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奨学金制度を活用する前に考えておきたいポイント

ファイナンシャルフィールド / 2019年4月16日 9時0分

奨学金制度を活用する前に考えておきたいポイント

独立行政法人日本学生支援機構(JASSO)の「平成26年度学生生活調査(大学・昼間部の場合)」によると、学生の51%が奨学金を活用しながら大学生活を送っているそうです。   「奨学金」という言葉を聞くと、一般的には大学へ進学する資金が足りないために借金する、というイメージがあるかもしれません。しかし、今や、奨学金制度はこのデータを見るだけでも、高等教育課程においてその必要性が高いと言えるのではないでしょうか。    また、NPO法人日本FP協会では、独立行政法人日本学生支援機構(JASSO)のスカラシップ・アドバイザー事業を行っています。全国の高校にCFP・AFPを派遣し、奨学金についての説明を行っていることも鑑みると、その重要性が以前に比べ高まっているのかもしれません。  

奨学金制度の目的とは

奨学金制度は、「学生が自立して学ぶことを支援するため」の国による制度です。大学などへの進学が経済的に困難な場合、資金を借りて(貸与奨学金)、もしくは資金をもらって(給付奨学金)、大学などの高等教育を受けることができます。
 
そして、貸与奨学金の場合、奨学生が返還したお金は、次世代のための奨学金として活用されます。先輩世代から、同じような境遇にある後輩世代へと受け継がれていくのです。
 
民間の銀行などが行っている教育ローンは、利息という利益を得ることが目的ですが、国の奨学金の場合、次世代へ教育の機会をつないでいくことが目的となっています。奨学金について考えるときは、まず、この点をしっかりと押さえておく必要があります。
 

「奨学金を返せるかどうか」お子さんとしっかり向き合いながら決める必要がある

そして、次に、この点もしっかりと押さえておきましょう。
 
「国の奨学金制度」は、家計においては「収入」「支出」「資産」「負債」の4つの項目のうち「支出」に該当します。親御さんにとっては、進学費用という支出がなくなるため、「支出」に関連する項目です。
 
ただ、給付奨学金はともかく、貸与奨学金はお子さんが借りて、大学などを卒業したあと働きながら返済する必要があるため、お子さんにとっては「支出」と「負債」に関連する項目になります。卒業後、数年間は負債を抱えながら生活設計を立てる必要があるのです。
 
そのため、奨学金を返せるかどうかが問題になります。奨学金を活用する場合は、どのように返していけばいいかについて、事前にお子さんとしっかりと向き合いながら決める必要があります。
 
一方で、奨学金は、お子さんにとって自己投資のお金でもあります。高等教育を受けた場合と、そうでない場合とでは、社会に出たあとの収入に差がでるため、その後の人生を考えて奨学金を活用するかどうかを決めることも重要なポイントと言えるでしょう。
 
今回は、奨学金を活用する場合の基本的な考え方を簡単にご紹介しました。次回からは、具体的に奨学金制度の内容を見ていきたいと思います。
 
出典:日本学生支援機構「平成26年度学生生活調査」結果の概要-JASSO
 
執筆者:重定賢治(しげさだ けんじ)
ファイナンシャル・プランナー(CFP)
 
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