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子育て世帯なら知っておきたい「保育無償化」のこと。対象となる施設と無償化の範囲とは?

ファイナンシャルフィールド / 2019年10月4日 3時0分

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近年、共働き家庭が増え、それにともない保育園を利用する家庭が増えています。一方で幼児教育・保育にかかる費用が、子育て世代にとって負担となっているのも事実です。   そうした実情もあり、子育て世代を応援する観点から、幼児教育が無償化されます。消費税率が引き上げられる2019年10月1日から実施される予定です。幼児教育の無償化について、ケース別に紹介します。  

施設で異なる、3歳児から5歳児の無償化の範囲

今回の措置により、幼稚園、保育所、認定こども園等を利用する3歳児から5歳児の全ての子どもの利用料が無償化されます。
 
無償化という言葉から費用がゼロになるとイメージしてしまいがちですが、その点は注意が必要です。無償化の金額に上限がある場合があり、無償化の対象も決まっています。施設によっては対象とならない場合もあります。自分の家庭の場合はどのケースかをしっかり確認しましょう。
 
(1)認可保育所、認定こども園、地域型保育(小規模保育、家庭的保育、居宅訪問型保育、事業所内保育)
いわゆる認可のタイプです。対象は3歳児クラスから5歳児クラスの子どもです。満3歳になったあとの4月1日から小学校入学までの3年間が対象です。
 
利用料は全額無償化されます。とはいえ、通園送迎費、食材料費、行事費などは対象外で、保護者負担となります。これまで利用料に副食費(おかず・おやつ等)が含まれていたケースでは、今回の無償化にあわせて扱いが変わります。
 
また、それにともない副食費の免除制度が設けられます(所得等の制限があります。ただし第3子以降については所得制限に関係なく全世帯が免除になります)。
 
(2)企業主導型保育事業
認可保育所等と同様に、対象は3歳児クラスから5歳児クラスの子どもです。満3歳になったあとの4月1日から小学校入学までの3年間が対象です。標準的な利用料が無償化されます。標準的な利用料については各施設の案内を確認してください。
 
(3)幼稚園
対象は満3歳から小学校入学までの3年間です。保育所等のケースと異なり、入園できる時期に合わせて満3歳から対象になります。利用料の無償化には金額の上限があり月額2万5700円までです。上限を超える部分は保護者負担となります。また、通園送迎費、食材料費、行事費なども対象外で、保護者負担となります。
 
(4)幼稚園の預かり保育
対象は認可保育所等と同様です。幼稚園の利用に加えて、利用日数に応じて月額1万1300円まで無償化されます。ただし、市町村から「保育の必要性の認定」を受ける必要があります。
 

認可外施設での、3歳児から5歳児の無償化の範囲

待機児童の問題もあり、認可外施設を利用するケースもあるでしょう。認可外施設とは、一般的な認可外保育施設のほか、地方自治体独自の認証保育施設、ベビーホテル、ベビーシッター、認可外事業所内保育、一時預かり事業、ファミリー・サポート・センター事業、病児保育事業をいいます。
 
対象は3歳児クラスから5歳児クラスの子どもです。満3歳になったあとの4月1日から小学校入学までの3年間が対象です。しかし、無償化の措置を受けるには市町村へ申請して「保育の必要性の認可」を受ける必要があります。
 
利用料について月額3万7000円まで無償化されます。利用料のうち3万7000円を超える部分や、通園送迎費、食材料費、行事費などは保護者負担となります。さらに、保育施設等にも条件があり、国が定める基準を満たす必要があります(ただし、基準を満たしていない場合でも5年間の猶予期間があります)。
 

0歳児から2歳児、その他の無償化の対象

0歳児から2歳児の子どもが無償化の対象となるには、住民税非課税世帯という条件があります。このケースで認可外施設の場合、利用料が月額4万2000円まで無償化されます。
 
また、就学前の障がい児の発達支援をおこなう障がい児通園施設についても、3歳児から5歳児の子どもを対象に利用料が無償化されます。さらに、幼稚園、保育所、認定こども園等と両方を利用している場合は、いずれも無償化の対象となります。
 
無償化の内容についてケース別に紹介しました。ここまで見てきたように無償化の対象や上限金額が細かく定められています。どのタイプの施設か、利用料はいくらか、無償化の対象はどこまでか、個別の詳しい内容は施設のパンフレット等で確認するとよいでしょう。
 
参照・出典:内閣府「幼児教育・保育の無償化はじまります。」
      内閣府「幼児教育・保育の無償化」
 
執筆者:伊達寿和
CFP(R)認定者、1級ファイナンシャルプランニング技能士、相続アドバイザー協議会認定会員

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