【FP解説】住民税非課税世帯の学生が対象となる授業料等減免・給付型奨学金のポイント

ファイナンシャルフィールド / 2019年6月19日 10時15分

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低所得世帯を対象に大学や短期大学などの高等教育を無償化する法案が5月10日、参院本会議で可決、成立しました。新たな支援の内容は、入学金・授業料の減免と返済義務のない給付型奨学金(学資支給金)の2つです。ポイントを解説します。  

授業料等減免・給付型奨学金の概要

支援対象となる学校種は、大学・短期大学・高等専門学校・専門学校です。大学等には、学問追求と実践的教育のバランスがとれているかなど、一定の要件が求められ、2019年9月中下旬を目途に公表される予定です。全ての学校等が対象となるわけではありませんので注意しましょう。
 
支援対象となる学生は、住民税非課税世帯及びそれに準ずる世帯の学生です。両親・本人・中学生の家族4人世帯の場合、対象となるのは年収380万円未満(目安)の世帯の学生となります。
 
実際には、基準を満たす世帯年収は家族構成により異なります。対象となる世帯年収の目安については、日本学生支援機構のウエブページに具体例が掲載されています。
 
また、日本学生支援機構の「進学資金シミュレーター」を使って、自分の世帯構成において対象となる年収の目安を大まかに知ることができます。
 
なお、資産要件として、学生等及びその生計維持者の保有する資産の合計額が、生計維持者が2人の場合は2,000万円未満、1人の場合は1,250万円未満であることが必要です。
 
成績の基準は3.5以上です。3.5以上なくとも、高校で行うレポートの提出や面談等により、学修意欲や進学目的が認められれば申請できます。成績がよくないと支援が受けられない訳ではありません。
 
ただし、進学後にしっかり勉強しなかった場合には支援が打ち切られる可能性がありますので、進学後はアルバイトを控えしっかり勉強しましょう。
 
支援の金額は、世帯年収や、国公立か私立か、自宅通学か自宅外通学か、で異なります。たとえば、私立大学・自宅外生の場合、住民税非課税世帯では、給付型奨学金は年約91万円、入学金は約26万円免除(上限)、授業料は年約70万円(上限)の免除になります。
 
住民税非課税世帯への支援内容が基準とされ、住民税非課税世帯に準ずる世帯の学生に対しては、住民税非課税世帯の学生の3分の2又は3分の1の支援が行われます。
 
上記の年収を例にとって説明すると、住民税非課税世帯は270万円未満となり、270万円~300万円未満は3分の2、300万円~380万円未満は3分の1の支援が受けられます。
 

 

2019年のスケジュール

2019年申請(予約採用)のスケジュールを確認しましょう。奨学金の予約の手続きは例年5~6月頃、高校で行われます。2019年は新しい給付型奨学金の法案が5月10日に成立した関係で手続きが遅れています。
 
申請(予約申込)は7月頃になります。この段階では、新しい支援制度の対象となる大学等は公表されていませんが、申込はできます。
 
「対象かも」と思ったら、必要書類をもらって申請しておくと良いでしょう。申請にあたって本人及び保護者のマイナンバーが必要になりますので早めに準備しておきましょう。
 
審査結果の通知(採用候補者決定通知書)は日本学生支援機構から高校に12月頃届きます。採用候補者は入学後「進学届」を出すことで、支援が開始します。初回の振込は4月又は5月になります。
 
給付型奨学金を受給できる方は、授業料等の減免も受けられます。但し、進学時に進学先の学校で改めて手続きが必要です。なお、現時点で既に大学等に在学されている方についても、2020年度から支援を受けることが可能です。本年、秋以降に手続きが始まる見込みです。
 
執筆者:新美昌也(にいみ まさや)
ファイナンシャル・プランナー
 

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