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お金に余裕がある人の共通点と陥りやすい罠

ファイナンシャルフィールド / 2019年8月15日 23時15分

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「貯金は苦手」という人にとってはうらやましい話ですが、預金通帳の残高が多い人が陥りやすい罠があります。「私には関係ない」と思う方にも知っておいていただきたい、重要な話です。  

分散した結果、管理が困難に

最近立て続けに、資産運用の相談を受けました。「分散投資をしているのに運用の成績は良くないので、見直しをしたい」というものです。相談者の2人は、ともに1億円近くの金融資産を持っています。そして驚くほどの共通点があります。
 
(1)複数の金融機関と取引をしている。
“金融機関が破たんした時に、元本1000万円までは保護される”ということを意識して、資産を分散するようになりました。これが高じてか、かなり細かく分散されています。
(2)投資信託の商品数も多く、本人は分散投資しているつもりになっている。
(3)リスクの高い商品も含まれているが、内容については覚えていないものが多い。
(4)定期預金が満期になった等のタイミングで担当者に勧められて購入したものの、放ったらかしで保有しているものも多い。
(5)損切したものもあるが、含み損のままで保有し続けているものが多い。

 
預金で置いておいても利息は少ないし、投資信託にしたほうが良いのでは、とリスクの少ない債券を多く組み入れたタイプで始めたのかもしれません。日頃は仕事で忙しく、購入したままで運用状況を確認することも少なかったそうです。
 
しばらくして、景気の悪い時期には損切をしたこともあったそうですが、自分では判断できないので担当者のアドバイスに従ったそうです。売却後、資金は口座の中に留まっていますので、別の商品を勧められると、そのアドバイスに従って購入……これを続けてきたそうです。
 
今回、保有している資産を一覧表にしてみると、自分でも訳が分からなくなってしまったそうです。
 

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勧誘された時、受け身の姿勢から脱出

この話は一見、金融機関の担当者が良くなかったという印象を持ってしまいますが、そうともいえない事情があります。というのも、相談者は複数の金融機関と取引していますので、それぞれの担当者はその時々の「お勧めの商品」をアドバイスしたことは確かです。
 
一般的には、「お勧めの商品」=「担当者の売りたい商品」という懸念もありますが……。
 
ポイントは、個別の商品としては“お勧め”であっても、保有資産全体のバランスやライフプランを考えると、ミスマッチのことが多いということです。その結果、銘柄の数ばかりが増えて頭は混乱し、管理できなくなり今日を迎えたのです。
 
手持ちの資産の全体を俯瞰してみると、日本株式に偏っていたり、かつてトレンドといわれた商品で売却時期を逃したものがあったりします。
 
勧誘の電話を受けた時に、お勧め商品の説明を受けるだけではなく、「こういった商品を探しています」という切り返しができる準備をしておくことが大切です。
 
例えば、「今回満期になる500万円のうち、300万円は5年以内に使うかもしれないが、200万円は10年以上使う予定がない資金なので運用にまわしたい」「現役時代は収入があるので、少々リスクが高くても許容できたが、今後は資産を減らしたくないので、リスクは低めで」などの希望を伝えることで、金融機関の担当者もこちらの意向を把握することができます。
 
購入者も商品選びに自分の意志が入っていますので、納得感があります。大事な“自分のお金”です。受け身から脱却して「自分の希望をかなえるために、金融機関に手伝ってもらう」という意気込みも必要だと思います。
 
執筆者:宮﨑真紀子
ファイナンシャルプランナーCFP(R)認定者、相続診断士
 

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