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友達が「会社の株を購入するのと社債を購入するのは、どっちが得なの?」」特徴と違い

ファイナンシャルフィールド / 2019年3月1日 10時30分

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「個人向けの社債が売り出されたようだけど、その会社の株を購入するのと社債を購入するのは、どっちが得なの?」といった声を耳にします。   このような疑問を持つ投資初心者向けに、今回は両者の特徴と違いを分かりやすく説明します。  

社債とは

社債とは、他企業を買収するなどで大きな資金が必要になったときに、投資家からその資金を集めるために発行する「借用書」です。
その企業がデフォルト(支払い不能)にならない限り、償還期限がくれば貸し出したお金は戻ってきます。
 
社債の多くは「利付債」と言って、発行するときに額面に対する金利が決まっており、社債の購入口数に応じて利息が支払われます。その他には「割引債」と言い、発行時点で額面より割り引いて発行され、償還時に額面どおりの金額で支払われるものもあります。
 
社債は証券会社を通して市場で売買することもできますが、その企業の業績が著しく悪くならない限りは、償還期限まで保有するほうが良いでしょう。
 

株(株式)とは

株とは、企業が事業を拡大するなど、資本の増強を目的として資金を集めるために投資家に出資してもらう「証明書」です。株を発行して集めた資金は、その企業の資本になります。
 
投資家は、その企業に利益が出れば決算時に配当金がもらえます。また、株価が購入したときより上がり、その際に売却できれば売却益を得ることができます。
企業によっては決算時に優待券を配布しており、優待券を使えば割り引いてその企業の商品を購入できたりもします。
 
株には社債のように償還期限がないので、その企業が上場廃止にならない限り持ち続けることができます。また、株主総会のときに議決権があります。
 

社債と株との違い

社債と株は、「企業が投資家から資金を集める手段」という意味では同じです。
 
しかし、社債は原則償還期限がきたら、投資家に集めた資金と決まった利息を返さなければなりません。それに対して、株は償還期限などなく、配当金も企業の利益に応じて配当し、利益が出なければ無配になったりします。
 
株は証券取引所で売買されていて、株価は企業の業績や外部要因などで上がったり下がったりします。個人投資家は証券会社を通して、株価に応じて株を売買するので、買ったときよりも売ったときに株価が上がれば儲かり、株価が下がれば損するリスクがあります。
 
つまり、株は社債と比べてハイリスク・ハイリターンであると言えます。
 

実際の社債と株を比べてみましょう

一つの例として、ソフトバンクグループの社債と株を比べてみましょう。
 
2018年6月に販売された「第53回無担保普通社債」の場合です。
 
社債の金額は最低100万円、100万円単位で購入可能。金利が1.57%(税引き前)、償還期限が2024年6月14日で償還期間としては6年です。
 
金利の高いネット銀行などの定期預金金利が0.3%~0.1%程度なので、5倍~10倍以上の金利差があります。市中銀行の金利と比べたら100倍以上です。
販売期間中なら大手証券会社やネット証券から先着順で購入することができますが、人気があるので瞬間的に売り切れて買えないこともあります。利息は年2回に分けて支払われます。
 
リスクとしては、償還期間が6年と長く、その間にデフォルトになる可能性もあることです。ソフトバンクグループは有利子負債が大きいので、事業で大きく失敗すれば、社債を含む有利子負債を返せなくなることも考えられます。
 
次に、ソフトバンクグループの株を購入する場合を見てみましょう。
 
2019年2月4日現在のソフトバンクグループの株価は8452円です。100株単位で購入できるので、手数料を含めて85万円くらいから購入できます。
 
6年後の株価を予測することは誰もできませんが、最近6年間の株価の動向を見てみましょう。
 
6年前の株価はおよそ3000円です。その後大きく上昇して昨年10月初めには1万1500円ほどまでになりました。しかし、年末には7000円を切るまでに下落しました。
 
もし6年前に株を購入して今日売却したとしたら3倍近い儲けになりましたが、4ヶ月前に購入して、今日売却したら3/4になってしまいます。
 
配当利回りは0.52%(会社予想)となっていて、社債の金利と比べると約1/3です。その他に、株主優待として携帯電話やインターネットの6ヶ月利用割引などがあるようです。
 

まとめ

社債と株の購入について、どちらが得かは一概には言えません。
 
株は大きく儲かることもありえますが、損をするリスクも大きいと言えます。
 
信頼のおけそうな企業の社債を購入するのであれば、株を購入するよりもリスクが少なく安定して資金を増やせる可能性が高いと筆者は思います。
 
執筆者:村川賢(むらかわ まさる)
一級ファイナンシャル・プラニング技能士、CFP、相続診断士、証券外務員(2種)
 
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