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結婚後専業主婦になるは一昔の話?公的年金がから読み取る女性の多様の働き方

ファイナンシャルフィールド / 2019年4月14日 23時15分

結婚後専業主婦になるは一昔の話?公的年金がから読み取る女性の多様の働き方

男性は終身雇用で定年まで同じ会社に勤め、女性は結婚後専業主婦をしている夫婦がひと昔前のイメージですが、今は多様な働き方をする時代になり、公的年金への加入状況も変わってきています。   そこで、世代によって公的年金の加入状況にどのような違いがあるのか調べてみました。  

男性は40歳代の第2号被保険者が750万人

公的年金の加入状況等を調査している厚生労働省の公的年金加入状況等調査から、年齢階級別の公的年金加入者数を男女別に調べ、グラフにしてみました。最初のグラフは男性(20歳~59歳)です。
 
 第1号被保険者……自営業者や農業・漁業等の従事者等、第2号と第3号以外の加入者
 第2号被保険者……民間企業や公務員等を対象とする厚生年金保険の加入者
 第3号被保険者……第2号被保険者に扶養されている配偶者

※被用者年金保険の老齢年金受給者等は、加入者数に含まれていません。
 

年齢階級別公的年金加入者数(男性)

 

資料:厚生労働省「平成28年公的年金加入状況等調査」
 
2016年(平成28年)の公的年金加入状況をみると、最も加入者が多いのは40歳~44歳の493.3万人で、次が45歳~49歳の473.7万人となっています。加入者の内訳は40歳~44歳では493.3万人のうち387.5万人(78.6%)が第2号被保険者で、第1号は104.2万人、第3号は僅か1.7万人しかいません。
 
第2号被保険者の割合は、20歳~24歳を除いていずれも70%を超えており、男性の働き世代は厚生年金に加入している第2号被保険者が中心と言えます。20歳~24歳では第1号被保険者の方が多いですが、おそらく学生が多く含まれているからでしょう。
 
男性の第3号はどの年齢でも非常に少なく、全体で10.8万人しかいません。グラフでも第3号の赤色はほとんど見えません。第1号や2号に比べたら非常に少ないですが、年齢階級別にみると20歳代が最も少なく、50歳代が最も多くなっています。
 
「イクメン」という言葉を随分耳にしますが、第2号被保険者の妻に扶養されて育児や家事をしている専業主夫となると、現実的には非常に少数派と言えます。
 

男女で大きく異なる公的年金加入状況

次に女性(20歳~59歳)の年齢階級別公的年金加入者数を見てみましょう。
 
年齢階級別公的年金加入者数(女性)
 

資料:厚生労働省「平成28年公的年金加入状況等調査」
 
男性では黄色(第1号被保険者)と青色(第2号)のほぼ2色だったグラフが、女性では赤色(第3号)も含めた3色のグラフになっています。これは女性の生き方が、男性より多様化しているからでしょう。
 
女性の公的年金加入状況をみると、最も加入者が多いのは男性と同じく40歳~44歳(479.1万人)で、次が45歳~49歳(462.7万人)となっています。加入者の内訳は、40歳~44歳では479.1万人のうち213.0万人(44.5%)が第2号被保険者で、第3号が176.6万人、第1号が89.4万人となっています。
 
女性の場合、第2号被保険者の割合は25歳~29歳(63.6%)が最も高く、そこから徐々に減って55歳~59歳(37.7%)で最も低くなっています。第3号の割合は40歳~44歳(36.9%)が最も高く、35歳以上はいずれも30%台となっています。55歳~59歳は第1号から3号まで何れも30%台になっており、かなり均等に分かれています。
 
加入している公的年金は、男女で大きく異なっている現状があります。今後さらに男女の雇用機会が均等になり、働き方改革等が進んでいけば、公的年金加入者の構成が大きく変わっていくかもしれません。
 
執筆者:松浦建二(まつうら けんじ)
CFP(R)認定者
 
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