がん保険は必要? がん保険の必要性について解説

ファイナンシャルフィールド / 2019年9月17日 9時0分

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男女とも一定の年齢になると「がんの発症リスク」が高くなるため、「がん保険」加入を検討している方もいると思います。そこで、FPの観点から「がん保険」の必要性について述べることにします。  

がん保険とは

「がん保険」に加入すると、次のようなものが一般的に保障されます。
 
1)診断給付金:がんと診断されたときにもらえる一時金。治療給付金と呼ばれることもあります。
2)入院給付金:入院日数に応じてもらえる給付金。支払日数に制限がないため、入院が長期に及んでも入院した日数分を受け取れます。
3)手術給付金:がん治療の手術を受けたときにもらえる給付金。入院給付金日額の10倍、20倍、40倍で設定されることが多いです。
4)通院給付金:通院しながらがん治療を行う際にもらえる給付金。退院後にがん治療のため通院した場合でも、給付されることが多いです。
5)先進医療特約:高額な治療費がかかる先進医療に備えるもの。技術料に応じて一時金がもらえます。
6)女性特約:卵巣がん、子宮頸がんなど、女性特有のがんに備えるもの。手術を受けたときに一時金や給付金をもらえます。
 

「医療保険」との違いはどこにあるのか?

「がん保険」は、「医療保険」とは以下のような違いがあります。
 
1)免責期間の有無(一般的に生命保険は申込後、生命保険会社が契約を承諾した場合は、(1)告知または診査、(2)第1回保険料の払い込み、のいずれか遅い日から保障が開始されますが、がん保険の場合は、加入後3カ月または90日の待機期間と呼ばれる免責期間が設けられています)
 
2)補償対象の違い(「医療保険」はケガ・がんを含む病気。「がん保険」は、がんに限定)
 
3)1回の入院で支払われる入院給付金の限度日数(「医療保険」は一定の制限あり。「ガン保険」は無制限)
 

「がん保険」の加入割合とは?

世帯加入率の推移について、生命保険文化センター「平成30年度 生命保険に関する全国実態調査」を見てみると、平成3年の生命保険の世帯加入率は全生保(かんぽ生命、簡保、JA、県民共済・生協等を含む)で93.7%でしたが、直近の平成30年は88.7%となっており、年々低下傾向にあります(※1)。加入者数が減少しているということが要因として挙げられると思います。
 

年代別「がん」リスクとは?

次に、年代別にどの部位のがんを発症(※2)しやすいかについて見てみます。
 
男性は、40歳以上で消化器系のがん(胃、大腸、肝臓)が多くなりますが、70歳以上ではやや減少し、前立腺がんと肺がんの割合が増加します。女性は、40歳代では乳がん、子宮がん、卵巣がんが多くなりますが、高齢になるほど割合が減少し、消化器系がん(胃、大腸、肝臓)と肺がんの割合が増加します。
 

がん保険に加入する必要性があるのか?

わが国の「公的保険」は、治療費の自己負担が、原則3割ですむ制度となっています。では、なぜ「がん保険」に加入する理由があるのでしょうか。以下の理由が考えられます。
 
1)「先進医療」や「自由診療」によるがん治療を行いたい
2)入院中の食事やベッド代にお金をかけたい

 
以上のような要望がある場合には、「がん保険」への加入を検討するとよいでしょう。
 

がん治療にいくらかかるのか?

「がん治療」にかかる入院費用については、「高額療養費制度」を利用すると、自己負担額は平均約22.1万円となります(※3)。
 

自己負担を減らせる制度とは?

自己負担を減らす制度には、「高額療養費制度」があります。「高額療養費制度」とは、ひと月に医療機関に支払った額が高額になった場合に、定められた上限額を超えて支払った額を払い戻す制度です。
 
また、「傷病手当金」という制度もあります。「傷病手当金」とは、がんやその他の病気、ケガなどのために仕事を休んで給与を受け取れないとき、所定の条件を満たすと、月給の約3分の2を、支給開始日から最長で1年6ヶ月間受け取れる制度です。
 

がん保険の注意点

「がん保険」には、「免責期間」があることが一般的です。免責期間とは、保険会社が保証を行わない期間のことです。このため、この期間にがんと診断されても給付金を受け取ることができません。免責期間は、一般的に契約日から90日間です。
 
健康面に不安のある人は、早期に「がん保険」への加入を検討するとよいでしょう。また、「がん保険」の切り替えを検討している人は、新しい「がん保険」の「免責期間」が終わってから、以前の「がん保険」を解約するようにしましょう。
 

まとめ

「がん保険」は、ご自身が必要と思う保障内容がある「がん保険」に加入するというスタイルが良いと思います。前述したように、公的制度でもある程度保障はされるため、無理をして「がん保険」に加入して、家計の収支に影響を与えては、元も子もありません。
 
「がん保険」は、あくまで「将来への備え」と考え、日頃からがんの発症確率を低くする生活を心がけましょう。
 
【出典】
(※1)公益財団法人 生命保険文化センター 平成30年度 生命保険に関する全国実態調査〈速報版〉 P.11
(※2)国立がん研究センター がん情報サービス 最新がん統計
(※3)公益財団法人 生命保険文化センター 平成28年度「生活保障に関する調査」 速報版 P16
 
執筆者:伏見昌樹
ファイナンシャル・プランナー

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