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2020年度から大きく変わる大学入試。変更のポイントと役立つツールとは

ファイナンシャルフィールド / 2019年5月20日 9時10分

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2020年度(現高校2年生)から大学入試が大きく変わります。   一般選抜型(現一般入試)では、学力のほか、「主体性」の評価も重視されます。高校生は、学校の行事や部活動・ボランティア活動・留学経験などでの学びや取得資格・検定、その他の活動成果を記録し、振り返ることで入試に役立てることができます。   この記録、振り返りに役立つのが「JAPAN e-Portfolio」です。  

現行の大学入試の問題点

学力の3要素には、(1)「知識・技能」 (2)「思考力・判断力・表現力」 (3)「主体性を持って多様な人々と協働して学ぶ態度」があります。
 
このうち、現行の大学入試は基礎知識や技能の習熟度が合否の基準になっており、学力の3要素のうち、「知識・技能」に偏重しているのと指摘があります。
 
また、現行の入試方法には、(1)AO入試 (2)推薦入試 (3)一般入試がありますが、AO入試・推薦入試において早期合格による高校生の学習意欲の低下も問題になっています。
 

変わる大学入試

コンピューターの発達により知識偏重の教育は時代遅れになっています。複雑化した社会では、自ら課題を発見し、その解決に向けて探求し、的確に表現する力が重要になります。
 
AO入試は総合型選抜、推薦入試は学校推薦型選抜、一般入試は一般選抜に名称が変わります。総合型選抜の出願時期は8月以降から9月以降へ、合格発表は9月以降から11月以降になります。
 
学校推薦型選抜の出願時期は現行と同じ11月以降、合格発表は11月以降から12月以降に変わります。早期合格による弊害を解消するためです。
 
一般選抜の出願時期は2月1日から3月25日、合格発表は3月31日までとなります。ただし、一般選抜の実施時期について、小論文やプレゼンテーション等については2月1日前から実施可能です。
 
試験の内容に関し、総合型選抜・学校推薦型選抜では、小論文、プレゼンテーション、教科・科目にかかるテスト、大学入学共通テスト等のいずれかが必須化されます。一般選抜においては、筆記試験に加えて、「主体性を持って多様な人々と協働して学ぶ態度」をより積極的に評価するために、調査書や志願者本人の記載する資料等が積極的に活用されます。
 
このように、今後、総合型選抜・学校推薦型選抜では、学力の評価も重視され、一般選抜では、主体性の評価も重視されるようになります。
 
なお、現行のセンター試験も大学入学共通テストに変わります。
 
これまでは、マークシート方式のみで、英語は「読む」「聞く」だけを評価していましたが2020年度以降は、国語と数学に記述式が導入(2024年度からは地歴・公民分野や理科分野等でも記述式を導入)され、英語は英検などの外部検定試験を活用し「読む」「聞く」「話す」「書く」の4技能を評価することになります。
 

「JAPAN e-Portfolio」とは

「主体性」の評価といっても簡単ではありません。そこで、「主体性」の評価をしやすくするために文部科学省の委託事業として開発されたのが「JAPAN e-Portfolio」(ジャパン・イーポートフォリオ)というインターネットのポータルサイトです。
 
このサイトでは、高校生が自身の課外活動、資格・検定、探究活動、部活動などの活動を記録し、振り返ることができます。3年間で蓄積したデータを大学出願に活用できます。
 
入試等で活用する大学・入試制度の一覧は「「JAPAN e-Portfolio」で確認できます。
 
高校生が入力したデータは先生も閲覧することができますので、生徒指導にも活用できます。
 
執筆者:新美昌也(にいみ まさや)
ファイナンシャル・プランナー。
 
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