株式型投資信託は6000本以上流通 買った後に心がけることは
ファイナンシャルフィールド / 2019年8月22日 22時30分
貯蓄から投資という考えが普及していく中、投資初心者の方は初めての運用を投資信託からスタートすることが多いのではないでしょうか? 投資信託協会の統計によると、2019年6月末現在の公募投資信託の中の株式型投資信託は6000本を超えて流通している、と発表されています(※)。 買う前はデータを収集してさまざまなことを比較したり、買うタイミングを見計らったりあれこれ考えると思いますが、その後は何をしたら良いかわからない方が多いのではないかと思います。投資信託を買った後に、どのようなことを心がけたら良いのか考えてみましょう。
頻繁なチェックは不要
運用全般にいえることですが、投資信託はとくに運用の期間を中長期で考えるべきでしょう。信託期間(運用が始まった時から償還するまでの期間)も、10年や無期限のものが多いです。
組み入れる資産にもよりますが、投資信託は1本の中でさまざまな資産を組み入れた分散投資も可能なことから、長い目でみた将来の資産形成に利用する方が多いのが特徴です。
何ヶ月という単位ではなく何年も保有することで、最初に支払うコストの負担の軽減もできますし、分配金が出たら再投資をしてより効率の良い投資ができます。
こういったことから、日々の値段で一喜一憂するのはあまり得策ではありません。基準価格を毎日チェックしていると日々の上げ下げに気を取られてしまい、思ってもみないタイミングで手放してしまったという話をよく耳にします。
せっかく中長期の投資をするのですから、あまり頻繁に気にすることのないように心がけ、ゆったりとした気持ちで保有されることをおすすめします。そして、どうしても気になった時には新聞やインターネットで価格をチェックしましょう。
運用報告書はきちんと確認を
投資信託の運用報告書は、その投資信託の決算時に作成されて保有している受益者に送られます。運用報告書では、今までの運用の経過や基準価格の推移、今後の方針など、重要なことがたくさん記載されています。
届いたものを見ないでそのまま処分してしまうことのないように、きちんと確認されることをおすすめします。純資産残高が順調に増えているかも確認するべき項目です。資金の流出が多いと、解約している人が多いということですので、今後の見通しが悪くなるかもしれません。
また、あまりないことですが、まれに破綻しそうな企業の株式や格下げがあった債券などが組み入れられていた場合に、どのぐらいの組み入れ比率なのか、今後組み入れから外すのかなど、組み入れ資産の内容も随時変更することもあるのでチェックが必要です。
また、ファンドマネージャーが今後どのように運用していく方針なのかを知ることができる貴重な資料ですので、ご自身が考える運用方針と照らし合わせてみましょう。
投資は自己責任の原則という言葉があるとおり、プロに運用を任せているからといって内容を確認せずに保有しないことが大切です。
金融商品は形のないものなので、保有した後のメンテナンスをどのようにしたら良いのかわかりづらいかもしれません。ご自身の運用方針をしっかりと持ち、定期的に保有しているファンドの方針と照らし合わせて、今後の方針を確認していく必要があります。
保有したからといってまったくのほったらかし状態だと、大切な資産形成を楽しむことができませんし、知らない間に自分の思っていた方向からずれてしまった時に後悔することが多いのです。
納得のいくポートフォリオを組んで、長い目でご自身の資産と向き合っていけると良いですね。
(※)一般社団法人投資信託協会 統計データ 投資信託の全体像(2019/06)より
執筆者:小沼鮎子
ファイナンシャルプランナー CFP(R)認定者
関連記事
投資信託の報告書がいっぱい・チェックするべきポイントを解説
投資するなら一括?分割? 投資信託のケースを覗いてみた
投資信託のプロでも【マイナス】になってしまう理由
この記事に関連するニュース
-
こうすれば迷いなく投資先を選べる…知識ゼロから「億り人」となったタレントが伝授する投資信託の絞り方
プレジデントオンライン / 2024年9月10日 9時15分
-
資産運用の心強い味方「投資信託」だが…投資初心者が“決して手を出してはいけない銘柄”の特徴【杉原杏璃が警告】
THE GOLD ONLINE(ゴールドオンライン) / 2024年9月7日 7時15分
-
人気ファンドでNISAを始めた方にこそ知ってほしい、株価の乱高下に動じないための備えとは
MONEYPLUS / 2024年8月27日 7時30分
-
「下落つづきで、ヒヤヒヤが止まらない」投資してお金を増やしながら、心穏やかに過ごす方法とは⁉
OTONA SALONE / 2024年8月25日 16時30分
-
投資初心者がやってしまいがちな、下落時の「慌て売り」。実は資産を増やすチャンス⁉
OTONA SALONE / 2024年8月24日 16時30分
ランキング
-
1「無料のモノはもらわない」お金のマイルール 日々を健やかに過ごす「失敗を許容するお金」
東洋経済オンライン / 2024年9月22日 9時0分
-
2福井のブランド米「いちほまれ」の新米、昨年より価格6割高で店頭に…生産量は2000トン増の見通し
読売新聞 / 2024年9月22日 8時43分
-
3「三菱商事、伊藤忠、ゴールドマン・サックス」がずらり…偏差値55なのに就職実績"最強"の「地方マイナー大学」の秘密
プレジデントオンライン / 2024年9月22日 10時15分
-
4密かに人気!有名チェーン店“意外な食べ放題” あの人気メニューもお得に満腹!
TBS NEWS DIG Powered by JNN / 2024年9月22日 17時2分
-
5「チープカシオ」なぜ人気? 安価だけではない、若者に支持される理由
ITmedia ビジネスオンライン / 2024年9月22日 7時10分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください