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少し深堀して理解したい【不動産投資信託】の魅力

ファイナンシャルフィールド / 2019年4月27日 9時15分

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J-REIT(日本版不動産投資信託)はまだまだ市場規模も小さく、新しい資産クラスであると同時に、日本の不動産関連=オリンピックまでというステレオタイプで話を終わりにしている方が多いように見受けられますが、もう少し深堀してみると意外と投資妙味は大きいようです。  

間接的に再開発ビルの大家さんになるJ-REIT

J-REITと実物不動産の違いとして、まず実物不動産であれば、売買や登記、耐震性などの検討、火災保険や地震保険などの加入や固定資産税の支払いなど、売買手続きだけでなく保有している限り発生する諸手続や経費が発生します。
 
それに対し、J-REITという金融商品に投資すれば、このような費用や手続きは不要で、投資法人が保有している再開発ビルの大家さんになって賃料収入から得られる収益を投資額に応じて享受できます。
 
そのかわりに、保有している限り発生する信託報酬が控除されます。それでも、個人では決して実現できない、都心一等地の超近代ビルの間接的保有者であると考えられます。
 

バブル崩壊以降、どうも不動産にはいいイメージがつかないが

1989年のバブル崩壊以降の不動産価格の急落を経験した私たちにとって、不動産投資には懐疑的な見方が払しょくできないようです。
 
また、J-REITの投資先は主要都市(東京23区など)が多いため、せいぜい東京オリンピックまでというステレオタイプの悲観論がまだまだ根強い印象を受けます。
 
しかし、J-REITに投資すべきか、見送るべきか、売却すべきかを判断するポイントをもう少し深堀して整理してみると、次の2点になります。
 
1つ目はビルの空室率、2つ目は地価動向です。このうち空室率は、現在空前の低水準、すなわち、満床である状態が続いています。J-REITを投資すべきかどうかの分かれ目は、空室率5%と言われています。
 
5%を上回る空室率であれば、ビル賃貸需要が弱含んでいるため賃料が下落傾向を示し、5%を下回っていればビル賃貸需要が旺盛なため賃料が上昇傾向を示します。
 
2019年初時点での空室率は、2%をも下回る歴史的な低水準で推移しています。このことからJ-REITの投資主体である投資法人の収益は強含みであることが見込まれます。
 
2つめの地価動向ですが、こちらも主要都市では商業地・住宅地ともに上昇傾向が続いています。したがって2つのポイントのいずれをもJ-REITにとって追い風の環境にあることになります。
 
賃貸ビル事情とオリンピックというイベントを直接的に結びつけるのは、合理的でないといえます。
 

このような環境を背景に外国人買いが続くことも支援材料

上記のようなファンダメンタルズ(J-REITをとりまく環境)が良好であることと、含み資産などの数的指標から割安であると判断した外国人投資家からの継続的な買いが続いています。これは、J-REITが魅力的な投資対象であることを裏付ける証左といえるでしょう。
 
投資対象を選定するのにあたっては、いろいろな要素を考慮するのは面倒ではありますが、確認すべきポイントを検討していけばより確信をもつことができますね。
 
執筆者:柴沼直美(しばぬま なおみ)
CFP(R)認定者
 
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