親が亡くなったときに、子供が行うべき年金に関する手続きを解説
ファイナンシャルフィールド / 2019年5月6日 9時0分
![親が亡くなったときに、子供が行うべき年金に関する手続きを解説](https://media.image.infoseek.co.jp/isnews/photos/financialfield/financialfield_42719_0-small.jpg)
今回は、子供を持つ親が亡くなったときに、行うべき年金に関する手続きについて説明します。 これらの手続きを行うことにより、未支給の年金を受け取れたり、条件が整えば遺族年金などを受給できることがありますので、忘れずにしましょう。
亡くなった親が年金を受給していた場合は死亡届を提出し、未支給年金を請求する
年金を受給していた親が亡くなったときには、「年金受給権者死亡届(報告書)」を提出する必要があります。
年金を受けていた親が亡くなったときに、まだ受け取っていない年金や、亡くなった日より後に振り込まれた年金の内、亡くなった月分までの年金は「未支給年金」とされます。
未支給年金は、亡くなったものと生計を同じくしていた遺族が受け取ることが可能です。具体的には、年金を受けていた者が亡くなった当時、その者と生計を同じくしていた以下の人になります。
(1)配偶者、(2)子、(3)父母、(4)孫、(5)祖父母、(6)兄弟姉妹、(7)その他(1)~(6)以外の3親等内の親族。
(1)~(7)の順で、順位が最も高い遺族が受け取ることができます。
18歳の年度末までの子は遺族基礎年金や遺族厚生年金を受給できることも
親が亡くなった場合、子は遺族基礎年金や遺族厚生年金を受給できることもあります。
■遺族基礎年金を受給できる要件
亡くなった親が受給要件を満たしている場合、その者によって生計を維持されていた未婚の子(18歳になった年度の3月31日までの間にあること)。または、20歳未満で、障害等級1級または2級の障害状態にある未婚の子は、遺族基礎年金を受け取ることができます。
なお、亡くなった親に配偶者がいる場合は、配偶者が遺族基礎年金を受け取ります。
■遺族厚生年金を受給できる要件
亡くなった親が会社員や公務員などで、厚生年金や旧共済年金に加入しており、受給要件を満たしている場合。その者によって生計を維持されていた、18歳になった年度の3月31日までの間にある子、または20歳未満で障害等級1級または2級の障害状態にある子は、遺族厚生年金を受け取ることができます。
なお、亡くなった親に配偶者がいる場合は、配偶者が遺族基礎年金と合わせて遺族厚生年金を受け取ります。
亡くなった親が国民年金の第1号被保険者なら死亡一時金を請求する
亡くなった親が自営業や農業などで、国民年金の第1号被保険者として保険料を納めた月数が36月以上ある場合。老齢基礎年金や障害基礎年金を受けることなく亡くなったときは、亡くなった者と生計を同じくしていた遺族が死亡一時金を受け取ることができます。
ただし、遺族が遺族基礎年金や寡婦年金を受けることができる場合は死亡一時金を受け取ることはできません。
死亡一時金を受け取ることができる遺族は、年金を受けていた者が亡くなった当時、その者と生計を同じくしていた(1)配偶者、(2)子、(3)父母、(4)孫、(5)祖父母、(6)兄弟姉妹で、(1)~(6)の順で順位が最も高い者になります。
年金に関する届け出・請求先は? 提出書類は?
これらの年金に関する各種届け出や請求先は、日本年金機構の最寄りの年金事務所、または街角の年金相談センターになります。
また、亡くなった親が自営業や農業などで、国民年金の第1号被保険者であった場合には、親が居住していた市町村役場になります。
年金に関する届け出や請求をする場合は、届出書や請求書に加えて以下の書類が必要になります。
![](https://financial-field.com/wp/wp-content/uploads/2019/04/75e53d4448e1e2458319d198b7c42715-40.jpg)
まとめ
老齢年金や障害年金を受給していた親が亡くなり、市町村役場に死亡届を提出する際には、年金に関する手続きについても確認しましょう。
未支給年金や死亡一時金を受け取ることができる場合は、必要書類をそろえましょう。
また、18歳になった年度の3月31日までの間にある子供であるなど、一定の要件がそろう場合は遺族年金を請求することができますので、市町村役場や年金事務所などで忘れずに手続きしてください。
出典
(※1)日本年金機構「年金を受けている方が亡くなったとき」
(※2)日本年金機構「死亡一時金を受け取るとき」
(※3)日本年金機構「遺族基礎年金を受けられるとき」
(※4)日本年金機構「遺族厚生年金を受けられるとき」
執筆者:辻章嗣(つじ のりつぐ)
ウィングFP相談室 代表
CFP(R)認定者、社会保険労務士
関連記事
■注目が集まる確定拠出年金の仕組みと私的年金の在り方
■国民年金の支払いが経済的に苦しくなった場合どうしたらいいの?
■年金保険料を納めたら、必ず老後に年金をもらえるとは限らない!?
■年金だけではつらい~あと5万円あれば!副業で稼ぐ方法とは?
■あなたは勘違いしてませんか?「障害年金」をもらう3つの要件
外部リンク
この記事に関連するニュース
-
年金を「月15万円」受け取っていた夫が死亡。妻が受け取れる「未支給年金」とは?“遺族年金の受給額”もあわせて解説
ファイナンシャルフィールド / 2024年7月5日 4時30分
-
【請求しないともらえないお金】亡き夫の〈未支給年金〉を受け取るための手続きと注意点〈相続専門税理士が解説〉
THE GOLD ONLINE(ゴールドオンライン) / 2024年7月3日 11時15分
-
自分はずっと専業主婦でしたが、夫がなくなった場合に、遺族年金はどれくらい受け取れますか?
ファイナンシャルフィールド / 2024年6月29日 23時0分
-
旦那さまが亡くなられた友人は遺族年金をもらっていないようです。年収が関係あるのでしょうか?
ファイナンシャルフィールド / 2024年6月28日 9時0分
-
相続手続きで迷惑はかけたくはないが…「預金残高」や「財産」の詳細、家族に教えなきゃダメですか?→相続・終活コンサルタントが回答
THE GOLD ONLINE(ゴールドオンライン) / 2024年6月22日 10時15分
ランキング
-
1申請を忘れると年金200万円の損…荻原博子「もらえるものはとことんもらう」ための賢者の知恵
プレジデントオンライン / 2024年7月17日 8時15分
-
2「再配達は有料に」 ドライバーの本音は
ITmedia ビジネスオンライン / 2024年7月17日 6時40分
-
3大谷翔平の新居「晒すメディア」なぜ叩かれるのか スターや芸能人の個人情報への向き合い方の変遷
東洋経済オンライン / 2024年7月16日 20時40分
-
4「380円のデザートを10人で分けて…」“ラーメン屋でラーメンを頼まない”ヤバい客の実態を店主のプロレスラーが赤裸々証言
文春オンライン / 2024年7月17日 11時0分
-
5リーマンショックで〈全財産1,100万円〉をわずか1ヵ月で失った後、4年で復活を遂げた〈億トレーダー〉が徹底している「守りの資金管理」とは
THE GOLD ONLINE(ゴールドオンライン) / 2024年7月17日 11時15分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
![](/pc/img/mission/mission_close_icon.png)
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
![](/pc/img/mission/point-loading.png)
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください
![](/pc/img/mission/mission_close_icon.png)