私たちの生活にもやがて反映されてくるわけです。
しかし、持っているお金を箱の中(預金)にしまっておいても、経済は活性しないので、景気は停滞します。
いざ、何かにそのお金を使おうと思っても、自分の望むものは手に入らないかもしれません。経済が活性したら、競争力がアップし、技術やサービス力等もアップしますから、社会全体が活性し、面白い国になると思うのです。
投資信託の世界では、ここ数年残高推移の天井が60兆円周辺をうろうろしているそうです。どうしても、そこを突き破る事ができません。
それはなぜか? 上記のデータの様に、国民の個人資産の5割が預貯金にまわっているからなのです。この天井を押しあげるのが投資信託業界の目標と言っても過言ではないのかもしれません。
つみたてNISA認知度
「少額投資非課税制度」として2018年1月からスタートした「つみたてNISA」。運用益が非課税と税制優遇もあり、とてもお得な金融商品です。国はこの制度を最大限に利用して、国民の個人金融資産残高を伸ばして欲しいと願っています。
三菱UFJ国際投信では、2017年9月〜2018年12月まで6回のアンケート調査をしました。対象は20歳~69歳の男女69歳までの男女10,000人です。その結果、男性の認知度は38.4%、女性は28.0%、男女で10ポイントの差があったとか。
一番認知度が高いのは「30代の男性」で、調査当初の2017年9月は30%弱であった認知度が、2018年の12月には44.4%と上昇しています。女性は特に20代・30代・40代の女性の認知度が低く、2017年9月は10%前後、2018年12月には20代は20%前半・30代25%位・40代20%後半となっています。
私のセミナーの参加者は20代~40代の女性が多く、まさにこの世代なので「ここまで低いか」と、数字を見て愕然としました。
女性の参戦で大きく変わる資産運用世界
この世代の女性は大変素直な方が多いと、私は思います。なぜならセミナー後、即「つみたてNISA」や「確定拠出年金」などの投資を開始する方が多いからです。
この世代の方々が、投資の素晴らしさに気づき、投資を開始すると、60兆円の天井を突き破るのではないか!? 三菱UFJ国際投信はこの世代を大切にしていくというお話でした。
ようやく大手金融機関も気がついてくれたか「女性の力」に!! 女性たちの口コミ力は凄いパワーがあります。SNSの拡散もしかり。
また女性たちは、現在人気の直販投資会社に対して「名前知らない」「大丈夫なの?」という不安もあるようなのです。その点ネームバリューのある三菱UFJ国際投信なら、安心するかもしれません。
2019年もスタートしたばかり、平成最後の大仕事は会社でしている積立預金を「つみたてNISA」に変えてみるのはいかがでしょうか? 10年後、20年後の資産残高が大きく変わっていきますよ。
執筆者:寺門美和子(てらかど みわこ)
ファイナンシャルプランナー
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