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「離婚したいけど住宅ローンが残ってる……」そんな場合はどうすればいい?

ファイナンシャルフィールド / 2019年8月23日 10時30分

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離婚することを考えて結婚をする人はいないと思います。しかし、毎年婚姻したカップルのうち3分の1ほどが離婚しているのが現状です。   離婚をした時に考えなくてはならないことはたくさんありますが、特に重要なのは、住まい・子どもの親権&面会交流・仕事・離婚後のお金、です。その中でも、住まいは深刻な問題。   多くのカップルは住宅ローンを抱えたまま、離婚話になるからです。それが原因で、離婚をしたくてもできないカップルは大勢います。   今回は、離婚と住宅ローンについて、先日離婚が成立したAさんの事例から見てみましょう。  

事の発端は、廃業で自信を無くした夫

Aさんは、小学生の双子のママ。現在は歯科技工士関連の仕事をしています。夫は大学の頃より歯科技工士を目指し、大学を卒業後、一度は就職したものの、独立開業。しかし、短気な性格があだとなり、経営はうまく行かず廃業。そこからやる気を失った夫は、ギャンブルに手を染めました。
 
借金地獄に陥りましたが、一度は夫の実家が救済処置。双子の子育てで忙しかったAさんは専業主婦をしていましたが、そうは言っていられず、徐々に復職していきました。
 
夫はアルバイトをして多少は家計を補ってくれていましたが、すぐにけんかをしてはバイトを辞めてしまいます。ついに、Aさんは正社員として働くことになりました。しかし、家計は火の車。そこで、筆者のところにライフプランニングの相談にお見えになりました。
 

離婚したくても住宅ローンがつきまとう

家計は全財産を考えても、あと2年ほどで破綻してしまう結果に。しばらく悩んだ末、離婚を決意されました。
 
しかし、問題は住まい。住宅ローンは夫の名義のままです。以前、Aさんは自ら銀行へ出向きローンの名義変更を試みましたが失敗、その後諦めていました。「離婚したくてもローン返済までは無理なのでしょうか?」とおっしゃっていて、その後、“夫婦会議”をすることになったのです。
 
そこで夫は「自分でも自信を無くしてどうすることもできない。まずは人生をやり直したいから俺はここを出て行く。何もできないが、せめてかわいい子ども達のために、自宅はAに住んで欲しい。住宅ローンは悪いけどお願いする」という結論になりました。
 

離婚不動産、住宅ローンの専門家が救済

住宅ローンは非常に公共性が高いものです。ご存じのように「住宅ローン控除」があり、税制優遇を受けられますし、金利も低く設定されています。
 
なかには、偽装離婚をして、名義変更をする夫婦もいるそうで、銀行も目を光らせています。ですから銀行サイドも、住宅ローンの名義変更を受け付けるのは簡単ではありません。
 
ローン名義を変更しなければ、基本的にはAさんはここに住み続けることはできないのです。金融機関に無断で、名義をそのままにして住み続けた場合は、不履行処分を受けることとなります。
 
また、離婚時の財産分与に関しては、婚姻後築きあげた財産は「夫婦共有財産」としてみなされます。ですから、Aさんご夫妻も取り分は50:50に。
 
ローン返済も同様になるのですが、“夫婦会議”で話し合った結果、「名義は100%Aさんに、その代わりローン残高も100%Aさんで」という協議が成立しました。
 
幸いAさんは属性が良かったので、ローン名義も無事に変更できました。多くの方はここで争いとなり、長期にわたり裁判をする方、泣き寝入りする方もいらっしゃいます。しかし、しっかりと向き合ったAさんは無事に自宅を手に入れることができました。
 
今回、金融機関との調整には、住宅ローンに特化したFP(ファイナンシャルプランナー)と共同で進め、カウンセリングは私が対応させていただき、最後は円満離婚となったのです。
 

夫婦の話し合いと専門家への相談が鍵

筆者は、令和元年と同時に、夫婦問題カウンセラーから夫婦問題コンサルタントへ肩書を変更しました。それは、FPと二刀流で活動している筆者への相談は、カウンセリングだけでなく、不動産・生活費・養育費・資産運用アドバイスと多岐にわたってきたからです。
 
共働き等、社会構造が複雑化した今、夫婦問題は幅広く、個々に違いがあります。ご相談をいただいた際に、多くの方は、たわいのない事柄で揉めていることもあるのです。専門知識があれば解決できるのに、と思うこともしばしば。
 
ある程度夫婦で話し合っても解決できない場合は、精神的なことはカウンセラーへ、具体的な資産・お金・親権問題などはそれぞれの専門家へ相談することをオススメします。それでも揉めてしまう場合は、最終的には弁護士へ依頼することになるでしょう。
 
弁護士に相談するとなると、時間もお金も浪費してしまいます。そうなる前に専門家を交えて話し合いで解決をし、“ハッピー・ディボース”へ向かわせましょう!
 
執筆者:寺門美和子
ファイナンシャルプランナー、相続診断士

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