あなたは新入社員に教えられますか? 給与明細にある保険や税金、どうしてこんな額になるの?

ファイナンシャルフィールド / 2019年4月24日 23時0分

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4月に入り、社会人1年生を見かけることが多くなりました。あなたは初任給を手にしたときのことを覚えていますか?その初任給を手にした瞬間は嬉しかったけど、ふと給与明細を見て、「控除って何?」と思いませんでしたか。   そこで、あなたが今年の新社会人に、「この控除って何ですか?」と聞かれたときに、正しく説明できるように給与明細の見方を確認していきます。  

給与明細は、総支給額―控除計=差引支給額で成り立っている

給与明細から、まず「総支給額」と「控除計」という項目を見つけてください。
 
(1)総支給額の構成
「基本給」をはじめ、諸手当と言われる各個人の事情を考慮に入れた「住宅手当」「職務給」などがあり、その合計が総支給額になっています。
 
(2)控除計の構成
主に社会保険と言われる「健康保険」「介護保険(40歳以上)」「厚生年金」「雇用保険」と、税金の「源泉所得税」「住民税」から成り立っています。
 
(3)差引支給額
これがいわゆる手取り額(振り込まれる金額)で「(1)-(2)」で求められます。
 
【サンプル】

 

総支給額は就業規則に載っています

就業規則は、従業員がいつでも閲覧できる場所に置いておくことが法律で定められており、社長室や一般従業員が立ち入れない場所に置いておくことはNGとされています。就業規則を見ると、基本給や諸手当の内容、金額が記入されています。
 
例えば、『子どもが生まれて扶養親族ができると「扶養手当」がもらえる』ということも、就業規則を見れば分かります。また、「課長や部長といった役職につくと基本給が1万円増える」といったことも分かり、目標をもつことができます。
 

社会保険は総支給額に応じて決まります

社会保険は「健康保険料(介護保険料を含む)」「厚生年金保険料」「雇用保険料」から成り立っています。
 
健康保険料と厚生年金保険料は、保険料額表で勤務先の住所地ごとに決められており、あなたの標準報酬月額で決まります。標準報酬月額は総支給額だと考えてください。
 
保険料は勤務先と折半で負担することになっています。保険料額は、全国健康保険協会の保険料額表で確認できます。保険料額表の「折半額」の欄に記入されている金額が給料から差し引かれる保険料です。
 
雇用保険料については、総支給額に毎年公表される保険料率を乗じることで決まります。厚生労働省より保険料率が公開されているので、見てみましょう。
 

源泉所得税は社会保険料控除後の金額と扶養人数により決まります

源泉所得税は、所得税があらかじめ給与から差し引かれる制度です。1年間、差し引かれた源泉所得税は年末調整で精算されます。
 
給与から差し引かれる源泉所得税は、毎年国税庁が発表する「源泉徴収税額表」により求められます。税額表の総支給額から、社会保険料を控除した後の金額と扶養人数の交差するところの金額が、給与から差し引かれる金額です。
 
ただし総支給額の中には、通勤交通費のように源泉所得税の計算からマイナスするものもあるので、注意してください。
 

住民税は、前年の所得により決まります

住民税は、普通徴収と特別徴収という分類があり、サラリーマンの方は原則的に特別徴収で給与から差し引かれます。
 
金額は、5月ごろに各従業員の住所地の市町村から勤務先に送られる書類によって知らされます。その書類をもとに、勤務先が給与から差し引き、従業員に代わって納付する仕組みになっています。
 

総支給額と差引支給額(振り込まれる金額)は異なる

給与明細は「差引支給額(振り込まれる金額)」だけを見て、その他は見ないという方が多いのではないでしょうか。ただ、「控除分がなければ、もっとたくさん使えるのに」という思いを抱いた経験は誰しもあるはずです。
 
給料はあなたが一生懸命働いた証しです。給与明細の内容や計算方法、何に使われているかについて、この4月という新しい年度の始まりに意識してみるのも良いかもしれません。
 
執筆者:秋口千佳(あきぐちちか)
CFP@・1級ファイナンシャル・プランニング技能士・証券外務員2種・相続診断士
 
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