あなたの財産、大丈夫?不動産査定したら、予想外に価値が下がっていた事例2つ
ファイナンシャルフィールド / 2019年7月23日 9時50分
都心部の高額タワーマンションの話、地方の不動産が下落している話、どちらも他人事と思っている方が多いと思います。また、不動産を持っていても、売却する予定が無い場合も多いです。 実は最近、不動産に関する相談が増えています。大事な不動産が、大変なことになっている可能性があります。一例を見ながら考えてみましょう。
自宅不動産の場合
もうすぐ70歳を迎えるTさんは、住み替えを考えています。現在は郊外の一戸建てに住んでいますが、子どもたちは独立し、戻ってくる予定はありません。「夫婦2人で暮らすには、もう少しコンパクトなマンションの方が良いのでは」と思うようになりました。
体力が衰えてくると、庭木の手入れや掃除、階段の上り下りも大変になります。バリアフリーを含めたリフォームの費用を計算すると、相当な金額になることも分かりました。「それならば」と、住み替えを思い立ったのです。
新しい物件を探すにも予算を決めることが必要ですので、不動産会社に自宅の査定を依頼しました。その結果は、Tさんをがっかりさせるものでした。2000万円以上で購入したのに、500万円にも届かない。
査定では、家屋は解体し更地にした前提です。長年ローンを返済して、愛着のある我が家です。“解体され、この値段”と思うと、複雑な心境だったと言います。Tさんの場合は住み替えを急ぐ必要はありませんので、将来の介護施設への入居も踏まえ、再検討をすることになりました。
今回は時間的に余裕がありましたが、介護施設に入居することになり、その費用を捻出するために自宅不動産を売却する場合は、様子が違ってきます。
「早く売却したい」が先行しますし、「いくらで売却できるか」によって入居できる施設も変わってきます。そうなった時に慌てないためにも、事前に不動産の査定をしておくことは必要です。
投資用不動産の場合
Nさんは30数年前に、知人から別荘地の購入を勧められて購入しました。その後、仕事が忙しかったこともあり、別荘は建てず、土地のままで今に至っています。
途中までは管理会社に管理費を支払っていたそうですが、その管理会社は倒産してしまったそうです。以来、管理が行き届かないままの状態で、現在は荒れ地となっているようです。
今後も別荘を建てる予定がないので今のうちに売却しようと思い、不動産会社に相談したところ、担当者から想定外の回答が返ってきました。「売却しようとしても、買手はつきません。貰ってもらえる人が見つかれば良いのですが、それも難しいです」
担当者曰く、「買手がつかないケースが増えています。使っていない物件なのに、管理費などのランニングコストが掛かり『負動産』になっていることも多いのです。隣人などで貰ってもらえる人が見つかればラッキーです。今回はランニングコストが掛かっていないだけでも良かったです。コストが掛かっている場合は、一刻も早く手放したいという依頼になりますから」
Nさんの購入金額は約230万円。当時の230万円はかなりの高額なので、知人から借りて工面したそうです。別荘として利用しなくても、持っていれば資産価値が上がると考えて購入しました。地方で地価が下がっていることは聞いていても、このような事態になっているとは、全くの想定外です。
2つの事例を見てきました。お二人とも、不動産の査定前の思惑とは大きく外れた結果になってしまいました。これらが、「とても稀な例」ではないと思います。
「早くに状況を知っておくべきだった」とならないためにも、ご自分の所有されている不動産の査定を、不動産会社に依頼されてはいかがでしょうか。
執筆者:宮﨑真紀子
ファイナンシャルプランナーCFP(R)認定者、相続診断士
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