入院への備えは、医療保険と貯蓄どちらで備えたほうが良い?

ファイナンシャルフィールド / 2019年3月27日 10時15分

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病気やケガで入院や手術などをしたときの費用の備えは、民間の医療保険で備えたほうが良いのか、それとも貯蓄で備えたほうが良いのか。保険と貯蓄、それぞれ一長一短があります。自分のライフスタイルに合った方法を選びましょう。  

保険と貯蓄の違い

「貯蓄は三角、保険は四角」というフレーズを聞いた方も多いでしょう。毎月1万円を貯蓄していけば、1年後は12万円、2年後は24万円というように、時の経過とともに準備資金が徐々に増えてきます。その様子が「貯蓄は三角」という言葉で表現されます。
 
一方、保険は保険契約成立後、保険料を1万円しか払っていなくても、支払い事由に該当すれば、契約した保険金が支払われ、その後の保障金額も一定なので、「保険は四角」という言葉で表現されるのです。
 
このことから保険は、若い方など貯蓄が十分でない方には有益だと言えます。逆に、貯蓄が十分ある方には必要がないとも言えます。
 

高額療養費制度をご存じですか?

入院した時には医療費と、医療費以外の費用として、入院する際の保証金、差額ベッド代、食事代等の一部負担金、家族の交通費、入院中の衣類などの日用品等雑貨などの費用がかかります。
 
医療費以外の出費は全額自己負担ですが、医療費は健康保険などの加入者は所得に応じて1~3割の自己負担で済みます。さらに、この自己負担額を軽減するしくみとして高額療養費制度があります。
 
高額療養費制度は、1か月に支払った医療費が所得に応じた上限額を超えた場合、申請により、超えた分を取り戻すことができる制度です。
 
例えば、医療費が100万円かかったとしましょう。3割負担の場合、病院等の窓口で30万円支払わなければなりません。しかし、70歳未満で月収が28万円~50万円の方の自己負担限度額は約9万円ですので、窓口負担との差額の約21万円が高額療養費として後日払い戻されます。
 
なお、70歳未満の方は「限度額適用認定証」を保険証と一緒に病院等の窓口で提示すれば、窓口での支払いを自己負担額限度額までにすることができます。
 
さらに、同一世帯で、過去12か月以内に3回以上、高額療養費の支給があると、4回目からは「多数回」該当となり、自己負担限度額も下がります。
 
したがって、自費で準備しなければならないのは、上記の例では、医療費として約9万円と医療費以外に必要な食事代の一部負担金や差額ベッド代などとなります。食事代は1食460円、差額ベッド代は1日の平均額は約6千円ですが、大部屋であればかかりません。
 

医療保険の主な給付は入院給付金と手術給付金

医療保険に加入した場合、主な給付は入院給付金と手術給付金です。手術給付金は手術の種類に応じて、入院給付金の5倍など給付倍率で支払うものや、種類にかかわらず一律のものがあります。
 
いずれにしても、入院や手術などをしなければ、給付金はもらえません。ところが、入院は年々短期化傾向にあり、厚生労働省の患者調査(2014年)によると、平均在院日数は、病気全体で31.9日ですが、約6割が10日以内の短期入院です。年齢別では、35歳~64歳の方は24.4日となっています。
 
例えば、月額保険料5千円、入院給付金1万円、手術給付金一律10万円の医療保険に加入したときのコスパを考えてみましょう。10年後に、手術と入院30日した場合、総支払保険料は60万円、手術給付金は10万円、入院給付金は30万円ですので、総支払保険料のほうが多くなります。
 
最近では、ノンスモーカーの保険料を割り引いたり、健康診断書を出せば保険料が安くなったり、入院日数10日までは一律10日分の入院給付金を支払うなど、健康増進に努力している人の保険料を割り引いたり、短期入院の傾向に合わせた給付内容にした新しい医療保険がトレンドです。
 
若い方など貯蓄が十分でない方は医療保険に加入するのは有益ですが、ある程度、貯蓄が貯まったら、医療保険は解約し、その分の保険料も貯蓄に回した方が貯蓄を増やすには効果的だと思います。あなたは保険派? それとも貯蓄派?
 
執筆者:新美昌也(にいみ まさや)
ファイナンシャル・プランナー
 
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