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株式と債券のリスクとリターンの性質を知ろう

ファイナンシャルフィールド / 2019年4月9日 9時20分

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資産運用において、個人投資家の王道は長期投資と分散投資です。   分散投資の方法はいくつかありますが、今回は異なったリスクとリターンの性質をもつ複数の投資対象に分散させて投資する手法と、それを取り入れたバランスファンドについて解説します。  

株式と債券のリスクとリターンの性質を知ろう

株式と債券は異なったリスクとリターンの性質をもちます。その性質の違いを把握して、両方に分散して投資する手法があります。
 
株式は会社の業績や市場の動向などにより、証券取引所で売買される株価は大きく変動します。
 
1日に変動する株価の騰落率は14%~30%程度に値幅制限されていますが、ストップ高(上限)やストップ安(下限)が3日続くと、それぞれ値幅制限が2倍に拡大されるなどのルールが決まっています。
 
このように株式は大きくリターン(売却益)を狙えますが、反面リスク(売却損)も大きいといえます。
 
一方、債券はその発行体(会社や国など)が破産などして償還できない(これをデフォルトといいます)などの事態が無い限り、満期が来れば額面金額で全額償還され、利付債であれば決まった金利で利息も支払われます。
 
しかしその金利は0%前後と低く、個人向け国債の金利は0.05%となっています。
 
債券も債券市場で売買されるので市場の動向を受けますが、債券価格の上昇や下落は株式のそれに比べると小さく、リスクが低いといえます。
 
株価と債券価格は反対の動きをします。株価が上昇局面にあるときは債券が売られて債券価格は下落し、株価が下降局面では債券が買われて債券価格が上昇します。
 

外国株式と外国債券

日本国内で発行され日本市場で売買される株式や債券を、国内株式や国内債券といいます。
 
一方、外国で発行され主に外国市場で売買される株式や債券を、外国株式や外国債券といいます。外国株式や外国債券は為替の影響を受けます。円高のときに外貨に換えて購入し、円安のときに売却してその外貨を円貨に替えれば為替差益がプラスされます。
 
逆に円安のときに購入して円高のときに売却すると為替差損がマイナスされます。このように外国株式や外国債券での売買取引は、国内株式や国内債券と比べて為替の変動を受けて、さらに大きなリスクとリターンがあります。
 

新興国株式や新興国債券には注意

外国株式や外国債券の中でも新興国株式や新興国債券は、リスクとリターンがさらに大きく注意が必要です。新興国市場は過去には経済成長率の高さから大きく上昇し、大きくリターンを得ることができました。
 
しかし最近10年間の動向を見てみると、自国の政情不安や先進国からの経済制裁などにより、新興国市場は下落局面が続いており、初心者は投資対象から避けたほうが無難ではないかと筆者は考えます。
 

金や不動産への投資

金や不動産(REITなど)を投資対象に選ぶ場合もあります。金や不動産は実物資産であり、そのものに価値があるために、株価の動向とは違った動向を示します。特に世界の景気不安などで株式市場が下落するような局面では、金が買われて金価格が上昇する傾向にあります。
 

ポートフォリオを組むとは

個人投資家が自分の投資目的や投資指向に合わせて、リスク・リターンの動きが異なった複数の投資対象を選ぶことを「ポートフォリオを組む」といいます。
 
一般的にリターンの大きい投資対象はリスクも大きく、国内株式や先進国株式などの投資対象を多くしたものを積極型ポートフォリオと呼び、国内債券や先進国債券などの投資対象を多くしたものを安定型ポートフォリオと呼んでいます。
 

ファンド(投資信託)やETF(上場投資信託)を選ぶ

投資初心者が複数の投資対象を選ぶとなると、どのような銘柄を選んだらよいか難しく、資金的にも高額になり大変です。そこで、ファンドマネージャーが投資目的別に投資対象を選んで運用するインデックスファンドやETFを選択する方法があります。
 
インデックスファンドの多くは数千円~数万円、ETFであれば数万円~十数万円の範囲で購入することができます。どのような投資対象を選んでいるかは目論見書を見れば分かります。運用実績は運用レポートを参照してください。
 

バランスファンドとは

ファンドマネージャーがポートフォリオを組んで運用するファンドがあります。これをバランスファンドといいます。
 
バランスファンドには、積極型バランスファンドや、安全型バランスファンド、複数の投資対象に均等に投資する資産均等型ファンドなど多数あり、投資家の投資指向に合わせて選ぶことができます。
 
バランスファンドの中には、ターゲットイヤー型といって、年齢層に応じて投資対象を変えるものがあります。若い年齢層ではリスクがあってもリターンを大きく狙える海外株式などを投資対象として増やし、高年齢層になるに従ってリスクの少ない先進国債券などの割合を増やしていきます。
 

まとめ

投資初心者が、つみたてNISAや確定拠出年金などで投資先を選ぶ際に、どのようなファンドを選んだらよいか迷う場合が多いと思います。投資対象によるリスクとリターンの関係をよく理解して、自分の投資目的に合ったファンドを選択してください。
 
執筆者:村川賢(むらかわ まさる)
一級ファイナンシャル・プラニング技能士、CFP、相続診断士、証券外務員(2種)
 
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